PAP○PAP[ng/ml]:2.3以下 【PAP】 PAPは,前立腺癌のマーカーとして確立している指標である.免疫学的測定法が開発され,正確な微量測定が可能となり,その有用性が高まっている. 前立腺癌におけるPAPの陽性率は,早期癌で30%前後,進行癌で80~90%で,癌全体で60~70%となる. 中等度(10以上)の上昇をみる場合には,前立腺癌の可能性がきわめて高い.軽度(10以下)の上昇では,良性の前立腺肥大症による可能性が否定できないので,泌尿器科での前立腺の触診(直腸より指を入れて前立腺の大きさや硬さを調べる)と,前立腺から組織を採取(生検という)して病理組織学的検査が必要となる. PAPは,高齢者や排尿異常を持つ人に対する前立腺癌の早期発見のため,また,癌治療後のモニタリングとして,現在,広く用いられている. [2003.1.18更新] 血液物知り事典へ |