pure breath★マリーの映画館

　　　　　　　　　　　　　　　私は生きる。男たちはどうする。





監督・・・篠崎誠
原作・・・桐野夏生
脚本・・・相沢友子
出演・・・木村多江、窪塚洋介、福士誠治、柄本佑、木村了、染谷将太、鶴見辰吾　他




　　　　　　　　　　　　　　　　　【解説】

直木賞作家・桐野夏生の同名ベストセラー小説を原作に、無人島に漂着した23人の男と唯一の女性である40代の主婦が織り成すサバイバル生活を描いた人間ドラマ。
無人島での奇妙な共同生活を、『おかえり』の篠崎誠監督が活写する。
直感と行動力を頼りに困難に立ち向かっていくヒロインを、『ぐるりのこと。』の木村多江が熱演。共演には窪塚洋介、福士誠治、柄本佑ら個性豊かな若手実力派がそろう。


　　　　　　　　　　　　　　　　　【STORY】

清子（木村多江）と夫（鶴見辰吾）が漂着した無人島に、23人の若い男たちが次々に流れ着くが、女性は清子のみ。
いつまで待っても助けの船は来ず、いつしか島を“東京島”と呼ぶようになる中、彼女はただ一人の女性として特別扱いを受けてしたたかに生き抜く。
月日は流れ、島に安住しようとする男たちにいら立つ清子は、脱出のための行動を開始する。







予告を観て気になってました。

鑑賞後真っ先に感じたのは・・・やっぱ女は強いわ。苦笑～



冒頭の清子のモノローグで、どういう理由で無人島にいるかが分かります。

そして次の清子の台詞がイタタタ・・・

「私が都会から持ってきた、たくさんの荷物の中で、一番いらないものは夫だった。」

無人島で、生き抜くために素早く順応し食料を調達する妻（食料＝蛇）
こんな蛇
戻ってくると、何もせずただオムライスなどの食べ物の絵を描く夫。




その後、その無用な夫は不審死。

ここらへんから、少しミステリーの香りが。

結局２度目の夫（嫉妬深い暴力的な男）も不審死。

そして３度目。次はクジで決められ結婚する清子。


なんせ男性２２人に対し、女性は一人。取り合って当然なんだけど・・・

私なんかが考えると男性はみんな野獣化し、女性を襲う～っていう展開が浮かぶんですが（スミマセン、品がなくて）

そこのところ結構きれいなんで～ちょっと作り物的な感じを受けちゃう。


結局、物足りない日本人ＶＳ逞しい中国人そして一匹狼のワタナベ。

そのままの展開でいっちゃうのかな～と思ったら、最後の方は怒涛の展開。






木村さんは、本当に演技派なので～安心して見ていられるし・・・
少し前には薄幸な役も多かったけど、こういう逞しい役が似合うようになったのは、たくさん賞を受賞したりして貫禄ついたかな～？





窪塚くんは、こんな変わった役は十八番ですね～。
もっともっとエキセントリックでもよかったな。
甲羅しょってるのが似合ってたわ～（笑）





福士くんは静と動の使い分けも上手くて、とってもよかったです。




後　印象に残ってるのは柄本くん・・・かな？お父さんにそっくりだ・・・



他の人たち・・
なんかみんな区別がつかなくて～～～日本人の人も中国人の人もみんな一緒に見えちゃって

結局最後なんて、誰が残ったの？って感じです。



エルメスを贅沢にもほどがあるって使い方で～～こんなふうに
こんなふうに
小屋の上の旗～。。。ステキ♪

まぁ無人島ではブランド物もなんの意味もないんですけどね。




実はこの物語「アナタハン島事件」と呼ばれる実際に起こった事件がモチーフだそうで

調べてみると、こちらの方がドロドロしてたみたい。

太平洋戦争末期にアナタハンという島で起こった事件がモデルのようです。

その時、男性３２人の中で女性は一人～で大変な目にあった和子さんという方はまだ２０代の若い方で・・・争いの元になるからと命を狙われたりして～お気の毒。
でも無事に戻ってからは、事件を扱った映画「アナタハン島の真相はこれだ」にも自身役で出演。　
と聞くと・・・やっぱり女性は逞しい？



マリー的お気に入り度・・・★★★★★★★＋半　ぐらいかな～～～。
















↓　ここから少しネタばれ　↓









清子の妊娠・・・

フィリピン・ダンサーズの漂着。

その後の暴動？

と急展開すぎて、それまでのまったりとした雰囲気から一変。
ついていくのがちょっと大変でした。

ラストシーンでは、もう一人まだだけど始めましょうか？って誰？誰？

♪何にもないけど～何でもあるよ～～～♪ってチキが歌っていたけど・・・まさか？
と思ったら私が見逃した重要なシーンがあったみたいで

ＢＲＯＯＫさんに教えていただいたけど、椅子に甲羅がかかっていたそうで・・・

それって～～～？？？

たしかに一番敵対してた２人だけど、一番分かり合っていたような気もした。

でも脱出時期も全然違うし～
この広い地球で～～～出会える可能性なんてありっこない。

まぁ残った人々の王国はちょっと納得しちゃったりするけど～

あり得ないけど～夢があっていいんじゃない？なんて思ったり。。。

実際、そこにいた方が幸せそうって思える人も多かったしね。