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2005年12月12日
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カテゴリ:クラシック音楽
今日のクラシック音楽』 スヴェトラーノフの「トスカ」

こんな時間に目が覚めて音楽記事を書いています。明日京都から帰阪して書こうと思っていた話題です。

エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮のプッチーニのオペラ「トスカ」がリリースされています。1967年のロシア音源によるステレオ録音でレーベルはヴェネチア。

第1幕冒頭のオーケストラが奏でる音の素晴らしさにまづ驚愕。演奏は勿論ですが、録音の優秀さに驚きました。よほどマスターテープの保存状態が良かったのか、67年録音とは思えないほどのクリアーな音質にまづ驚いて、それ以降の進行に胸がワクワクしてきました。

スヴェトラーノフは最近多くの録音盤が復刻されており、骨太でスケールの大きな、強靭で野性味あふれる音楽を聴かせてくれています。レスピーギの「ローマの松」「ローマの祭」やストラビンスキーの「春の祭典」など凄演などという言葉では収まらない、まさに「爆演」という(誰が使った言葉か知りませんが)表現がぴったりの演奏などを残しています。

そのスヴェトラーノフが、イタリア・オペラの録音を遺していた、それもオーケストラ演奏で随分と音楽の表情が変わるプッチーニの「トスカ」ですから、リリースニュースを知って思わず唸ったものでした。チャイコフスキーやボロディン、ムソルグスキーならいざ知らず、プッチーニの「トスカ」とは。

これは是非聴かねばと、早速購入しました。2枚組で1700円という廉価盤ですから価格も手頃でした。

さて演奏ですが、HMVのページにも紹介していますように、この録音盤はロシア語で歌われています。 それだけでも原語歌唱(イタリア語)とは随分と趣きが変わって聴こえてきます。 それだけで相当ヘビーな印象を与えてくれます。ブラスの咆哮は凄まじく、ハーモニーはチャイコフスキーの交響曲やムソルグスキーのオペラ「ボリス・ゴドノフ」かと思うようなロシアのオーケストラ特有の分厚さで迫ってきます。まさに「吼える」という比喩があたっているでしょうか?

第1幕冒頭のコミカルな堂守の歌唱からして重く、原語に慣れている者には違和感さえ覚えますが、強烈なドライブで推進していくスヴェトラーノフの棒が冴え渡っているので、カヴァラドッシの「妙なる調和」になると聴く方も落ち着いてきて、ズラブ・アンジャパリゼの強靭ともいえる鋼のような美声に酔わされてきます。

そしてトスカ(タマーラ・ミラシキーナ)の登場。すごく太いソプラノの声で、「あ~、やっぱりロシアオペラ!」と思うほどに力強い歌唱です。

圧巻は「テ・デウム」。 HMVも書いているようにまさに「ボリス」の世界のような超重量級の、まるで重戦車の行進のような凄い迫力で第1幕を閉じています。

その後の演奏も同じで最後まで「ロシア」を感じさせる「イタリアオペラ」で、タマーラ・ミラシキーナ(ソプラノ)の美声、強靭で輝かしさのあるズラブ・アンジャパリゼ(テノール)、「ボリス」の舞台かと思うほどの濃密なスカルピアのオレグ・クレノフ。 

これほどダイナミックな「トスカ」、いや、イタリアオペラを聴いたことがありません。これに肩を並べられるのはロリーン・マゼール/ピラール・ローレンガー(ソプラノ)の「椿姫」くらいでしょうか。 それでもまだマゼールはおとなしいと感じるくらいです。

この演奏はどこを切っても「ロシア、ロシア」と音がするようなユニークなイタリア・オペラ「トスカ」でした。

しかし、初めてこのオペラを聴かれる方にはお薦めではありません。やはり王道のイタリアオペラ盤から聴かれるべきで、演奏比較の対象としての紹介と思って下さい。

それにしても、スヴェトラーノフはやっぱり「爆演」型指揮者のようです。

このCDです。

エフゲニー・スヴェトラーノフ指揮 ソヴィエト国立交響楽団 タマーラ・ミラシキーナ(ソプラノ)、ズラブ・アンジャパリゼ(テノール)、オレグ・クレノフ(バリトン)ほか
 
CDCV24236  12/12
(メロディア原盤 ヴェネチア・レーベル CDCV24236 1967年録音 輸入盤)

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今日の音楽カレンダー

1891年 初演 ブラームス クラリネット五重奏曲
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ともの『今日の一花』      ビオラ

12/12
撮影地 大阪府和泉市 2004年12月

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今朝から京都・本願寺に『念仏奉仕』に出かけてきます。帰りは明日の夕方です。お寺で念仏を唱えて供養を行い、お寺を掃除して奉仕してまいります。 今年の8月から檀家の「壮年組」に参加しています。この町の3ケ寺の檀家の方々と一緒です。





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最終更新日  2005年12月12日 04時26分38秒
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