ろー・ふぁーむ・かるぴお by pridegreen

思っていたとおり，ジャイアンツというのは食いの弱いチームだった。昨日は脇谷のまぐれに泣かされたが，所詮その程度のチームだったということである。

とはいえ，途中まではいったい何やってるんだという感じであったことは否めない。菅野が飛ばすだけ飛ばしていたことは間違いなかったのだが，4回表に菊池がヒットで出た直後に丸が初球を併殺打にしてしまったのはいただけない。菅野は足下に不安を抱えているのだから，バントで揺さぶる，足で揺さぶるなどいくらでもじわじわ攻め落とすチャンスがあったのだが。それはさておき，気になったのはその直後を映したベンチの映像。当の丸はなんか笑顔でしかも口元が「仕方ない」とあっけらかんと呟いていたように見えた。余裕がなせる業だったのか，それとも危機感が薄かったのかは分からないが，昨日のことがあるだけのちょっと気がかりではあった。

しかし，それすらも些細なエピソードに思えるほど，今日は完勝だった。今日の福井と菅野の決定的な違いは，とにかく自分のピッチングに徹底していた福井と，なんとしてでも勝たなければならないというプレッシャーのもと最初から飛ばして結局失速した菅野の，すなわち昨日敗れたとはいえ7ゲーム話しているカープともはや首位攻防という言葉さえ口にすることが出来ないジャイアンツの置かれている立場の差というべきだろう。要するに普通に野球やってればこの程度の結果はついてくるということである。まあそれだけに昨日は惜しかったというべきだが，メグの差配ではあれが限界なんだから仕方がない。だいたいメグが監督でなけりゃ，今頃マジックは一桁だったかもしれぬ。

それよりも福井である。菅野の狙い打ちのピッチャー返しを膝に受けながらベンチに下がったあとに何事もなかったようにマウンドに上がり，直後の打撃で菅野に仕返しとばかりに右中間を割る二塁打を打つというまさに福井らしい魂のこもったプレイ。これで攻撃陣が呼応しなければ嘘だろうと思ってみていたが，まあ杞憂だった。むしろ菅野の方がそれにおびえてしまったかのようである。あとは，まあ書くだけ蛇足だから触れない。

とりあえずマジック20が点灯した。しかし，これは優勝という最終目標への扉が開いたに過ぎないのである。この数字を早く消すも時間がかかるもこれからのカープの戦い次第なのである。まずは明日。田口麗斗を打ち込んでジャイアンツに引導を渡せば，もう一気に数字は減っていくだろう。むろん，ジャイアンツに与えるショックがより大きくなり，えてしてそうなったチームは成績をガタンと落とす例が多いのである。

だから，カープにとってはまず目の前の1試合に集中して必死に勝ちに行くことである。それ以上でも以下でもない。とにかく明日である。まさに最終決戦にしてしまうべく砲弾を雨あられと浴びせなければいけないのである。今日が終わりではない。というわけで，今日もこの言葉を持って締めとする。

「皇國ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ。」

とにかく勝ってしまえばすべてが終わる。

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