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2015.04.10
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カテゴリ:ばくばく冒険小説
エンタメ作家の帝王・伊坂幸太郎と,芥川作家・阿部和重の共著という冒険小説を読んだ。

○ストーリー
第二次世界大戦末期,東北でアメリカのB29爆撃機が墜落していた。そして戦後に〈村上病〉が蔵王で発症し,その周辺はいまだに立入禁止地帯だった。さらに20年前,蔵王で撮影されたヒーロー映画がお蔵入りになった。そして現在,2人の男が全ての謎を解き明かそうとする。1人ははみ出し者,そして1人はコピー機の営業マンだった。立ちふさがるのは銀髪の殺人者。圧倒的に不利な状況で,2人は?

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僕の純文学系の読書範囲は限られているので,残念ながら阿部和重の作品は1つも読んだことがない。ミステリー,サスペンス,ハードボイルド,青春小説と,エンタメ系に偏っているので,伊坂幸太郎の作品は全て読んでいる。

そうした僕がこの作品から得る感想は,「ちょっとテンポの遅い伊坂幸太郎作品」だ。阿部和重の作風がどれくらい入っているのか,全く分からない。ちょっと残念だ。

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作者が2人なら主人公も2人で,この作品はいわゆるバディ物になっている。2人は小学生時代に,山形で同じ少年野球チームに所属しており,その後,疎遠となりつつも互いの状況は把握していた。だが今回事件に巻き込まれ,2人で解決を目指すことになる。

元キャプテンの井ノ原悠は,現在はコピー機の営業マンだ。真面目な正確だが,病弱な息子の治療のために,夫婦共に金銭的にも精神的にも困窮している。システムエンジニアとしては優秀で,高い情報収集能力を持っている。

元ピッチャーの相葉時之は,現在は詐欺師まがいとなっている。子どもの頃から周りを巻き込んでイタズラをする性格で,無鉄砲なまま大人になってしまった。後輩を助けるつもりで騙され,大きな借金を背負っている。

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相葉時之は,伊坂作品に頻繁に登場する強引なトリックスター的なキャラクターだ。無軌道に生きているが,たまに良いことを言ったり行ったりする。

井ノ原悠は,普通の人間で読者が共感をするタイプだ。予想通り相葉に巻き込まれる形で冒険に乗り出す。

小学生時代2人は,戦隊ヒーロー『鳴神戦隊サンダーボルト』に夢中になっていた。さらに大人となった今は2人ともクリント・イーストウッド主演の映画『サンダーボルト』の大ファンだ。この2つの作品に自分たちを重ね合わせる形で,2人は冒険を続ける。

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一方で物語では,第二次世界大戦中に東北に墜落したB29爆撃機の謎,そして〈村上病〉という伝染病の謎を中心にして,〈五色沼の水〉の争奪戦が展開される。そこに参加するのは,アメリカの諜報員,ロシアのマフィア,そして世界的なテロ組織。

歴史があり,国際的な闘争があり,世界レベルのサスペンス物語なのだけれど,実際には舞台は山形と仙台の間で留まっており,正義の味方は2人の男,1人の女,そして1匹の犬のみだ。物語のスケールの大きさと,事件や主人公の能力があまり合っていない気がした。

これだけの長さのわりに,主人公たちが意思を持って活躍するのって,ラストだけ。それもたぶんにご都合主義だし,もう少し物語を小さくまとめても良かった気がする。

期待が大きかったので,やや不満が残ってしまった。














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Last updated  2015.04.12 13:19:51
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