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2016.02.24
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カテゴリ:びしびし本格推理
文庫版「ソロモンの偽証」6巻に収録されている中編を読んだ。

○ストーリー
私立の進学校・精華学院の中等部3年生は,夏休みに〈避難所生活体験キャンプ〉を開催していた。本来それは,限られた食料と水だけで学校にて一晩過ごすだけのゆるいイベントのはずだった。だがその年,そこに参加した生徒たちが担任の教師・火野からあることを強要されたと言う。これは問題となり火野は糾弾されるが,彼はそれが生徒たちが口裏を合わせた芝居だったと主張する。両者の意見は食い違い,やがて学院から解雇された火野はある弁護士事務所に相談する。一方で,生徒の親の1人は探偵を雇う。弁護士の名前は,藤野涼子と言い,探偵の名前は,杉村三郎と言った。

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日本の作家の作品は,一定の人気がある人のものはハードカバーで刊行され,あまり売り上げが期待されない人のものは最初から文庫版で刊行される。人気作家となると,ハードカバー,新書版,文庫版と3回も同じ作品が刊行されることもある。

ファンは早く読みたいからハードカバーを買い,そうでもない人は安くなった新書版や文庫版を待つ。

それなのに日本の出版業界は,文庫版を改訂改良版としたり,追加短編を入れたりする。安いバージョンの方が内容が濃いという不思議な逆転現象が生まれてしまう。

どう考えても,自分で自分の首を絞めているとしか思えないが,超一流人気作家の話題作「ソロモンの偽証」でも,文庫版で番外編が追加されるという,逆転現象が起きた。

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その上,20年後の藤野涼子の捜査に協力するのは,「だれか」「名も無き毒」「ペテロの葬列」で主人公だった杉野三郎だ。本編の後日談が語られるだけでなく,別の人気シリーズとのコラボ作品という,無類の豪華さだ。

宮部みゆきファンだったら,泣く泣くこれを買って,結局文庫版「ソロモンの偽証」全巻を揃えるんだろうなあ。

ファンの足元を見た商法で,あざと過ぎて呆れてしまう。

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さて肝心の物語だが,「ソロモンの偽証」同様に中学3年の教室を舞台に事件が起きており,それぞれの主張が食い違っており,真実が見えないため,多くの混乱を起こしている。

藤野涼子と杉野三郎の調査により,大筋の流れは見えてきたところ,さらにある不自然なことが起き,2人は行動を起こす。

多少は世間ズレしてきたとは言え,相変わらずお人好しの杉野三郎に対し,理知的な外面の中に熱い正義感を持った藤野涼子はぐいぐいと物語を進めてくれる。

最後に残った叫びは,20年前のそれとよく似ていた。

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立ち読みには長過ぎるし,内容が豪華すぎるサービス中編。認めたくないけれど,オススメだ。










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Last updated  2016.02.25 22:42:52
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