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2010.10.30
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これは少し前に、とある田舎町に住むS家で起こった ある朝の話である。


まだそれは暦では秋だが、残暑厳しい朝だった。

私とMは、いつも通り6時前に起き、犬達の散歩を済ませ帰宅、

私は朝ごはんを作っていた。

朝は時間に追われていて忙しいが、意外と感覚が培われ、あまり

時計はみない。

その日は、なんとなくMのシャワーの時間が長いなと思っていた。



その後、大きなため息と共に悲鳴にも似た声を出しながらMがやってきて

ゴミ箱にグッと何かを押しいれる。

私は、あまり関心もなかったので、目の隅でそれを感じながら

そのまま家事をこなす。


「ひゃ~ びっくりしたー!」とM。

「なーに どうしたの?」と私。

「パンツの中にさー、ゴッキー( ごきぶり )がいてさー、びっくりしたー」

「折角シャワー浴びたのに、触っちゃったよ~」


・・笑える。

どうやらゴキは死体だったらしいが、なんでまた、よりによってMのパンツ

の中にいたんだろう。

もちろん、Mは洗濯物の中から取り出した訳で、畳んであるものを広げて

発覚したらしい。



・・あ、私はやってませんよ。



「人って、咄嗟の時って、声がでないもんだよねー」


ふうん。 じゃ、風呂場でひとり、声にならない悲鳴を上げて、手を小刻みに

振っていた訳だ。

かわいそうだが、正直めちゃくちゃ笑えた。

ゴミ箱に押し込んでいたのは、ありゃパンツか。


朝から爆笑が響いたS家であった。



おわり



ま、私の場合でも、おんなじ事やって、同じように笑われてると思うんですが。










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Last updated  2010.10.30 16:01:30
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