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宣言通りの直木賞受賞後の作品
アンソロジーを除いて受賞作「月と蟹」
に続いて読んだ16作品目
(未読は「背の眼」)
連作短編集
・春 鵲の橋
・夏 蜩の川
・秋 南の絆
・冬 橘の寺
「プロムナード」を除いて前数作品とは
雰囲気の違った感じ?
「カラスの親指」や「片眼の猿」が浮かんだ
道尾秀介さんはどこかのインタビューで
「さらっととか、あっという間に
読めましたといわれてもうれしくない」
ようなことをおしゃっていた気がするけれど
それも角度をかえればそれも道尾作品の
いいところ・・・と私は思うけれど・・・
確かに読んでいる中で
「う~ん、どう解釈しよう、
ページをめくれない・・」という作品もある
でも時にさらっとだったり
楽しく読める中にも
それぞれ登場人物が抱える問題に対して
ずっしりとくるもの、心に響くものがあり、
読後の余韻の中に「救い」がある
この作品ちょっとコミカルな感じで
読みやすく伝えやすくしているような気がした
たとえば人の顔
「痛んだ鱈子のような唇の両端」
「文庫本を伏せたようなクッキリとした鼻筋」
「茄子のような鼻」
(登場人物を想像して楽しんだ)
そして・・
「タッチ」「ドラえもん」
(夫のクロゼットにずらりならんでた「タッチ」
息子の好きだった「ドラえもん」・・懐かしい)
「マーフィーの法則」
(一時期流行って「あるある」「なるほど~」・・と)
それに加えてタイトルに
「・・・四季」とあるように
「沈丁花」「向日葵」「曼珠沙華」
「空気は真冬の硬さを帯びて」・・
そんな言葉をおりまぜて
季節の移り変わりの様子も楽しめて
最後の「冬・・」では
涙が出てきてしまった
でも悲しい涙でなくて
「うれし涙」?「泣き笑い」?
桃色フォワードであった?
「紀州みかん」が「温州みかん」を
笑いながら叱り飛ばすところ・・・
登場人物の豊かな笑顔が目に浮かぶようで
そして
「人が泣くときは取り返しのつかないことが
起きてしまったときだけでいいんだ、
だからお前は泣かなくていい、泣いてはいけない」
やっぱり道尾秀介さんが
いっぱいつまった作品
・・という感じで私はこういう作品が好き
さて、あと未読の1作品
「背の眼」も読みましょうかね
初めて聞いた言葉なので「き・ろ・く」
(「春・・」で出てくるブロンズ像)
「烏鵲橋」(うじゃくきょう)
・・・「鵲の橋」とも言われ
七夕の夜に織姫と彦星を会わせるため
翼を並べて、天の川に渡す橋のこと
次の本にワクワク、ドキドキ、楽しみ~
読書感想記録(2011.1~)
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Last updated
February 28, 2011 04:12:34 PM
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