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ばくばく冒険小説

2016.05.23
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カテゴリ:ばくばく冒険小説
大好きな恩田陸の最新刊を読んだ。

○ストーリー
東京の国際空港に到着し,入国審査の窓口に並んでいた人々は突然のサイレンに驚く。しばらくした業務は再開されるものの,数名の人が係員に〈別室〉へと連行される。空港の外では大型台風が接近しており,暴風雨となりつつあり,なぜか通信障害が発生し携帯端末は繋がらなくなっていた。〈別室〉に残された人々は,このメンバーの中にいるテロリストを今日中に見つけるように命じられる。そのテロのキーワードは〈消滅〉だった。運命の時間が迫る中,人々が取った行動とは?

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大好きなのに,いつまで経ってももう1つメジャーに成り切れない印象の恩田陸の長編小説を読んだ。

久々の多人数視点のサスペンス作品だ。恩田陸の作品の印象は,横文字職業の人が事件を解くサスペンスミステリー,あるいはサスペンスSFというところだ。今回の作品に一番近い印象の作品は「Q&A」だと思う。はっきりとした舞台に居合わせた複数の人々の視点で,不思議な事件を記録する,という部分はひじょうに似ている感覚だった。

ハードカバー500ページ超えなのだが,相変わらずの魔法のようなリーダビリティで,通勤と朝と昼休みで2日かからずに読めてしまった。

孤立した空港で,平凡に見える人々の間で繰り広げられるテロリスト探し,ひじょうに今に合ったテーマだ。

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率直な感想は,意外と良かった,というものだ。

まず人々はいがみ合ったり,暴力に訴えたりすることなく,最後まで協力して事件解決に尽力する。どの人も「僕だったらこうするよな」という普通の小市民的な理性的な行動を取っているがリアリティがあり,共感出来る。

次に評価できるのは,きちんと謎に解が与えられたことだ。何をそんなことを?と思うかも知れないが,恩田陸作品の多くに,サスペンスで始まり,SFやオカルトの世界でうやむやで終わるものがあることをファンとしてきちんと述べておきたい。この辺りが常識的な文学賞の受賞から縁遠い理由かも知れないけれど。

3つ目に評価するのは,そんなことか,と笑われるかも知れないが,今回の登場人物の多くが普通の人だったことだ。恩田陸作品の登場人物の多くは,「幼少から海外で暮らし」「外資系企業にヘッドハンティングされ」「財閥の一族に生まれつき」と,化石的な少女漫画のような安っぽいエリートの肩書きであることが多い。

若干そうした空気の登場人物もいたけれど,登場人物が複数なので肩書きが分散されたことと,エリート臭があっても,それを深く追求しない理性が働いたことで,無駄な肩書きのアピールはほぼ行われなかった。

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とは言え,多くの読者が与えられた解に,若干の違和感を感じると思う。

ここまで引っ張っておいて,〈消滅〉の答えが「耳栓」と「それ」?「耳栓」はともかく,「それ」は余りにもふざけていない?答えの宣言も以上に長いし,提示されている未来も,あまり共感出来るものではないしなあ。

取って付けたような解は,あくまでも1つの答えであると考えると,これまでの恩田陸作品のように「解は提示しない」という解が,正しいようにも思えてくる。

急に新技術のアピールをされても,それで世界が変わるとは思えない。

タンタンメンを知人と一緒に食べるのは良いと思うが,知人の感覚をオンラインで共有したいとは思わない。歯痛持ちかも知れないしね。

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図書館の予約で早めに順番が回ってきたのだけれど,自分の都合でどうしても図書館に行くことが出来なくて,借り出せなかった。おかげで再び3ヶ月近く待つことになった。

2015年9月刊行の作品だが半年以上かかってようやく読むことが出来た。どこにたどり着くことが問題なのではなくて,途中の旅の過程が楽しい,そういう読書を求めている人には最適だと思う。

僕はもう少しはっきりした結末が好きだが,この恩田陸特有の読書体験はクセになるのは間違いない。

個人的には大いに楽しめた。

















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Last updated  2016.05.24 22:07:56
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2016.05.21
カテゴリ:ばくばく冒険小説
刊行から7年,映画公開から4年も経ってこのヒット作品を読んだ。

○ストーリー
関東以外をほぼ支配下にした関白・豊臣秀吉は,信長も成し得なかった天下統一を確実にするために,大軍勢で北条氏を攻め,その支城を次々と落としていく。本隊は小田原城に立て籠もる北条氏政を包囲するが,石田三成が率いる部隊は,武州の忍城の成田氏討伐を命じられる。事務方である奉行と呼ばれ,冷静な性格である三成には人望が無く,秀吉は武功を上げさせることで,それを解消しようとしていたのだった。だが彼らを待っていたのは,別名〈浮き城〉である沼の島に築城した忍城を守る坂東武者たちだった。3万の軍勢に3,000人で対抗する彼らを率いるのは,でくの坊の〈のぼう様〉と呼ばれている不思議な男だった。果たして三成は?

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4月に友人たちと,埼玉県の行田市というこの物語の舞台に行ってきた。有名な作品なのでストーリーは知っていたし,友人が解説をしてくれたから楽しめたけれど,やはりこれは読まないといけないだろう,という気持ちになった。

現地を自転車で回り,石田堤,丸墓古墳,忍城などのスポットを訪ねてきたので,作品を読んでいると,その風景が明確に目の前に浮かんできた。

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さてこの物語の内容は,題名通り城の攻防戦だ。さらに言えば史実に基づいているので,その結果もはっきりとしている。なので楽しみ方は,秀吉側の石田三成や大谷光瑞の気持ち,そして〈のぼうの城〉を守る武者たちの破天荒な行動にわくわくすることだろう。

映画の脚本として書かれた作品なので,登場人物も分かりやすく描かれ,場面の転換も早く,さくさくと読める。

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成田氏に仕える坂東武者で活躍するのは3人の家老だ。

〈のぼう〉の幼馴染で筆頭家老の文武に優れた正木丹波,
巨漢の猛者・柴崎和泉,
そしてまだ20才過ぎの生意気な小兵・酒巻靱負(さかまきゆきえ),の3人だ。

半分が小田原城の支援に行ってしまったので,当初は500人しか守り手がいなかったが,近隣の農民を加え,3,000人になった忍城の軍勢を前線で率いて戦うのがこの男たちだ。

キャラクターがはっきりしているのは良いが,ややテレビドラマ風の軽さが

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戦の流れは,秀吉からの軍使が和戦を問い開戦 → 成田の軍勢が知恵と武勇で緒戦を有利に進める → 三成が石田堤を作り上げ水攻めとする → 〈のぼう様〉が湖上で田楽踊りを舞う → 堤が決壊する・・・そして??!

正直,ここから最後の攻防があると思っていた。戦国軍記ものとしては,もう一幕ないと物足りない。

なんだか結末はいろいろとバタバタと展開してしまって,急ぎ過ぎな印象だった。

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この後の石田三成や大谷光瑞の運命を考えると,いろいろと感慨深いのだけどね。











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Last updated  2016.05.22 16:36:59
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2016.04.26
カテゴリ:ばくばく冒険小説
最近話題の作家,月村了衛のデビュー作を読んだ。

○ストーリー
〈無限〉が仕掛けてきた戦により,浦路の国は滅んだ。死に瀕した君主の召還に応じた〈光牙の忍〉・零牙は,真名姫と鷹千代君を安住の土地に送り届けることを約する。〈無限〉に属する〈骸魔六機忍〉の攻撃を,零牙と〈光牙の忍〉たちは,いかにして凌ぐのか?そして〈光牙の忍〉たちの封じられた記憶とは?

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まるでゲームのような世界設定だ。基本的には日本の戦国時代をベースにして,そこに山田風太郎の〈忍法帖シリーズ〉や,日曜日の朝に放映している特撮番組の要素を加えた,という世界観の物語となっている。

正に〈忍法帖シリーズ〉風の時代がかった言葉遣いが最初のハードルだと思う。なんで,現代のSF作品で,べたべたの時代劇の文章を読まされるのか,という低くない試練が待ち受けている。

ここさえなんとかイキオイで乗り切ってしまえば,残りはイキオイで楽しめる。

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作品世界では,殿様,武士,足軽,忍という身分制度が存在している。それに対して,敵方は全てが忍ということで,忍者は卑しいという設定となっている。

国が滅んで遠方まで落ちのびる浦路の遺子たちは,当初は護衛たちに守られていたが,すぐに〈光牙の忍〉だけが生き残り,彼らをサポートすることとなる。

ひじょうにラノベ的ではるが,身分制度のトップとボトムだけの旅,彼らのゆっくりとした和解が描かれることとなる。

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SF的要素として,〈光牙の忍〉は,かつて所属していた世界の記憶を持っていることになっている。それゆえに,多層世界を支配する〈無限〉に敵対しているらしい。

〈光牙の忍〉が夢で見る世界が,どうやら我々読者が知る現代の日本らしい。ただし,どうしてそれがそれほど美しく見える夢の世界なのか,そして世界の支配者〈無限〉に対抗すべき価値があるものなのかは,今ひとつよく分からない。

まあ,作品世界はキッチュで楽しめるから,細かいことはいいのかなあ?

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山田風太郎の〈忍法帖シリーズ〉の伝統を優等生的に守りつつ,大胆な展開を見せて,物語は終わる。終盤では,もうオープンエンドではないかと心配したが,きちんと複数の伏線をまとめて,きれいに終焉としたのには驚いた。

なんで現代にこの作品,なんでこの展開,このまま進む,これできちんと終わるの,と複数の疑問を投げかけつつ,のほほんと作品としてまとめて見せた月村了衛はただものではない。恐ろしい才能だと思う。

実に面白い作家の,面白い作品だった。今後も読んでみたい。














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Last updated  2016.04.26 21:28:50
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2016.04.07
カテゴリ:ばくばく冒険小説
江戸ファンタジー小説〈しゃばけシリーズ〉の第5巻を読んだ。

○ストーリー
身体の弱い長崎屋の跡取りの若だんな,一太郎をなんとか人並みの健康にするために,両親は若だんなを箱根へ湯治に行かせる。誰もがガチガチに守られた旅だと思っていたそこで,若だんなは人さらい,天狗,そして山の神に襲われる。果たして,ひ弱な若だんなは,生き残れるのか?

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第1巻は長編だったものの,それ以来3巻連作短編集が続いていた。久々に長編で,しかも箱根への旅行を語る作品ということで,旅路姿の主人公たちも勇ましく,ひじょうに期待していた。

けれども残念ながら物語は,ぶすぶすと不完全燃焼な流れへ進んでしまう。それはなぜだろうか?

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若だんな一行は,若だんな本人,仁吉と佐助の2人の保護者,腹違いの兄・松之助,の4人だ。

たかが箱根への旅なのに,小田原まで船で移動してしまう。この時点で,既に旅物語ではない。しかも小田原に着いた時に,いつもの仁吉と佐助はいなくなっている。

通常の旅をすっ飛ばして,最初が特殊な状況,というのは物語の導入として下手だ。長崎屋の離れで療養しているのが若だんなの通常の姿だ。それが普通の人と同じ旅をしているだけで,特別なイベントで楽しいことだろう。

そこがすべて省略されて,慣れない旅先で仲間とはぐれてしまう,という状況からスタートしてしまう。これはいつものシリーズから,何ステップも遠ざかり過ぎている。

とにかくまずは普通の旅物語が描かれるのを期待していたので,それが無いのが残念だった。

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箱根へと向かった若だんなは,人さらい,天狗の襲撃,地元の人々の襲撃と,矢継ぎ早にトラブルに巻き込まれる。

人さらい,天狗,地元の人々,それぞれの理由で若だんなを狙うのだけれど,どうもそれが不自然だ。この時代とは言え,それだけの理由で徒党を組んで襲撃をする???別の解決方法は無かったのだろうか?話の展開が強引な気がしてしまって,読んでいて「ちょっと待って!」と言いたくなる。

今回,怪しい雲助が登場するのだけれど,最後で解説された彼の過去という説明には呆れた。そんなにまで多方面に都合が良いキャラクターが存在するはずが無かろうが!!!

この存在がこの作品を象徴しているかも知れない。

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この作品で登場する比女というキャラクターは,若だんなと対比させられる。彼女の成長物語がこの作品のサブテーマかも知れない。

が,ほんの少しの特殊な能力と引替えに病気がちな毎日を送る若だんなと比べて,比女が出来ていることはとても限定的だ。そもそも彼女の幼稚な精神が,この作品の多くのトラブルの要因となっている。

若だんなは18才,比女は○○才。いい加減に成長しようよ。

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この作品が,〈しゃばけ〉の世界の中で,ジェットコースター冒険物語として成立しているのは理解する。けれども江戸の大店で大人しく暮らしていても病気になる若だんなだったら,普通の旅路であっても大冒険だったはずだ。

それをすっ飛ばして,いきなりレベルを5つくらい上げた冒険で,それでも若だんながなんとかなっている姿を描写されても,これまでの読者としては戸惑ってしまう部分がある。

普通の旅路での小さな逸話の方が,かえって十分堪能できた気がする。

まるで他の作品のプロットを持ってきて,このシリーズに無理やりつなげたような不自然さがあって不満が残ってしまった。残念。













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Last updated  2016.04.07 22:06:16
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2016.03.12
カテゴリ:ばくばく冒険小説
超実力派の新人SF作家・宮内悠介の話題の作品を読んだ。

○ストーリー
南アフリカでは再び紛争が起き,国は何年も内乱状態となっていた。そんなヨハネスブルグで育ったスティーブとシェリルは,バラックでたくましく生き延びていた。だが彼らのアパートでは,毎日決まった時間になると天使たちが堕ちてくるのだった。スティーブたちは,天使との会話を試みるのだが?

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あれ?いつの間に?という驚きが大きい。

SFやミステリーの作品では,中心となるプロットが面白くても,小説としては不自然さが目立ってしまって,集中できないという残念なことが多い。

SFでもミステリーでも作家となるまでのマニアは,そのジャンルに片寄った生活をしていて,そうした仲間としか交流しないで何年も過ごしていることが多い。また読者の共感を得やすいということで,奥手で人付き合いが不得手な主人公というステロタイプが登場する。僕はこれが大嫌いだった。

この作品の主人公たちはまったく異なる境遇で育っている。短編の舞台も,南アフリカ,アフガニスタン,イエメンと,日本からはるかに遠くで,全く異なる舞台だし,主人公たちはギリギリの状況でいかに生き残るかだけを毎日考えている。

いつの間にか,自分だけを見ているのではなく,世界を見据える主人公のSF作品が生まれていた。

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この作品は,ゆるい連作短編集となっている。後半はとくにルイ,アキトという日本人,日系米国人が登場するので,連作の空気が強い。

個人的には,ロボットDX9の登場で,シリーズ感は出ているので,それ以上の登場人物の重複は不要だと思っていたので,この辺り余計だとしか思わなかった。

割りとシリーズっぽくない「ロワーサイド」が好みだった僕としては,似たようなスラムの描写にはちょっと辟易した。

とは言え,改めて言うけど,すごい才能の人が現れたもんだ。

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各編について簡単に感想を述べる。
「ヨハネスブルグの天使たち(City in Plague Time)」:内乱が続くヨハネスブルグで育ったスティーブとシェリルが住んでいるアパートでは,定期的に天使たちが堕ちてくるのだった。少年たちは,なんとか天使たちと会話をして,毎日の落下を止めさせようととするのだが?・・・状況を描写する乾いた筆力に圧倒された。その後に高層ビルから落下を繰り返す女性型ロボットという場面が現れ,急にファンタジーめいた状況になるが,それはきちんと説明がされる。映画『第9地区』はヨハネスブルグを舞台にしていて,ハリウッドに衝撃を与えたが,そうした土地で日本のSF作品が,しかもリアリティを持って描かれるとは本当に驚いた。

「ロワーサイドの幽霊たち(Our Belief Eternity)」:行動分析学の研究者は,9.11以降も人々の中から消え去らない喪失感を払拭するために,大量のロボットに現地にいた人々の記憶を写し,事件をぎりぎりまで再現することにする。だがその結末は?・・・インタビューを連ねるような形式なので,途中まで伝記か雑誌記事のような印象だった。あまり前の短編とは関連が無いのか?と思っていたら,ラストは???

「ジャララバードの兵士たち(The Frequency of Silence)」:ジャーナリストのルイは,ある村で不自然な事件が起きたことを突き止める。だがそれを彼に伝えた男は,翌日死体で発見された。ルイとボディーガードに危険が迫る。そして・・・南アフリカが舞台の第1短編も驚いたが,今度はアフガニスタンだ。とにかく日本SFでは描かれたことない地域だ。暴力シーンが直接は描写されないので,逆に恐ろしくなる。最後の偶然は要らないかな。自動歩兵としてのDX9が登場する。

「ハドラマウトの道化たち(To Patrol The Deep Faults)」:イエメンに左遷された米軍の作戦指揮官・アキトは,世界遺産の遺跡の中で共生している人々の排除を命じられる。彼らのリーダーは,全身にヤケドの痕が残る女性だった。説得に失敗したアキトたちは,計画の実行へと移るのだが?・・・またまたマイナーな土地で物語がつむがれる。主人公はアキトはかなり自己破滅的な精神状態になっているのだが,その彼を冷静に観察しているルイという青年が登場する。DX9に人格転移が出来る?なんでそんなに優秀なんだ???

「北東京の子供たち(How We Survive, in the Flat (Killing) Field)」:東京の北部をかたどる復興団地群。だが10年以上たち,団地リバイバルはかつてのニュータウン構想のように,色あせ,人々は精神的に病みつつあった。セイとリノは,大人たちが毎晩繰り返しているロボットでの自殺の代償行為を止めさせるが,それは逆に・・・物語は最後に日本にやってきたが,歴史,建築,民族の問題を描いてきたこの連作短編集らしく,そこは九龍城のようになった団地が描かれる。この作家にかかると東京でさえこうなる。










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Last updated  2016.03.13 21:45:37
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2015.12.22
カテゴリ:ばくばく冒険小説
『エヴァンゲリオン』の庵野秀明が監督をした冒険活劇アニメシリーズを観た。

○ストーリー
発明家の少年ジャンは,パリ万国博覧会で開催される飛行機コンテストに参加する。だがジャンはそこで,褐色の肌の美少女・ナディアと,彼女が持つ宝石・ブルーウォーターを狙う盗賊・グランディス一味に出会う。ナディアと再会したジャンは,グランディスから彼女を逃がすために,海へと出るものの,そこで遭難し,やがて謎の船・ノーチラス号に乗り込むことになる。この船は超古代の技術で建造された万能潜水艦で,ジャンとナディアは,古代文明のチカラで世界を支配しようとするネオ・アトランティスと戦うことになる。

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この作品は1990年から1年間NHKで放映されたらしい。その頃は社会人になったばかりで,世の中はバブルで浮かれていたが,エンジニアリング会社に入社したばかりの僕には,あまりその恩恵は及ばなかった。あまりテレビを観る時間もなかったので,この作品も観たことはなかった。

それでも19世紀を舞台にした冒険活劇作品,その後はあの庵野秀明の作品ということで,ひじょうに評価は高かったので,いつか観たいとは思っていた。

近所のTSU○A○Aが,どうしたわけか「80年代アニメーション」というコーナーを作っていて,そこにこの作品が並んでいた。調べてみると80年代じゃないんだけれど,今から振り返れば同じ時代だ。

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この作品はジュール・ヴェルヌの『海底2万里』『神秘の島』をベースに,『宇宙戦艦ヤマト』風のSF活劇を加えて作成した物語だ。ヴェルヌは没後100年を超えているから,著作権の問題が無いのだと思う。『ヤマト』に似ているのはオマージュだからOKなのか?

ヴェルヌ原作ではアジアの植民地出身だったはずのネモ船長は,古代王朝アトランティス出身となっており,万能潜水艦ノーチラス号は,最後には宇宙にも出て行ってしまう。時代設定は19世紀のままなのに,いろいろと過剰サービスしている。このあたりのノリはまさに80年代,バブル時代の産物だろう。

超古代の進んだ技術がある一方で,それを19世紀の人間なりにきちんと視聴者に解説するジャンとグランディス一味がいるおかげで,過去を舞台にしたSFという不思議なバランスの物語は成立している。結果的に,僕らがヴェルヌのSF作品を読むときに感じる郷愁と驚きが,きちんと再現出来ている。

このバランスを保っているだけでも,この作品の脚本・監督がストーリーテリングを分かっていることが伝わる。

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庵野秀明の作家性については以前に語ったことはあるが,罪を感じている第1世代,若者を育てる第2世代,戦いの中で成長する第3世代の若者,という図式は今回も同じだ。ただし今回の第1世代であるネモ船長は,どうしてナディアとすぐに和解しないのかは,僕には理解できなかった。

それ以外にも,地中の大空洞,古代文明の遺産,神が創造した最初の人間である巨人・アダム,超弩級戦艦エクセリヲンなど,『エヴァンゲリオン』につながるエッセンスは豊富にあった。

ヴェルヌSFをアレンジしたコメディアニメかと思っていたら,ディープな古代文明SFになってしまったので,驚いた人も多いに違いない。

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とは言え,80年代アニメだから,ということでは説明のつかない物語の展開も多い。まずはヒロイン・ナディアの性格に問題がある。ひじょうに真っ直ぐで,動物とも意思の疎通が出来るという才能があるのだけれど,それゆえに菜食主義,平和主義だ。

個人的にそれを貫くのは構わないが,事あるごとに肉食や相手への攻撃を感情的に批判する。何度も危機におちいり,助けてもらっている人物に,「なんで他人を殺すのか」と詰め寄るシーン以降は,ナディアに好意を一切感じなくなった。

ティーンネイジャーの真っ直ぐさ,自分しか見えていない部分がうまく表現できていると思うが,同世代の少年ジャンは,いろいろ理解して,努力しているのに,このわがままっぷりにはついていけなかった。

個性的ということでは間違いないが,主人公にしては突飛に過ぎる性格設定だと思う。

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後半の南の島とアフリカへの漂流編は,とにかくドタバタ活劇で,いくら80年代でもよくゆるされたと呆れるチープな展開が続く。

ネットで調べると,製作状況から生まれた苦肉の策らしいが,毎週放映するって日本人らしい勤勉すぎる縛りだと思う。それでこんな珍妙なパートが生まれて,名作にキズを付けているのは明らかなマイナスだろう。まあ,今となっては興味深い部分もあるけれど。

ラストのラストで,冒険活劇に戻り,また見事な物語のまとめをしているので,それ以前の長い長いまわり道もなんとかゆるせる状況だ。

この終わり方があったから,庵野秀明がメジャーになったから,名作アニメとして評価されているけれど,本当にバランスがギリギリの作品だ。80年代(1990年だけど)のいい加減さって,あなどれないな。

・・・って,誉めてないか。











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Last updated  2015.12.23 10:04:01
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2015.11.19
カテゴリ:ばくばく冒険小説
音楽ミステリーなどで有名な中山七里が書いた政治冒険サスペンスを読んだ。

○ストーリー
30才半ばなのに芽が出ず,半分は大道具係をしている劇団員の加納慎策は,ある日,屈強な男たちに拉致され,首相官邸に連れて行かれる。そこで慎策は,短命に終わった革新派政党が残した山積みの課題を片付けようとしていた内閣総理大臣・真垣統一郎の影武者になることを懇願される。実は慎策には,真垣総理と瓜二つという特徴があったのだ。
真垣総理の代理を務める慎策は,自分の政党内部,そして閣僚たちをまとめ,そして国会の施政方針演説へと乗り出す。だが彼の前には様々な反対勢力と事件が待ち構えていた。慎策とブレーンたちは,国家の危機を乗り越えることが出来るのだろうか?

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ただの人が,あるいは若者の政治家が,突然に国のリーダーになってしまい,戸惑いつつも徐々に手腕を発揮して,意外な成果を上げる,という物語はこれまでもいくつもある。共通しているのは主人公のタイプだ。素人だけど,まっすぐな性格で,弱いものの味方で,不思議な人間的な魅力がある,というパターンだ。

中山七里作品の主人公は,売れない役者という設定だ。役者なので,セリフを利用して相手の心を動かすこと,そして間合いを上手く使うことなどは得意,というのが今回のオリジナリティだ。

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この作品は5つの章に分かれており,真垣の影武者・慎策の前に,徐々に大きな相手が立ちはだかるという展開になっている。相手,あるいは事件が章の見出しになっているので,まるでジャンプの勝ち抜き対戦物語のように,先が見え,かつ対戦の規模がインフレーションを続ける。

展開が急なこと,またあまりにも影武者・慎策が見事に相手を説得・論破するというあたりが,出来過ぎの感があるのは否めない。もちろん意外な事故,仲間との別れなど,慎策とブレーンの前にピンチは起きるのだが,それらに決してドロドロした部分がないので,政治家というより,戦国武将や学生の物語を読んでいるようなサッパリ感がある。・・・登場人物のほとんどが政治家っぽくないのは欠点じゃないだろうか?

物語は日本の現状を色濃く反映していて,政権交代,進まない復興対策,官僚が主導となる国家運営,弱腰の対外政策など,どれも目の前の問題だ。素人の慎策に対して,ブレーンが分かりやすく解説してくれることで,読者の我々の頭にもすっと整理されてい入ってくる。その過程で,某大手新聞,革新政党などにチクリチクリと皮肉が混ぜられているのも面白い。

この物語でのスタンスは,政治家主導による派閥・政党・省益を超えた国益の追求,国民の安全と生命の確保というところだろうか。わりと現在の保守で,少し右よりといわれる政権に近いので,年配の読者は反発を感じるかも知れない。

現実社会を単純化したモデル的な理解は危険だが,一方で全体状況を理解していることを示す必要にかられたマスコミの解説よりははるかに訴えるものがある。

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面白くてひじょうに読みやすいのだが,展開が上手く行きすぎる事,そしてどこか他でも読んだり観たりしたことがあると思わせるプロット,という部分では,同じ中山七里の「嗤う淑女」に似ていると感じた。

あちらは人間の陰,こちらは人間の光の部分を描いているけれどね。











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Last updated  2015.11.20 20:13:35
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2015.11.10
カテゴリ:ばくばく冒険小説
天才レオナルド・ダ・ヴィンチの遺稿をめぐる冒険小説を読んだ。

○ストーリー
北イタリアの小さな村に住む少年・ジャンは,祖父ベルナルドと一緒に,村の時計台,水車,馬車など様々な機械を修理して暮らしていた。空いた時間には村長の息子・ニッコロと一緒に,レオナルド・ダ・ヴィンチの真似をして,投石器,自走車,飛行機械などを作っては失敗していた。だがベルナルドを探して,イタリアを支配するフランス皇帝・ナポレオンの軍隊が現れた時に,全てが変わってしまう。ダ・ヴィンチの遺稿を求めて,ジャンたち,フランス軍,そして謎の女修道士たちが,イタリアとフランスを走り回る。

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ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』は,原作も映画も世界的なヒットとなった。この作品は同じようにレオナルド・ダ・ヴィンチが遺した秘密を巡る冒険となっている。

あちらは現代を舞台にしており,大学教授を主人公にし,またダ・ヴィンチだけでなく,キリスト教,紋章学,秘密結社など様々なウンチクに満ちていた。この作品は,19世紀初頭のイタリアに舞台にし,田舎の少年たちを主人公にし,強大な武器と成り得るダ・ヴィンチの遺稿を奪い合う小説となっている。

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この作品の魅力はいくつもある。

まずは,産業革命以前のヨーロッパを舞台にして,世界のバランスを狂わしかねないダ・ヴィンチの遺稿がキーとなる,という説得力がある舞台設定が挙げられる。

次に,主人公の少年たちが,どんなピンチに陥っても,知恵と創意工夫で乗り越えていくという,チカラに負けない勇気と知性の物語となっていることも大きい。

そして支配者・フランス軍,被支配者・イタリアの村人という状況の中,現実的な対応を取ることも必要となり,それをまた乗り越える友情や隣人愛を描いている,というバランスもある。

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一方で,これが真保裕一の作品なのか?と驚いてしまう展開もある。

主人公たちはダ・ヴィンチの遺稿を探し,その手掛かりをもとに順番に旅を進める。300年間様々な人々が挑戦し,解けなかったと思われる謎なのだが,主人公補正のおかげで,この旅はひじょうにスムーズに進み,あらゆる謎は解ける。この子たちって,頭の回転は速いけど,基本は普通の田舎の少年じゃなかったっけ?

主人公たちをフランス軍,そして謎の傭兵たちが追う。何度もピンチに陥るのだけれど,「そうだ,ダ・ヴィンチのあれを試そう!!」ということで切り抜けてしまう。それが何度も続くので,途中から緊張感がまるでなくなる。

フランス軍を率いて主人公たちを追うのは,イタリアでも,パリでも,○○でも同じ人物だ。何千人もいる将官の中で,なぜか同じ人物が異動となって,彼らと毎回出会う。分かりやすいんだけれど,小説なんだから,そんな偶然要らないような気がする。

主人公は少年2人だ。けれども彼らと一緒に冒険に巻き込まれるのが,1人の祖父,幼馴染の少女,飼い犬だ。これって,物語としては映像的にもバランス良いけれど,ホントに彼ら必要かな?

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あとがきにあったように,これは真保裕一がアニメーションあるいはコミックの原作として書いたストーリーを元にしているらしい。たしかにジブリや東映のアニメーションとしては面白いんじゃないかと思えるけれども,小説としては稚拙な印象が強い。

大人向け風のタイトル,装丁なのにこの内容なので,なおさらギャップを感じてしまう。言われているように完全なジュブナイル小説として発表すれば,ここまで肩透かしは感じさせなかったろうに。









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Last updated  2015.11.10 22:03:56
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2015.11.05
カテゴリ:ばくばく冒険小説
日本では珍しいゲーム形式の長編を読んだ。

○ストーリー
セキュリティ会社が最新の警備システムを装備した自社の施設を用い,侵入トライアルのコンテストを開催する。純粋にコンテストに挑戦するチームがほとんどだったのだが,他の目的を持って参加したチームもいた。個人的な目的がある門脇と丹羽のコンビ,施設に紛れ込んだ盗品を回収したいチーム,運営会社の技術を狙う企業スパイチーム。そしてさらに盗賊を追う探偵たち,施設を警備する元警官の管理人などが入り乱れ,侵入トライアルは激しい攻防戦へと変わっていく。1日が終わり,それぞれが手にしたものとは?

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第一章では門脇と丹羽のチームの,そして第二章では盗品回収チームの背景が描かれる。そこまでで全体の半分が費やされる。

この導入パートは我慢だ。門脇と丹羽の過去は,どちらも作り話っぽい。高校からの親友がそれぞれ意外な過去を隠していた,というのもご都合主義が強過ぎて,さらに引いてしまう。

盗賊チームは優秀なのか,たまたまこれまで運が良かっただけなのかがよく分からない。洋画によく出てくる自信たっぷりな犯罪者というところだ。実際は協力者の裏切りに遭い,盗品が別の場所に運ばれてしまうのだが,チームは自信たっぷりに回収に向かう。

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第三章になると,物語は一気に進み始める。各チームが少しずつ時間を空けて施設への侵入を試みるのだが,それぞれチームの思惑によって,個々の手法が現れているのが面白い。

準備段階の第一章,第二章には見えなかった人々が,平然と登場しているのに驚いたが,そうしたことと関係なく物語はどんどんと先へ進む。各チームは,きちんと侵入トライアルのルールを守るのだと思っていたが,それはチームごとの判断なので,意外な展開が待ち受けている。

冒頭に建物の平面図があるし,セキュリティ会社の防御にチャレンジするという展開だったので,てっきり知恵と技術を用いてセキュリティ防壁をすり抜ける,ということを期待してたんだけど,物語はあっさりと筋肉と火薬量の方へとシフトしてしまう。

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『マクガイバー』の映画版を観ると思っていたら,『必殺仕事人』が流れてきたくらい,前半で期待された展開と,後半のアクションの流れがかみ合っていない気がした。

冒頭の建物の平面図や地図がいい加減な作品には期待するな,という法則が発動したかも知れない。

火薬が炸裂し始めるまでは楽しめたんだけどね。


















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Last updated  2015.11.07 20:12:49
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2015.10.26
カテゴリ:ばくばく冒険小説
ミステリーの名作と名高いアメリカの長編作品を読んだ。

○ストーリー
ニューヨーク州の田舎町・メイカーズ・ヴィレッジで,2人の少女が行方不明になる。町,州の警察,そしてFBIまでもが協力し,なんとか彼女たちを救おうと尽力する。15年前に双子の妹が誘拐され殺された経験を持つ町の刑事・ルージュ・ケンダルは,なんとか犯人を捕まえようとする。一方,監禁された少女は,生き延びるためにあらゆる手立てを講じていた。果たして少女たちは,クリスマスまでに戻れるのだろうか?

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僕としては久々に翻訳のミステリーを読んだ。

島田荘司だけは読もう,森博嗣だけは,〈ミステリー・ランド〉だけは・・・と言っているうちに,いつの間にか国内ミステリー,はたまたちょっと純文学系までも読んでしまっているけれど,元々僕は海外作品をメインに読んでいた。久々のリターンだ。

そんな自分語りどうでもいいか?

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翻訳ミステリーの伝統として,登場人物のリストが冒頭に掲載されているが,これはこの作品ではひじょうに役立つ。何しろメイカーズ・ヴィレッジの住人のほとんどが語られているんじゃないかと思ってしまうほど,登場人物は多い。

ルージュ刑事の視点を借りながら,警察本部や被害者家族までを含んだ状況が描かれるが,一方でそこからこぼれた人々の気持ちもきちんと拾いつつ物語は進む。

その一方で,誘拐された少女・グウェンとサンディーのサバイバル物語も語られる。監禁され,意識ももうろうとした状態から,少女たちは自分たちのスペースを確保し,武器を磨き,そして戦いを挑む。

大きなスケールで,作者は外側と内側から犯人に向けて進む人々と群像として描く。最初は分かりにくかった手法だが,作品の1/3程度まで読み進むと,それぞれの登場人物が目指していることが明確になり,すっと入ってくるようになる。

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この作品は,オコンネルという作者の初期作品とされているが,いくつも心を打つ場面が描かれている。

ルージュ刑事が,デイヴィッド少年から手がかりを聞き出し,そのまま町と州の警官たちと野球の試合を始める場面。

囚われのグウェンが危機に陥った時,奇跡的に親友サンディーが駆けつける場面。

冤罪で15年間刑務所に服役しているポール・マリー神父が,面会に来た医者を屈服させる場面。

そしてクリスマスを控え,警察が無力感にさいなまれる中,その前に並びあるメッセージを伝える町の人々。

リアルで残酷な世界を描いている作品でありながら,一方で人間の真摯な信条の悩みについて鋭く描いている。それでありながら通俗的で平凡な心や願いをきちんと描写していて,とにかく隙が無いという印象だ。

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現実に誘拐されている少女たちとは別に,物語を牽引する・刑事ルージュの母親との和解,彼の家族をだましていた悪人への勝利,事件の最終段階への接近など,物語の多くはルージュを主人公として描いている。

だが結末に来て,読者は大きな衝撃を2度経験する。物語の主人公は,タイトル通り〈囮の子ども〉だったのだ。1人は罪を隠し,1人は少女を救った。

ここで読者は自分が何を信じるかの選択を迫られる。作者は町の傍観者と同じように目に見える現実だけを示す。けれどもあの経験を共有した僕らには違うものが見えるはずだ。

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なるほど,これがメジャーリーグで戦う作家か,と思わせるほど,多彩で多重的な物語世界が提供されていた。複雑な人間関係が織り成す物語は,実は単純できれいな模様を描いているかも知れない。

ぜひぜひ,この物語に浸ってもらいたい。自分で発掘したワケじゃないけれど,オススメだ。


















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Last updated  2015.10.27 07:06:46
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