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2013.11.10
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カテゴリ:ばくばく冒険小説
三崎亜記の青春スポーツ小説を読んだ。

○ストーリー
高校2年生のイツキは,親に隠して〈掃除部〉に所属している。模擬塵芥をいかに正確に,かつ美しく腰の袋のに収納できるかどうかを競う〈掃除〉は,高校生だけが参加できるという,国家に統制された不思議なスポーツだった。祖父に教えられ,幼少からこっそりと独学で〈掃除〉を学んでいたイツキは,新人戦で優勝するが,翌年,謎の新入生・シノブにあっさりと負けを喫する。自分にとって〈掃除〉とは?部活とは?家族とは?イツキの自分との戦いが始まる。

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「となり町戦争」の三崎亜記が,スポ根小説を?まさか?と思ったが,本当だった。しかも大長編でシリーズ化。世の中,何が起きるか分らないものだ。

日常から少しだけズレている世界を描き,そこから逆に現実世界の孤独をあぶり出していた作家・・・だったはずなのに。

ただしこの作品の登場人物が,これまでの三崎亜記作品のそれとは大きく異なる。単純に人数も多いというのは置いておいて,あの”優等生くさい無個性”が薄れているのだ。

まだシノブにはそれが残っているのだけれど,イツキを初めとした登場人物たちは,血が通った生身の若者として描かれており,これまでの三崎亜記キャラとは大きく異なる。

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もちろん,これまでの三崎亜記作品のカラーも色濃く受け継いでいる。主人公たちが暮らしている町にも,〈西域〉からの移民たちが集まって暮らしている〈異邦郭〉があり,主人公たちはバイトでクラブで踊りを披露する。

〈異邦郭〉では,双頭の龍の刺青をした大男が店番をしているし,町のある場所では〈廃墟化促進〉が行われている。政府の統制の厳しさも相変わらずだ。ところどころにいつもの空気は残ってはいる。

けれども今回の作品の独自性は,やはり「スポーツとしての〈掃除〉」だろう。〈西域〉より伝わり,日本で独自に発展し,先の大戦では国威掲揚のために使われたとされる〈掃除〉。そのため今でも国の特別な管理下に置かれ,公式な試合には高校生しか参加することが出来ない。

日本ではシンクロナイズドスイミング風の,4人,2人,1人の”舞い”が試合形式で行われ,ライブハウスでDJと踊る風習もある。それに対して〈西域〉では”武闘掃除”や,宗教的な儀式としての〈掃除〉が発展している。

まあ,よくもいろいろ設定を考えたものだ。

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いつもと異なる作風なので,無理しているカンジがあちこちに見えるが,物語が進むにつれて段々それが気にならなくなる。

ただ長編で500ページ越えを読み終えて,まだまだ謎だらけというのは,ちょっと冗長かと思う。パート2も同じ長さだし,まだまだ続くという。

果たして,それだけの読み応えを提供してくれるのだろうか?これまでの三崎亜記だったら無理だけど,きっと成長しているのだと期待することにする。













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Last updated  2013.11.11 11:33:07
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