テーマ:ヨーロッパ旅行(4157)
カテゴリ:ロシア
67年の生涯の中で「愛人」の数、数百とも、21人とも言われるエカテリーナ2世。 15歳でロマノフに嫁ぎ、その後8年間は「淑女」として生きていたようだ。 結婚後8年経って、世継ぎに恵まれないことを危惧したエリザヴェータ女帝が絶世の美男子(どんなんだ?)セルゲイ・サルトゥイコフを差し向ける。 パーヴェル1世誕生。 エカテリーナは真剣だったようだが、セルゲイはお役目を果たすと、とっとと別の女性に走り、二人の関係は終わった。 (暗殺されるのがオチだと思うけど) 次はスタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキ。 スタニスワフの出現により、エカテリーナは当時たくさんいた愛人を全て捨てる。 エカテリーナの後押しでポーランド国王になったものの、失政続きで結局ポーランド王国を消滅させてしまい、彼女から多額の年金を受けることで晩年をおくった。 二人の間にはアンナが生まれる。 次はオルロフ。無骨であり、思慮深いとは言えない将校の彼が新鮮だったそうだ。 エカテリーナの夫である、ビョートル3世をクーデターにより暗殺したのはオルロフ兄弟。 愛人に夫を殺害させて、女帝の座についたのだった。 (いくら元々愛のない結婚だったとは言え、殺してしまうんだー、幽閉じゃだめだったのかな) それも死亡した理由は「痔の手術中の事故」 オルロフは結婚したかったらしいが、野望はかなえられなかった。 (そりゃ、手を汚してまでエカテリーナを女帝にしたんだから、それくらい望むのは当然か) 二人の間にはアレクセイが生まれ、ボーブリンスキー伯爵家を創設。 (寡婦だから、実子としては宮殿に残せなかったんですね) その後女帝の愛が若いヴァシリコフに移り、焦ったオルロフはダイヤモンドを贈るが功を奏せず、そのうちポチョムキンの出現により、完全に2人の関係は終わる。 エリザヴェータ・チョムキナが生まれる。 極秘結婚したとの説もあるが、ロシアvsトルコ戦争で彼が戦ってる間もとっかえ、ひっかえ、若い愛人と楽しんでいる。 オルロフがいなかったら、女帝になれなかったかもしれないし、ポチョムキンがいなかったらロシアはこれほど広大ではなかったかもしれない。 多分、エカテリーナが浮かれて恋をしたのはセルゲイあたりまでで、後は権力を手に入れたい女と、その権力に群がる男達の果てしない戦いだったのだろう。 得られるのは「唯の女」の愛ではない。 地位、名誉、冨。彼らの全てだったろう。 ポチョムキンもポンパドール夫人のように、選りすぐりの若者を女帝に贈り続けた。 自分への愛が冷め始めた時、彼らは意のままに操れる玩具を提供することで権力者とのつながりを保ち続けた。 (まったく知らない誰かに寵愛をとられるより、ずっと安全だもんね)
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