ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

昨日の試合内容が試合内容だったので，もう正視できる自信がなかったので今日は映像を見なかった。そして音声も断った。文字列もあまりにも不憫で追えなかった。それではなんで把握できたかというと，実はTwitterである。それでも把握できるところが，WEB2.0時代の良いところである。

正直に言って，とにかく前田健太になんとかゼロで抑えてくれと願うしかなかった。１点取られれば危ない，２点取られれば負け。これはかつて故長谷川良平氏が国鉄のエース・金田正一氏と合言葉のように誓い合ったいた言葉なのであるが，まさしくそういう展開になるだろうとしか思えなかったのである。現にそうなった。そして，よりによって先に１点取られてしまった。この時点で，８割方諦めてしまった。２死無走者から打者二回り目になった途端に３連打で失点するという，最悪の展開。また通謀利敵男の朝貢リードかいと，溜息を付いたものである。そして，あいかわらず久保にあしらわれてチャンスも作れず，チャンスを作ってもものにできないじれったい攻撃結果が，ツイートからも読み取ることができたのである。

しかし，さすがはメンタリティの強い前田健太である。１点ビハインドのまま粘り抜いた。それはまさにかつてPL学園高校時代投げて打って走って躍動した甲子園球場を，我が庭にしているが如くだったのである。そして，それに応えて，ついに７回表，廣瀬が猛打賞となるタイムリーを打って同点としたのである。しかし，まだまだ疑念が残った。ここで一気に突き放さないと，まだ雲行きは怪しい。流れがどうなるか分からないと。

案の定，８回裏，先頭のマートンを歩かせ，代打で出てきた「５億円おぢさん」にまた例によって通謀利敵男の朝貢リードが実ったかヒットを打たせてしまい，内野ゴロとキツネザルを敬遠で１死満塁，続くは「返品おぢさん」にブラゼルという高利付くような展開になってしまったのである。この段階で，私も，半分諦めかけてしまった。

しかし，やはり前田健太は役者が違った。いや，違いすぎた。キャッツの返品商品や払い下げ物品などものの数ではないとばかりに，連続三振に切って落としてしまうのである。ライブで見てもいないし映像も見ていないし音声にも接していなかったのだが，もう鳥肌が立った。

それでも９回表は反撃の糸口などなさそうだったのであるが，２死無走者から，PLの先輩である小窪が打った。前の打席で勝ち越しの走者を送れなかった小窪が打った。西宮の下品なファンを一瞬にして黙らせる勝ち越しホームランである。本当にしびれた。ようやくホームでのドラゴンズ３連戦で見せた勢いが戻ってきた。そして，最後はシュルツのクローザー仕事，キャッツの若造やロートルなどものの数ではないと切って落とした姿を，ただ味わえば良かったのである。

まさに，PL学園の先輩後輩が紡ぎ出した，勝利への熱き魂。そして「奇蹟のPL」のDNA。まさにその前に，関大一高で甲子園を湧かせた久保をひれ伏させたのである。さあ，こうなると，お約束のこの呪文を唱えずにはいられない。

やっぱり前田健太は神の子だ。

とにかく，勝った。ここまで無様な試合展開を続けて負け続けたキャッツにようやく勝った。もちろん，赤ヘル軍団の大黒柱である前田健太を押し立てた以上負けることなど許されないのだが，そんなことすら消し飛んでしまうがごとき悪い流れが群雲のようにかかっていたのである。それをようやく突破しただけでも，価値があるのである。いや，キャッツだって昨日の試合を見る限りたいしてすごい野球をやっているわけではなかったのだが，なんかものすごく強いチームのようにプレスによって情報操作されていたところを，ようやくその皮を引きはがしたと言って過言ではないのである。

さあ，もう恐れるものはない。明日の天気は微妙だが，仮に試合が行われたとしても，今日のような強い気持ちを少しでも多くの選手が見せられたら，きっと負けることはない。いや，雨にかこつけてキャッツのほうが敵前逃亡してくれるんじゃないだろうか。

昨日の負け方の内容はあまりにもひどかったし，とにかく何もかも悪かった。先発投手のできも，キャッチャーのリードも，いっこうに繋がらない攻撃も，そしていっこうに動かそうとしない，まるで石地蔵のように固まってしまった監督も。それを，少しは吹き飛ばしてくれただろう。この勢いが続くことを，今は祈るしかない。

とにかく，勝つしかないんだ。

BlogPeople

↑ポチッと，クリックしていただけると励みになります。よろしくお願いします。