追記を頭に書きます。
明日満也さん(翻訳者)から重要なお知らせがありました。
「テレザ」奥付、翻訳者メルアドにミスがあるそうです。
正しくは tereza@★★★com だそうです。
末尾の .jp は余分だったそうです。
(★★★の部分は伏せ字ですから)
以上追記でした。
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読破に3週間かかりました。
感想をまとめるのに3日かかりました。
乱読の私にも
これは重かった。
面白かったけれど
久しぶりの
本格的文学は
重すぎて
まだ
まとまらない感想ですが、
一応アップしておきましょう。
各章扉の版画5点も
あじわいがあるけれど、
巻頭の楽譜横のテレザや
カバー表裏の方がすてき。
後書きに拠ると、
この版画家の版画は
原書ではもっとたくさんあったらしい。
他のも見てみたい。
んで、yahoo JAPANで検索して
CALASANS NETO
驚いたことに、
結構出てくる。
1347件もヒットしたんだもん。
明日さんは、日本では初出って書いてたけれど。
けれど、
yahoo JAPANなのに、出てくるのは
日本のサイトじゃなくて
文章ばかり。
それでも執拗に
数時間かけてがんばって
次々とクリックして
やっと出てきたのが
http://www.bahiatursa.ba.gov.br/guia/cab/galeria.htm
なのに、
このサイト、
今日になったら、消えている。
とってもきれいだったのよ。
版画家のだけじゃなくて
他の人のもいっぱいあって。
残念です。
プリントアウトしておくんだった。
小説は、
1章でブラジルの、それもキャバレーの世界に急に入り
2章でテレザのすさまじいこども時代を読まされ
3章で天然痘の凄まじさを読まされ
4章でいきなり腹上死で
5章はたくましいテレザ。
文盲、動物くじ、男女関係
人身売買、貧富の差
製糖工場、天然痘
売春婦、警察の不正
アニミズムらしい、カンドンブレ(宗教儀式)の神々
ブラジル文化風土は読みとれました。
私、
アシェーって言葉、気に入ったのね。
(昨日日記末尾で説明済み)
そしたらこの言葉
日本のブラジル音楽ファンの間では
すでに既知の言葉らしいんですね。
字体の異なる部分の話かけてくる文体
本文でも著者が話しかけてくる。
たまにこういう作品あるけれど
ここが、面白い。
奇数章はいきおいが良くて
偶数章は文章が
なんていうのか
時間が延びている感じ。
交互だから
めりはりが良い、ってのかなぁ。
久しぶりに、
文学を読んだ
という満足感。
骨太です。
物語としても読めるけれど
最近の軽い小説に慣れていると
これは
こたえる。
重い。
でも
まとめようがない。
たくましく生きる女性。
めげない、へこたれない
過去の苦しみをふりかえるよりも
未来の喜びを求める。
かなぁ。
決して社会問題提起だとは思えないし。
ブラジル文学なんて
めったに、いえ、ほとんど聞いたことないし
けれど、
どこかのサイトで
スペイン文学に入っていたのには
おどろいたぁ!
スペインでもないし
スペイン語圏のラテンアメリカでもないし
やっぱり
ブラジル文学をスペイン文学に分類するのって
日本文学を
中国文学に入れてしまうのと
同じくらい
ずさんというかおおざっぱ過ぎるんじゃない?
楽しませていただきました。
明日満也さん、ありがとう。
頂いた時に
「校正を3度やったけれど、まだミスがみつかる。
見つけたなら、
その内、
いつか、改訂版になった時に
訂正するから教えて欲しい」
と言われたので
律儀にも
付箋とペンを横に読みました。
単純校正ミスが10箇所ぐらいありました。
これだけ長い話を校正するのって
大変だったと思います。
明日さんが
「翻訳するのは好きだし構わないけれど、
出版社を探すのと、校正はもうこりごりだ」
とおっしゃってらしたのが、
印象に残っています。
ページに字がぎっしり詰まっている
って感じでした。
行替えが少なくて
あれで税込み2100円って、お得。
平均的文庫本、6冊分ぐらいの内容でした。
ところで、
このpomboのHPでの
「テレザ」の紹介
売れ行きに
どれほど
貢献した・している・するのでしょうね?
今の所、
常連さんお二人
男女各一名だもんなぁ。
貴重なお二人ですわ。
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「テレザ」に関しては
7/5、7/8、7/12、7/18、7/19,7/26,7/28の
日記にも書いてあります。
ご参照ください。
本の写真はトップにあります。
トップのテレザの本の下の
かえるさんのアイコンをクリックすると、
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Last updated
Aug 1, 2004 03:42:32 PM
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