昨日聴いていたチェロの演奏が今日は頭のなかずっとぐるぐる回っていました。
ベートーヴェンのチェロソナタ3番は、最後に聴いた曲ですが、頭のなかで家にあるCDのなかにあるロストロボーヴィッチ(チェロ)・リヒテル(ピアノ)というのとマイスキー(チェロ)・アルゲリッチ(ピアノ)というのが交互に回っていた感じでした。それは帰りの地下鉄のなかでの出来事。こういうのがあるから、屋外ではCDを聴かず、アップル社のいい製品があっても知らないで通しているのかもしれません。
部屋にもどって聴こうかとおもったら整理が悪いためもあって、また今度ということにしました。そのかわりというわけではありませんが、年末に買ってそのままにしていたものを見つけてそれを聴いてみることにしました。
BGM: ベートーヴェン ピアノソナタ op.26,14,28(12番・9番・10番・15番)
ピアノ:マレイ・ペライア
http://murrayperahia.com/
なんといい組み合わせなこととおもって、見とれてしまいました。
12番・6番・31番・13番という順番ではいっているアニー・フィッシャーのCDは、
かつて1年中朝起きるときに聴いていたこともありますが、それと同じくらいな気分。
ある方にベートーヴェンの好きなソナタと聴くこと自体が邪道だといわれたことも
ありますが、月光ソナタとか熱情とかテンペストでイメージ固めているかたに、
いろいろ勧めてしまったこともあります。
ソナタといいながら、ひとつもソナタ形式のない12番、1楽章の変奏曲はときどき聴きたくなります。葬送行進曲の3楽章のあと、はじめて4楽章を聴いたとき、しょうじょうじのたぬきばやしの童謡はこの曲のぱくりかとおもったりもしました。
9番のソナタは、全曲順番に聴いていた時、悲愴のあとだったからか、なんとほのぼのとした曲だろうと思いました。中間部のカンタービレな箇所が好きだったりします。
3分少しの2楽章・3楽章、よくできた曲だなあと、たまに聴くと感動してしまいます。
3楽章とおしても15分まで、さりげなく弾けるといいだろうなあと思っています。
10番のソナタは、1楽章は、夫婦のかけあいのようだと、どこかに書いてあった記憶があり、そういう気分になれるときにはいいかもしれません。以前、音大付属の小学校高学年の可愛らしい演奏にぐらっときたことあります。
●
CDには、Made in the EU の文字が・・・。
CDをつくるメーカーにしてみれば、ヨーロッパはひとつという意識のあらわれなのでしょうか。 こういうのを意識してみたのがはじめてだったので、はっとしてしまいました。
それにしても、通貨がユーロになる前を多少でも知っていてよかったのかなあと、
ふと思いました。
ドビュッシーの20フランも、クララ・シューマンの100マルクも、
ゴッホのひまわりでいっぱいの10ギルダーも現地で見たときは感動ものだったし。
1万円札を両替して、16万リラくらいになり、お札が何倍にもなってよろこんでいたら、
1万リラほど少なく、まったく、したたかなイタリア人にやられてしまったこともありますが・・・。
いつの時代がいいとかわるいとか、あまり考えないで、平和な時代であれば、そのときそのときがいちばんいいと思えるようになりたいです。