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2006.03.30
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犀川助教授と萌絵お嬢様のコンビが活躍する,”S&M”シリーズの第6作目を読んだ。第7作目の「夏のレプリカ」と対になっている,という定形外(メタ)な趣向もこらしてある。

○ストーリー
ひょんなことで犀川と萌絵が出かけた大掛かりな脱出マジックの最中に,マジシャン有里匠幻(ありさとしょうげん)が刺殺されてしまう。そして数日後に行われた匠幻の葬儀最中に,なんと匠幻の遺体そのものが消失してしまうのだった。犯人は匠幻の3人の弟子の誰かなのか?それとも匠幻は生き返ったのか?萌絵の推理がすべてを解き明かす。

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萌絵もいよいよ学部の4回生で,大学院受験の真っ最中だ。それなのに事件が起きると,突然探偵モードになって,たぶん仁王立ちになって警官に指示を出しまくる。この作品では,週刊誌やテレビにまで映ってしまい,「美人刑事」とか「アルバイト婦警」とか呼ばれる始末で,お嬢様キャラクター全開だ。

犀川との関係は相変わらずで,一見片思いのようでありながら,しっかりとコントロールしているようでもある。不器用な僕に,なぜか美女がまとわりつく,というのは,「うる星やつら」などラブコメの王道なので,これはこれでいいのかな?

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ミステリーとしてはそれほど突飛ではない。状況も殺人方法も,現実にあってもおかしくないので,「あれ,これが森博嗣?」と思わないでもない。

マジックの大道具の解説,その秘密は師弟であっても明かさない,など,僕には確認のしようがないけど,なんとなくホントに調べたらしい地道な部分があって,珍しくリアリティを感じさせる。

ただそこでからんでくるのが,『有里匠幻』という名前だ。もちろん実際の引田天功のように,2代目が襲名する,ということもあるんだろうけど,この作品ではある理由もあって,匠幻の名前は弟子たちが継ぐことはない。匠幻の名前の価値みたいなもの,もっとも現世の損得での価値とはちょっと違うんだけど,その名前の重要性が,この小説のテーマになっている。このあたりは森博嗣らしい展開だ。

例によって,作者の分身の犀川だけがその真相に気がついており。匠幻の死に際において,わざわざ爆炎に近付いて「有里匠幻っ!」と呼びかけてやっている。カッコ良すぎ。

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作品中,事件に巻き込まれかけて萌絵は,突然の恐怖に襲われる。これまであまり怖いもののなかった彼女にとって,これは驚き,不安になる事態だった。けれども犀川はなぐさめながらも,あっさりと「もっと恐怖を感じたほうが普通だ」と言う。確かに,萌絵の行動は,危険をまったく顧みていないところがあって,ヲイヲイだからなあ。

やっぱり犀川,フィアンセ(?)のことを気づかっているのかなあ?









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Last updated  2006.03.30 09:16:26
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