ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

お立ち台には，高橋建，梅津，横山の３人が立った。本来ならアレックスとシーボルではないのかという気もするが，通訳を通すインタビューを長く続けると場がしらけるというだけのことだったのかもしれない。

しかし，今日の殊勲甲は，カープの選手ではない。サウスポーなのにカープに勝てない，市民球場ではもっと勝てない男・小笠原孝のお約束が今日も炸裂したからに他ならない。そう思う。

カープは，黄金時代を築いてからも，サウスポーに弱いという実績と結果が常につきまとっていた。古いカープファンの方であれば，松本幸行とか安田とか新浦とか梶間という名前を聞いただけでいまだに虫酸が走るという方も多いに違いない。ところが，ベイスターズの土肥君とこのオガサワラ君だけは，なぜかカープを相手にすると別人のようにおかしくなる。今年は，開幕シリーズで結局ゼロに抑えられたが，これだってよくよく考えればマーティがおかしなラインアップを組んで自分から崩壊したからだけだったとも言える。その白星をきっかけに今年は左のエース格にと期待されていたのかもしれないが，魔物が住む市民球場では通用しなかったと言うことなのだろう。

そういうことを書かねばならないほど，なぜ今日の試合は勝てたのかという理由を探すのが難しい。変な言い方だが，ドラゴンズもカープもやってる野球は昨日の試合と大して変わっていない。はっきり言うならば，昨日の負けは四球でランナーをためて和田に二本スタンドに放り込まれただけだったのであって，今日の勝ちは１回表無死一塁で井端の打球がハーフライナーで東出のグラブに収まり，荒木はそのときスタートを切っていたからだっただけなのかもしれない。もし，その打球がもうボール一つ東出のグラブの上を通過していたら，おそらく高橋建は無惨に崩壊していただろう。でも，今日は結局１失点に封じて勝利投手になった。立ち上がりは昨日の大竹よりもっと悪かったはずなのだが。

結局，ピッチャー，特にブルペンの手駒をたくさん持っていることと，相変わらず二遊間のディフェンスは水も漏らさないくらい固いことでそれなりの順位にはいるが，現状のドラゴンズはそんなに強くないと言うことなんだろう。少なくとも，攻撃は完全にちぐはぐなようだ。今日のように，ピッチャーがどんな形であれ点をやらずに，ドラゴンズに負けないようにしっかりディフェンスを固めていれば，いつかは勝機が転がり込んでくるということだろう。今日だって，攻撃は相変わらずちぐはぐだったものの，それができたからこそ小笠原はお約束どおり崩れたというべきだろう。

マーティが機動力で揺さぶって谷繁を疲れさせるなどと大風呂敷を広げるから，実際はとてもじゃないけれども機動力とはほど遠い試合内容に終始している。しかし，今日は前田智徳を外してまで起用にこだわった赤松が先頭打者でヒットを打ち，別に仕掛けそうな雰囲気はなかったものの，結果としてアレックスの逆転ホームランにつながった。そして，前田の代わりに５番に入ったシーボルが２試合連続のホームランを打った。たぶん，マーティは相当ご満悦だろう。実際の試合内容以上にはしゃいでいるのではないか。

何はともあれ，白星はすべてを正当化する。次回の登板こそ高橋建は立ち上がりから万全の内容を見せてくれるはずだ。もうシーボルは完全にエンジンがかかったはずだ。そう思いたい。いずれにせよ，明日は必ず勝たねばならない。勝率５割にしてから，本当のスタートラインにたてると言うべきだろう。

小笠原選手にはデサント社からヒーロー賞が贈られます（ウソ）


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