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学力向上・勉強のコツ・学習計画など受験勉強法を教えています。

<重点学習科目(中学校)>

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   <重点学習科目(中学校編)>


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 中学生になると小学校のときとは違って、中間試験、期末試験などの定期
試験と実力試験などの不定期試験を受ける事になります。そのとき中学生が
よく友達同士で、合計得点が450点だったとか、300点しかなかったと
か、話をしているのを耳にします。 



 そして彼らは合計得点だけに注目し、その中身について話すことは、ほとん
どないのです。はたしてそれでよいのでしょうか。


 確かに合計得点や合計の偏差値がよいほうが、そのときの結果として、テス
トの成績順位がよくなります。しかしその中身を検討した時、全科目とも平均
して得点されている場合があれば、一科目だけが高得点で、他の科目はぜんぜ
ん得点できていない場合もあるのです


 ある人は理科と社会が得意で、いつも高得点を取ります。しかし国語はまあ
まあであっても、英語と数学の得点がいつも低いという場合もあるでしょう。
逆に英語と数学の成績はいつもよいのに、理科と社会の2科目が思うように、
得点できないということもあります。


 そういうことを抜きにすれば、やはり合計得点の多いほうが、そのときの
テスト結果としては、成績上位にランクインされるでしょう。そして定期試験
や実力試験では、成績上位者として位置づけられます。


 ところがこれも入学試験が近くなってくるにつれ、事態は変わってきます。
今まで理科や社会で点数をとってきたものは、合計得点の伸びが少なくなって
くるのです。合計得点が伸びるどころか、教科の内容が難しくなってくるにつ
れて、合計得点が下がってくる場合があるのです。


 逆に以前は英語や数学の合計得点が高く、理科や社会の得点があまりよく
なかった子の方が、総合得点ではよくなってきてしまうのです。英語や数学の
得点は以前のままであっても、以前あまり得点できなかった理科や社会の点数
が、あがってくる人が増えてきます。


 それで結果として、合計得点が以前より増えてくるのです。それではどうし
てこういうことが起こってくるのでしょう。


 それはまず理科や社会はある程度範囲が限られていて、試験問題のパターン
が決まってくるということがいえそうです。それに対して英語や数学は積み上
げ教科といわれるように、長い間こつこつと学んではじめて、知識が身につく
という教科の性質があるからだと思われます。


 これはテスト結果の分布をみても言えることです。一般にテスト結果は正規
分布(平均点のところの人数がいちばん多く、平均点から離れるほどその得点
の人数が減ってくる。)しているものです。


 これは社会や理科などの科目によくみられます。平均点近くにひとつの山が
あるパターンです。しかし英語や数学ではこのひとつの山がくずれて、二つの
山になっているのです。


 この2つの山をつくっている層は、英語や数学をある程度得意とするもの
と、逆に苦手とするものです。つまりこのことは英語や数学という科目は、で
きるものとできないものとでは、得点に差がつきやすいといえるでしょう。


 この点からだけでも、英語と数学は中学校で習う重点科目に位置づけされて
もよい科目なのです。


 また社会的にも国際化や情報化社会がすすんでいます。その基礎的な学習が
英語や数学だともいえるのです。ですから政府は英語や数学の学習には力を
入れています。


 公立の進学高校の中でも特進科のあるところでは、みな一週間の授業のなか
に英語と数学を、一単位多く履修することになっています。6年制の私立中学
でも同じです。普通科にくらべて、英語と数学の授業が週に一時間くらいは、
多くなっています。


 高校に入ると理科系と文科系に分かれます。それで重点学習科目は中学校と
は少しかわってはくるでしょう。しかし進学高校が中学生に要求するのは、や
はり英語と数学の基礎なのです。なかには入試得点で英語と数学に傾斜配点を
している高校もあるくらいです。


 またなぜ英語と数学は重点的に学習しなければならないかというと、英語や
数学は奥が深いのです。それで学ぶ時間が他の科目に比べとうぜん多くなりま
す。それなのにこの2つの科目に時間をあまりかけないのでは、できるものと
できないものとの差が、大きく開いてしまうことになるのです。


 それに対して理科や社会などの科目は、一定範囲の学習内容であり、その範
囲内を隅々まで理解することが比較的容易なのです。だから受験が近づくにつ
れて、誰でもが急速にそれを理解し、マスターすることができるのでしょう。


 
 つまり日ごろから英語と数学に多くの時間を割いて、勉強に取り組んできた
ものの方が、理科や社会で点数を取り、総合的に合計得点がよかったものよ
り、受験期の成績の伸びがよいといえるのです。


 今回は国語については触れてはいません。なぜかというと即効的な勉強法を
見つけるのが、難しいといわれる科目だからです。また国語という科目は英語
や数学ほどには学習量で、成績に差がつきにくい科目であるからです。


 そういう意味でやはり中学生の間は、英語と数学を重点的に学習したほうが
よいのです。もちろんこれは他の科目をおろそかにしてよい、ということでは
けっしてありません。


 中学校で英語と数学の基礎的な力を身につければ、その後、高校、大学へと
進んだ時に、その力は大いに役立つことでしょう。そして社会にでてからも、
時代が要求する国際化、情報化にも十分対応できるようになっていく事と思い
ます。
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