“金星”のつく一日だった。
必ず友達になれるとわかっていた。
私達は理解し合っている。
『あるスキャンダルの覚え書き』
監督・・・リチャード・エアー
原作・・・ゾーイ・ヘラー
出演・・・ジュディ・デンチ、ケイト・ブランシェット、ビル・ナイ、アンドリュー・シンプソン、マイケル・マロニー 、トム・ジョージソン 他
【STORY】
ロンドン郊外の中学校で歴史を教える、初老のバーバラ(ジュディ・デンチ)は、若く美しい新任の美術教師シーバ(ケイト・ブランシェット)に興味を抱く。
家族も親しい友人もおらず、飼っている猫だけが心のよりどころだったバーバラは、シーバとの友情に固執するようになる。しかし、ある日 シーバの秘密を知り・・・。
上のようにバーバラ(ジュディ・デンチ)の語りで進行してゆくこの物語。
お互い「理解し合っている」と繰り返す・・・
その意味がわかるのは後半・・・。
いや~~~びっくり!これは面白かったです。面白いというより~怖かった。怖かった。引き込まれた~~~♪
さすがに二大オスカー女優の共演。
ぶつかり合う演技・・・素晴らしかった!!!
原作「あるスキャンダルの覚え書き」は、イギリスやアメリカでベストセラーとなった ゾーイ・へラーによる同名小説。
その小説のモデルとなったのは~アメリカで実際に起こった、4人の子を持つ35歳女教師が、13歳少年の子供を妊娠という事件。
この2人の関係を 「第三者的に日記に綴る孤独な独身女性の語り」 という形で話は進んでゆく・・・と思いきや・・・実は!
ジュデイ・デンチ・・・
もう凄い~!としか言いようがありません。
怖いのなんの~~~!!!
男性経験もなく、親しい友もなく、身内とも疎遠。愛猫だけが生きがいの厳格な教師。
これだけでも、かなりスゴイでしょ?
それがね~~~ “えじき” を見つけちゃって~イキイキしちゃうの。
ぴったり!なのです。。。ちょっと微笑んだりするけど、やっぱ怖いよ~~~・・・
気づけよ~~~ケイト。って感じ?(笑)
ケイトはね~あのエルフのガラドリエルが~あんなことや、こんなことしちゃって~いいの~???(笑)的です。
本当に美しい人ですね~~~透明感があるっていうか・・・
モラルに反する、大変なことしてても~汚れた感じがしないのです。
むしろ “あやうい感じ” が、また美しさを引き立ててるっていうか・・・
一気にファンになってしまったかも~(れいんぼーママさんの気持ちがわかるぅ 爆)
そして、そして・・・
タコじゃないっ イカじゃないっ デイヴィ・ジョーンズじゃない、ビル・ナイ。
普通の人です。。。(笑)
初老の教師・・・ ダウン症の息子をこよなく愛し、元教え子の妻シーバ(ケイト)にも愛を注ぎ・・・
彼に非はない・・・はずなのに。。。
苦悩の表情が痛々しいのです。
役柄的には~今まで観たことないような感じです。『ラブ・アク』とは全く違うし、『Jの悲劇』とも『ナイロビの蜂』とも違う。 やはり上手いです。
ケイトの相手役の少年は~アンドリュー・シンプソン。
ちょっと見、純情そうな・・・でも結構したたかな面も持ち合わせ・・・
同年代の子を持つ親としては~正視出来ないよ~~~。
そこまで大胆なシーンは、ないといえばないのですが・・・R15指定一応ついてるし。(苦笑)
少しへイデン君(へイデン・クリステンセン)に似てるかも?
バーバラがつける日記(一人称)は独りよがりで、現実とはかけ離れた妄想世界。
その “金星”の意味がわかった時、シーバは・・・
久しぶりに~怖・面白い映画を観たかも・・・
マリー的お気に入り度 ・・・ ★★★★★★★★★☆
バーバラが、猫の死を境に豹変してゆく様は・・・演技と分かっていても怖かった。
そして、余韻を残すラストは~ サスペンス映画のよう・・・
オススメの1本です。