ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

どうせならこっそりと負けてくれればよかったものを，中途半端に終盤勝ち越したりしたものだから，余計に今日は怒りが増幅して脳内を駆け巡っている。

ここまでその予兆はさんざん見せつけられたところではあったが，今日はついにそれがもっとも目に見える形で決壊した。はっきり言う。

もう野村謙二郎と大野豊には任せておけない。

本当に，何を考えて采配をやっているのかよく分からない。否，この二人には試合の流れとか戦況とか空気というものが読めているのか。彼らのやってる野球は，コンピューターゲームの，いやサイコロを転がして結果を出すシミュレイションゲームの野球カードゲーム（昔，熱闘１２球団ペナントレースという名作カードゲームがあったが。）の采配と同じだ。いや，それ以下だ。多分野球ゲームの監督の方がよっぽどよく考えて采配を振るっているだろう。

まず８回表。栗原がようやく４番打者らしい仕事をした逆転ホームランが出て，なおワンアウト２，３塁。打席は倉。確かにフォッサムからヒットは打っているが，この場面，どうして石にかじりついてでも追加点を取ろうとする手を打たなかったのか。それこそピッチャーが鈍重な久保田でしかも一・三塁の守備は穴だらけなのである。そこをなぜただ漫然と打たせたのか。

意地でも転がす打球を打てと指示しなかったのか。

あの場面でスクイズは考えられなかったのか。

確かハマスタでこの監督さんは２回表に，しかも打率３割オーバーの赤松にスクイズを命じたはずだ。要するにあれは思いつき各地から出任せの類の戦術で，確固たる勝利への意志を持ってのものではなかったのか。そういうところまで疑ってしまいたくなる。

そして，問題の８回裏。

もう建さんは限界に近づいています。

ほかの手は打てなかったのですか。

確かに梅津と篠田はここで投げると３連投になるところではあったが，１日休みが入ったわけだし，使えなくはなかったはずだ。いや，ファームでの実績を買って思いきって武内に委ねるという手もあったはずだ。それをセットアッパーは建さんなんだというくだらない決めごとに縛られて自爆してしまったのである。もちろん打たれた建さんの責任が免責されるわけではないが，この失点の重大なる責任は野村謙二郎と大野豊にあるというべきだ。

加えていえば，ここのところ建さんは水道橋では谷にグランドスラムを打たれ，先日のホームゲームでも森野に同点ホームランを許し，先のハマスタでも井手にサヨナラヒットを打たれてしまっているのである。こういう状態に入った場合，通常は楽な場面での登板で調整するか，思い切って休ませるかでリフレッシュさせるのが常道というべきだろう。しかし，野村謙二郎と大野豊にはそんな考えはなかったんだろうか。素人でも考えつきそうなことなのに。

せっかく，今後へ向けてものすごくいい弾みになりそうな白星が手に入りそうだったところなのに，本当にベンチのアホ振りのおかげで取りこぼしてしまった。いや，取りこぼしたなんていう甘いもんじゃない。

最高の勝利が一転最悪の敗戦になってしまった。

これで，ついに借金は今季最多となってしまった。このままではいずれスワローズに抜かれることは確実だろう。すぐそこに暗黒が口を開けて待っている。このままではその中にすっぽりと呑み込まれて出てこられなくなることは間違いない。

もう一度はっきり言っておく。もう今の首脳陣では戦えない。監督は確固たる理念も信念もなく，ヘッドコーチは全く参謀としての機能を果たしていないことが明らかになったのである。今から首脳陣の新規採用は難しいかもしれないが，とにかくこのチームに必要なのは野球をよく知っている参謀の存在だろう。大下剛史は劇薬に過ぎるかもしれないが，木下富雄あたりは呼べないのか。いや，石井琢朗兼任コーチはどうか。私はぜひ監督代行を任せたいとさえ思っているのだが。

疲れた。ほんの数十分の間に怒りが増幅してしまって，もう怒り疲れた。いや，ベンチのアホ振りが故に勝てないような試合をこれで３つも続けてみせられたから，余計に疲れた。

今日の試合，明日の大本営発表ではどう報じるのだろうか。先だってはようやく現体制批判をゆるゆるながらも書き連ねた「球炎」は，どう分析するだろうか。今は，それが唯一の楽しみである。

明日明後日の試合については，想像する気にもなれない。いっそ前田健太をジョーカーとして残しておいて，勝てそうになったら３回とか４回あたりから投げ切らせてみてはどうだろうなどと非現実的なことを思ってみたりもする（ただし，これはかつて古葉監督の時代に江夏豊や小林誠二をこの手で使って成功しているのだが）。

今日は，選手はよく頑張ったと思う。それだけに，参謀なきはだかの王様と参謀の役に立たない迷参謀がチームを迷走させていることを，哀しく思うのである。

このままじゃ勝てない。抜本的変革を強く求む。

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