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ばくばく冒険小説

2015.12.22
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カテゴリ:ばくばく冒険小説
『エヴァンゲリオン』の庵野秀明が監督をした冒険活劇アニメシリーズを観た。

○ストーリー
発明家の少年ジャンは,パリ万国博覧会で開催される飛行機コンテストに参加する。だがジャンはそこで,褐色の肌の美少女・ナディアと,彼女が持つ宝石・ブルーウォーターを狙う盗賊・グランディス一味に出会う。ナディアと再会したジャンは,グランディスから彼女を逃がすために,海へと出るものの,そこで遭難し,やがて謎の船・ノーチラス号に乗り込むことになる。この船は超古代の技術で建造された万能潜水艦で,ジャンとナディアは,古代文明のチカラで世界を支配しようとするネオ・アトランティスと戦うことになる。

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この作品は1990年から1年間NHKで放映されたらしい。その頃は社会人になったばかりで,世の中はバブルで浮かれていたが,エンジニアリング会社に入社したばかりの僕には,あまりその恩恵は及ばなかった。あまりテレビを観る時間もなかったので,この作品も観たことはなかった。

それでも19世紀を舞台にした冒険活劇作品,その後はあの庵野秀明の作品ということで,ひじょうに評価は高かったので,いつか観たいとは思っていた。

近所のTSU○A○Aが,どうしたわけか「80年代アニメーション」というコーナーを作っていて,そこにこの作品が並んでいた。調べてみると80年代じゃないんだけれど,今から振り返れば同じ時代だ。

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この作品はジュール・ヴェルヌの『海底2万里』『神秘の島』をベースに,『宇宙戦艦ヤマト』風のSF活劇を加えて作成した物語だ。ヴェルヌは没後100年を超えているから,著作権の問題が無いのだと思う。『ヤマト』に似ているのはオマージュだからOKなのか?

ヴェルヌ原作ではアジアの植民地出身だったはずのネモ船長は,古代王朝アトランティス出身となっており,万能潜水艦ノーチラス号は,最後には宇宙にも出て行ってしまう。時代設定は19世紀のままなのに,いろいろと過剰サービスしている。このあたりのノリはまさに80年代,バブル時代の産物だろう。

超古代の進んだ技術がある一方で,それを19世紀の人間なりにきちんと視聴者に解説するジャンとグランディス一味がいるおかげで,過去を舞台にしたSFという不思議なバランスの物語は成立している。結果的に,僕らがヴェルヌのSF作品を読むときに感じる郷愁と驚きが,きちんと再現出来ている。

このバランスを保っているだけでも,この作品の脚本・監督がストーリーテリングを分かっていることが伝わる。

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庵野秀明の作家性については以前に語ったことはあるが,罪を感じている第1世代,若者を育てる第2世代,戦いの中で成長する第3世代の若者,という図式は今回も同じだ。ただし今回の第1世代であるネモ船長は,どうしてナディアとすぐに和解しないのかは,僕には理解できなかった。

それ以外にも,地中の大空洞,古代文明の遺産,神が創造した最初の人間である巨人・アダム,超弩級戦艦エクセリヲンなど,『エヴァンゲリオン』につながるエッセンスは豊富にあった。

ヴェルヌSFをアレンジしたコメディアニメかと思っていたら,ディープな古代文明SFになってしまったので,驚いた人も多いに違いない。

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とは言え,80年代アニメだから,ということでは説明のつかない物語の展開も多い。まずはヒロイン・ナディアの性格に問題がある。ひじょうに真っ直ぐで,動物とも意思の疎通が出来るという才能があるのだけれど,それゆえに菜食主義,平和主義だ。

個人的にそれを貫くのは構わないが,事あるごとに肉食や相手への攻撃を感情的に批判する。何度も危機におちいり,助けてもらっている人物に,「なんで他人を殺すのか」と詰め寄るシーン以降は,ナディアに好意を一切感じなくなった。

ティーンネイジャーの真っ直ぐさ,自分しか見えていない部分がうまく表現できていると思うが,同世代の少年ジャンは,いろいろ理解して,努力しているのに,このわがままっぷりにはついていけなかった。

個性的ということでは間違いないが,主人公にしては突飛に過ぎる性格設定だと思う。

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後半の南の島とアフリカへの漂流編は,とにかくドタバタ活劇で,いくら80年代でもよくゆるされたと呆れるチープな展開が続く。

ネットで調べると,製作状況から生まれた苦肉の策らしいが,毎週放映するって日本人らしい勤勉すぎる縛りだと思う。それでこんな珍妙なパートが生まれて,名作にキズを付けているのは明らかなマイナスだろう。まあ,今となっては興味深い部分もあるけれど。

ラストのラストで,冒険活劇に戻り,また見事な物語のまとめをしているので,それ以前の長い長いまわり道もなんとかゆるせる状況だ。

この終わり方があったから,庵野秀明がメジャーになったから,名作アニメとして評価されているけれど,本当にバランスがギリギリの作品だ。80年代(1990年だけど)のいい加減さって,あなどれないな。

・・・って,誉めてないか。











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Last updated  2015.12.23 10:04:01
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2015.11.19
カテゴリ:ばくばく冒険小説
音楽ミステリーなどで有名な中山七里が書いた政治冒険サスペンスを読んだ。

○ストーリー
30才半ばなのに芽が出ず,半分は大道具係をしている劇団員の加納慎策は,ある日,屈強な男たちに拉致され,首相官邸に連れて行かれる。そこで慎策は,短命に終わった革新派政党が残した山積みの課題を片付けようとしていた内閣総理大臣・真垣統一郎の影武者になることを懇願される。実は慎策には,真垣総理と瓜二つという特徴があったのだ。
真垣総理の代理を務める慎策は,自分の政党内部,そして閣僚たちをまとめ,そして国会の施政方針演説へと乗り出す。だが彼の前には様々な反対勢力と事件が待ち構えていた。慎策とブレーンたちは,国家の危機を乗り越えることが出来るのだろうか?

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ただの人が,あるいは若者の政治家が,突然に国のリーダーになってしまい,戸惑いつつも徐々に手腕を発揮して,意外な成果を上げる,という物語はこれまでもいくつもある。共通しているのは主人公のタイプだ。素人だけど,まっすぐな性格で,弱いものの味方で,不思議な人間的な魅力がある,というパターンだ。

中山七里作品の主人公は,売れない役者という設定だ。役者なので,セリフを利用して相手の心を動かすこと,そして間合いを上手く使うことなどは得意,というのが今回のオリジナリティだ。

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この作品は5つの章に分かれており,真垣の影武者・慎策の前に,徐々に大きな相手が立ちはだかるという展開になっている。相手,あるいは事件が章の見出しになっているので,まるでジャンプの勝ち抜き対戦物語のように,先が見え,かつ対戦の規模がインフレーションを続ける。

展開が急なこと,またあまりにも影武者・慎策が見事に相手を説得・論破するというあたりが,出来過ぎの感があるのは否めない。もちろん意外な事故,仲間との別れなど,慎策とブレーンの前にピンチは起きるのだが,それらに決してドロドロした部分がないので,政治家というより,戦国武将や学生の物語を読んでいるようなサッパリ感がある。・・・登場人物のほとんどが政治家っぽくないのは欠点じゃないだろうか?

物語は日本の現状を色濃く反映していて,政権交代,進まない復興対策,官僚が主導となる国家運営,弱腰の対外政策など,どれも目の前の問題だ。素人の慎策に対して,ブレーンが分かりやすく解説してくれることで,読者の我々の頭にもすっと整理されてい入ってくる。その過程で,某大手新聞,革新政党などにチクリチクリと皮肉が混ぜられているのも面白い。

この物語でのスタンスは,政治家主導による派閥・政党・省益を超えた国益の追求,国民の安全と生命の確保というところだろうか。わりと現在の保守で,少し右よりといわれる政権に近いので,年配の読者は反発を感じるかも知れない。

現実社会を単純化したモデル的な理解は危険だが,一方で全体状況を理解していることを示す必要にかられたマスコミの解説よりははるかに訴えるものがある。

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面白くてひじょうに読みやすいのだが,展開が上手く行きすぎる事,そしてどこか他でも読んだり観たりしたことがあると思わせるプロット,という部分では,同じ中山七里の「嗤う淑女」に似ていると感じた。

あちらは人間の陰,こちらは人間の光の部分を描いているけれどね。











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Last updated  2015.11.20 20:13:35
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2015.11.10
カテゴリ:ばくばく冒険小説
天才レオナルド・ダ・ヴィンチの遺稿をめぐる冒険小説を読んだ。

○ストーリー
北イタリアの小さな村に住む少年・ジャンは,祖父ベルナルドと一緒に,村の時計台,水車,馬車など様々な機械を修理して暮らしていた。空いた時間には村長の息子・ニッコロと一緒に,レオナルド・ダ・ヴィンチの真似をして,投石器,自走車,飛行機械などを作っては失敗していた。だがベルナルドを探して,イタリアを支配するフランス皇帝・ナポレオンの軍隊が現れた時に,全てが変わってしまう。ダ・ヴィンチの遺稿を求めて,ジャンたち,フランス軍,そして謎の女修道士たちが,イタリアとフランスを走り回る。

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ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』は,原作も映画も世界的なヒットとなった。この作品は同じようにレオナルド・ダ・ヴィンチが遺した秘密を巡る冒険となっている。

あちらは現代を舞台にしており,大学教授を主人公にし,またダ・ヴィンチだけでなく,キリスト教,紋章学,秘密結社など様々なウンチクに満ちていた。この作品は,19世紀初頭のイタリアに舞台にし,田舎の少年たちを主人公にし,強大な武器と成り得るダ・ヴィンチの遺稿を奪い合う小説となっている。

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この作品の魅力はいくつもある。

まずは,産業革命以前のヨーロッパを舞台にして,世界のバランスを狂わしかねないダ・ヴィンチの遺稿がキーとなる,という説得力がある舞台設定が挙げられる。

次に,主人公の少年たちが,どんなピンチに陥っても,知恵と創意工夫で乗り越えていくという,チカラに負けない勇気と知性の物語となっていることも大きい。

そして支配者・フランス軍,被支配者・イタリアの村人という状況の中,現実的な対応を取ることも必要となり,それをまた乗り越える友情や隣人愛を描いている,というバランスもある。

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一方で,これが真保裕一の作品なのか?と驚いてしまう展開もある。

主人公たちはダ・ヴィンチの遺稿を探し,その手掛かりをもとに順番に旅を進める。300年間様々な人々が挑戦し,解けなかったと思われる謎なのだが,主人公補正のおかげで,この旅はひじょうにスムーズに進み,あらゆる謎は解ける。この子たちって,頭の回転は速いけど,基本は普通の田舎の少年じゃなかったっけ?

主人公たちをフランス軍,そして謎の傭兵たちが追う。何度もピンチに陥るのだけれど,「そうだ,ダ・ヴィンチのあれを試そう!!」ということで切り抜けてしまう。それが何度も続くので,途中から緊張感がまるでなくなる。

フランス軍を率いて主人公たちを追うのは,イタリアでも,パリでも,○○でも同じ人物だ。何千人もいる将官の中で,なぜか同じ人物が異動となって,彼らと毎回出会う。分かりやすいんだけれど,小説なんだから,そんな偶然要らないような気がする。

主人公は少年2人だ。けれども彼らと一緒に冒険に巻き込まれるのが,1人の祖父,幼馴染の少女,飼い犬だ。これって,物語としては映像的にもバランス良いけれど,ホントに彼ら必要かな?

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あとがきにあったように,これは真保裕一がアニメーションあるいはコミックの原作として書いたストーリーを元にしているらしい。たしかにジブリや東映のアニメーションとしては面白いんじゃないかと思えるけれども,小説としては稚拙な印象が強い。

大人向け風のタイトル,装丁なのにこの内容なので,なおさらギャップを感じてしまう。言われているように完全なジュブナイル小説として発表すれば,ここまで肩透かしは感じさせなかったろうに。









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Last updated  2015.11.10 22:03:56
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2015.11.05
カテゴリ:ばくばく冒険小説
日本では珍しいゲーム形式の長編を読んだ。

○ストーリー
セキュリティ会社が最新の警備システムを装備した自社の施設を用い,侵入トライアルのコンテストを開催する。純粋にコンテストに挑戦するチームがほとんどだったのだが,他の目的を持って参加したチームもいた。個人的な目的がある門脇と丹羽のコンビ,施設に紛れ込んだ盗品を回収したいチーム,運営会社の技術を狙う企業スパイチーム。そしてさらに盗賊を追う探偵たち,施設を警備する元警官の管理人などが入り乱れ,侵入トライアルは激しい攻防戦へと変わっていく。1日が終わり,それぞれが手にしたものとは?

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第一章では門脇と丹羽のチームの,そして第二章では盗品回収チームの背景が描かれる。そこまでで全体の半分が費やされる。

この導入パートは我慢だ。門脇と丹羽の過去は,どちらも作り話っぽい。高校からの親友がそれぞれ意外な過去を隠していた,というのもご都合主義が強過ぎて,さらに引いてしまう。

盗賊チームは優秀なのか,たまたまこれまで運が良かっただけなのかがよく分からない。洋画によく出てくる自信たっぷりな犯罪者というところだ。実際は協力者の裏切りに遭い,盗品が別の場所に運ばれてしまうのだが,チームは自信たっぷりに回収に向かう。

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第三章になると,物語は一気に進み始める。各チームが少しずつ時間を空けて施設への侵入を試みるのだが,それぞれチームの思惑によって,個々の手法が現れているのが面白い。

準備段階の第一章,第二章には見えなかった人々が,平然と登場しているのに驚いたが,そうしたことと関係なく物語はどんどんと先へ進む。各チームは,きちんと侵入トライアルのルールを守るのだと思っていたが,それはチームごとの判断なので,意外な展開が待ち受けている。

冒頭に建物の平面図があるし,セキュリティ会社の防御にチャレンジするという展開だったので,てっきり知恵と技術を用いてセキュリティ防壁をすり抜ける,ということを期待してたんだけど,物語はあっさりと筋肉と火薬量の方へとシフトしてしまう。

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『マクガイバー』の映画版を観ると思っていたら,『必殺仕事人』が流れてきたくらい,前半で期待された展開と,後半のアクションの流れがかみ合っていない気がした。

冒頭の建物の平面図や地図がいい加減な作品には期待するな,という法則が発動したかも知れない。

火薬が炸裂し始めるまでは楽しめたんだけどね。


















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Last updated  2015.11.07 20:12:49
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2015.10.26
カテゴリ:ばくばく冒険小説
ミステリーの名作と名高いアメリカの長編作品を読んだ。

○ストーリー
ニューヨーク州の田舎町・メイカーズ・ヴィレッジで,2人の少女が行方不明になる。町,州の警察,そしてFBIまでもが協力し,なんとか彼女たちを救おうと尽力する。15年前に双子の妹が誘拐され殺された経験を持つ町の刑事・ルージュ・ケンダルは,なんとか犯人を捕まえようとする。一方,監禁された少女は,生き延びるためにあらゆる手立てを講じていた。果たして少女たちは,クリスマスまでに戻れるのだろうか?

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僕としては久々に翻訳のミステリーを読んだ。

島田荘司だけは読もう,森博嗣だけは,〈ミステリー・ランド〉だけは・・・と言っているうちに,いつの間にか国内ミステリー,はたまたちょっと純文学系までも読んでしまっているけれど,元々僕は海外作品をメインに読んでいた。久々のリターンだ。

そんな自分語りどうでもいいか?

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翻訳ミステリーの伝統として,登場人物のリストが冒頭に掲載されているが,これはこの作品ではひじょうに役立つ。何しろメイカーズ・ヴィレッジの住人のほとんどが語られているんじゃないかと思ってしまうほど,登場人物は多い。

ルージュ刑事の視点を借りながら,警察本部や被害者家族までを含んだ状況が描かれるが,一方でそこからこぼれた人々の気持ちもきちんと拾いつつ物語は進む。

その一方で,誘拐された少女・グウェンとサンディーのサバイバル物語も語られる。監禁され,意識ももうろうとした状態から,少女たちは自分たちのスペースを確保し,武器を磨き,そして戦いを挑む。

大きなスケールで,作者は外側と内側から犯人に向けて進む人々と群像として描く。最初は分かりにくかった手法だが,作品の1/3程度まで読み進むと,それぞれの登場人物が目指していることが明確になり,すっと入ってくるようになる。

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この作品は,オコンネルという作者の初期作品とされているが,いくつも心を打つ場面が描かれている。

ルージュ刑事が,デイヴィッド少年から手がかりを聞き出し,そのまま町と州の警官たちと野球の試合を始める場面。

囚われのグウェンが危機に陥った時,奇跡的に親友サンディーが駆けつける場面。

冤罪で15年間刑務所に服役しているポール・マリー神父が,面会に来た医者を屈服させる場面。

そしてクリスマスを控え,警察が無力感にさいなまれる中,その前に並びあるメッセージを伝える町の人々。

リアルで残酷な世界を描いている作品でありながら,一方で人間の真摯な信条の悩みについて鋭く描いている。それでありながら通俗的で平凡な心や願いをきちんと描写していて,とにかく隙が無いという印象だ。

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現実に誘拐されている少女たちとは別に,物語を牽引する・刑事ルージュの母親との和解,彼の家族をだましていた悪人への勝利,事件の最終段階への接近など,物語の多くはルージュを主人公として描いている。

だが結末に来て,読者は大きな衝撃を2度経験する。物語の主人公は,タイトル通り〈囮の子ども〉だったのだ。1人は罪を隠し,1人は少女を救った。

ここで読者は自分が何を信じるかの選択を迫られる。作者は町の傍観者と同じように目に見える現実だけを示す。けれどもあの経験を共有した僕らには違うものが見えるはずだ。

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なるほど,これがメジャーリーグで戦う作家か,と思わせるほど,多彩で多重的な物語世界が提供されていた。複雑な人間関係が織り成す物語は,実は単純できれいな模様を描いているかも知れない。

ぜひぜひ,この物語に浸ってもらいたい。自分で発掘したワケじゃないけれど,オススメだ。


















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Last updated  2015.10.27 07:06:46
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2015.10.19
カテゴリ:ばくばく冒険小説
三崎亜記としては珍しいアクティブな作品だった「コロヨシ!!」の続編を読んだ。

○ストーリー
全国3位の成績をおさめたイツキは,〈掃除部〉の主将となる。だが相方のシノブは西域へ戻ってしまい,イツキの調整にも邪魔が入り,多難なシーズンスタートとなる。だが,様々な修行を経て,シノブと再会したイツキは,〈掃除〉の奥義を身に付け始める。そして新国技の選定をめぐる国家の陰謀を目にした彼らは,大人たちの企みを跳ね返すために〈操典座〉で〈掃除〉を舞う。そして・・・

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静かで大人の日常系ファンタジーを書いていた三崎亜記が書いたスポ根小説,それが「コロヨシ!!」だった。

いつもの作風と重なる部分もあるのだが,とにかく意外性の方が強くて驚きだった。エスニック料理を主体とした居酒屋で食事をしている気分になる。

その続編もずっと図書館では棚に並んでいたのだが,第1部同様に分厚いのに躊躇して,2年間そのままだった。ここに及んで図書館の予約がいっぱいで進まない状況なので,積み残しているこの作品にチャレンジをした。

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感想は前作を読んだ時にかなり近い。大人の日常系ファンタジーと言っても優等生的な印象が強い三崎亜記が,いろいろと破天荒なスポ根ファンタジーに挑戦している,というだけでも面白い。

続編となり,2年生から3年生となった主人公には,またまた様々な試練が待ち受ける。単純にコミカルなものもあれば,次の成長ステージへと誘うためのものもあり,それぞれ工夫が凝らされていて,飽きさせないのがまた驚きだ。

〈掃除〉の根本が〈西域〉にあるということで,日本,中華街,中国,そしてさらに奥地を思わせる地域関係をベースにした物語も,日本人にとっては様々な想像を掻き立てられる。

日常の感覚からの微妙なずらしは,さすが三崎亜記だと思う。

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とは言え,読んでいて不満に思う部分もある。スポ根小説と評したが,そのジャンルの欠点もそのまま継承している。

主人公の能力はちょっとした修行でインフレ的に上昇することまでは,ギリギリOKなのだが,ラスト近くで明らかになるのは,主人公の家系がいずれも〈掃除〉や歴史の節目に関わってきた,というトンデモ設定だ。

この「主人公の家系は特別」という設定は,第1部からはチラチラ見えてはいたけれど,できればもっと控え目にとどめてもらいたかった。この第2部をベースにすれば,国家の運命を左右する家系じゃん。だいぶガッカリだなあ。

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第2部も進むにつれて,どんどん〈掃除部〉の物語から,イツキ個人の物語へとシフトしてしまうのも残念だった。せっかく設定した競技ルールも,後輩たちの活躍も,なんだかおざなりになっている。

いちおう最後の最後で同窓会的な集まりがあってちょっと救われた。

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やれやれ,1週間かかってやっと宿題をこなした,と思ったら,第3部もあるの?

第2部のラストを考えると,蛇足の気もするなあ。読むとしてもしばらく時間を置こうと思う。

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三崎亜記ファン,あるいはファンタジーファンであれば読んでみても良いと思う。

がんばれ!






















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Last updated  2015.10.20 22:10:01
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2015.10.10
カテゴリ:ばくばく冒険小説
知り合いのいない東北の田舎で夏休みを過ごす少年少女を描いたミステリーを読んだ。

○ストーリー
初めて行く母の実家の東北の町で,千秋・美和・颯太の3兄弟は夏の数週間を過ごすことになる。3人は手書きの地図を作って町を知ろうとする。兄の千秋は図書館で町の歴史を調べ,妹と弟の美和と颯太は唯島姉妹と出会う。そして彼らは行方不明だった少女の死体を発見し,この町の闇と対峙するようになる。

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ジュブナイルミステリーの枠組みで発表されている作品なので,少年少女が町の事件を調べているうちに,事件そのものに巻き込まれる,という展開が描かれる。

あらすじや装丁だけを見ると,ジュブナイル向けの作品のように思える。冒頭に見開きで〈千秋作成の地図〉が掲載され,兄弟だけで田舎に預けられるという設定,そして現地で出会った姉妹との冒険,いずれも伝統的な少年少女文学を思わせる。

ただしそれであれば,ミステリーの部分は唯島姉妹が当初から調べていた事件だけでまとめていたと思う。今回作者は,それ以外にも驚くほど多様な要素を盛り込み,ジャンルの枠組みに対してチャレンジでもしているようだ。

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東北の町に来た兄弟は,真夏の大自然に驚く。けれども町はかすかな闇に覆われていた。まずは言うまでもなくこの町で起きている少女の誘拐事件があり,美和が発見した古い日記があり,そして町の北にある廃坑と廃墟から続く暗い歴史がある。

実際に人死にが出ている事件,戦後の貧しい労働者の生活,町の歴史の闇,と次々と大人の世界のテーマが放り込まれるのに驚く。

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さらに登場人物には現代的な悩みがある。

まずは言うまでもなく,主人公たちの両親が離婚を協議しており,それが彼らが母親の実家に一時的に預けられる理由となっている。

また主人公の1人・千秋は,友人だった少年がネグレクトをされているのを救えなかったこと,自分の中にホモセクシュアルの傾向があることを悩んでいる。

さらに妹の美和は,感性が強く,作品や環境に過剰に共感をしてしまう。彼女はこの町に来て早々に行方不明の少女の携帯電話を拾い,さらなる悲惨な状況を目にし,ますます過敏に暮らすようになる。

町の名士の子供として強気な態度の唯島姉妹も,出自と強い正義感ゆえに友人が出来ないという悩みを持っている。

幸いに,千秋はササキと,美和は天沢先生と,そして唯島姉妹は千秋たちと出会うことで,少し出口が見えたようだ。

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数々の事件は絡み合いながら,ある結末へと向かう。多くの要素を盛り込んでおきながら,最後にそれをまとめあげる手腕はなかなかのもので感心した。

デビュー作からこのレベルって,なかなかハードルが上がると思うが,倉数茂は注目の作家だ。マニアにはおススメだ。
























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Last updated  2015.10.12 08:47:12
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2015.10.06
カテゴリ:ばくばく冒険小説
映画化もされた桜庭一樹の長編伝奇小説を読んだ。

○ストーリー
天真爛漫な少女・浜路は,浪人の兄・道節を頼り陸奥の国から江戸へと上ってきた。その頃,江戸では〈伏〉と呼ばれる獣の心を持つ人間たちの存在が瓦版でしきりに伝えられ,お上も懸賞金を懸けるという状況だった。故郷では天才的な猟師であった浜路は,卓越した感覚を用いて,兄とともに〈伏〉を狩ることとなる。だが瓦版屋・滝沢冥土に〈伏〉たちの悲しくも呪われた出自を教えられ,また狩る相手であるはずの若衆役者〈伏〉犬山信乃からも物語を聞かされ,彼女は〈伏〉へと不思議な共感を覚えるようになる。しかし浜路と信乃,道節と〈伏〉現八は,江戸城の天守閣で激突することとなり???

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桜庭一樹は「ブルースカイ」と「Gosick」のごく一部しか読んでいないが,少女が主人公の冒険活劇が多いという印象だ。

今回の作品の主人公も浜路で,東北から江戸へ出てきたばかりのあどけない14才の少女だ。けれども彼女は祖父と山を駆け巡り,猟師として感覚を磨いており,それを〈伏〉狩りに大いに役立てる。

あどけなくて隙がある少女が,いざ事件が起きると別人のようにきりっとして活躍する。多分にライトノベル的な設定だが,いつもの桜庭一樹とも言えて,安心して読める。

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この作品の珍しいところは,タイトルに「贋作・里見八犬伝」とうたっている事から明らかなように,「南総里見八犬伝」を下敷きにした,江戸時代を舞台にした冒険伝奇小説である,ということだろう。

桜庭一樹が時代小説を書けるのか?という心配は,九分九厘当たっており,主人公たちはさすがにヨコモジは使わないものの,完全に現代の口調で話す。一方で,町や長屋の日常描写などはきちんと江戸時代として違和感の少ないものとなっていた。

ひょっとしたらかなり下調べをして,それでも会話の部分だけあえて現代風に留めたのだろうか?うーん?

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驚いたことに,「八犬伝」という有名で愛されている物語をベースにしつつ,それを大胆に変更している。なにしろ正義の味方の〈八犬士〉が,妖怪〈伏〉となり,忌み嫌われているという世界だ。

〈伏〉は,伏姫と八房から生まれた半獣半人の化け物で,ある年令まで人として暮らしているが,獣の心が目覚めると,己の衝動のままに暴力を振るうという設定だ。

この辺り,原作で一所懸命薄めようとしているものの,人と犬の交わりで生まれた〈八犬士〉という設定の隠し切れていない妖しさを,思い切って前面に出してきたという印象だ。冒険ではあるけれど,そのチャレンジは評価する。

なお「八犬伝」では悲劇のヒロインでとして扱われる犬塚信乃の許婚の浜路は,〈伏〉を狩るアクションヒロインとして生まれ変わっている。そしてなぜか,本来は〈八犬士〉であった犬山道節も,狩る側の人物となっている。まあ原作どおり浜路の異母兄だからだろう。

なので,〈八犬士〉は敵味方に分かれて争うこととなる。あ,これは原作どおりか?

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少女・浜路を主人公にした物語の中に,瓦版屋・滝沢冥土が執筆している「贋作・里見八犬伝」と,信乃が語る「伏の森」が挿入されている。

浜路視点を現在とすると,「贋作」はその数十年前の里見を舞台にした伏姫と鈍色の姉弟,そして八房をめぐる〈伏〉の起因の物語だ。「伏の森」は浜路たちから1年前で,〈八犬伝〉ならぬ八匹の〈伏〉が,荒れ果てた里見を訪ね自分たちの起源となった森が消え果る瞬間を見守る,という物語だ。

ひるがえって浜路の現在に戻ると,〈伏〉たちの物語には,始まりと終わりがすでにあり,これがエピローグであり,〈伏〉たちは今後は衰退して滅んでいくだけという,もののあわれを感じる展開となっている。

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浜路と信乃,伏姫と鈍色という2組の男女を用いて,惹かれているけれど傷付けてしまう,憎むべき相手なのに共感してしまう,という不思議だが,とても理解できる気持ちがうまく表現されていると思った。

ただし「贋作」の部分が長過ぎるのと,浜路が〈伏〉を狩る理由が弱いという部分は読み終えた後に気になって,それがとても惜しかった。

えらそうだけれど,もう少しバランスを調整してもらいたかった。

















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Last updated  2015.10.06 09:18:11
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2015.09.28
カテゴリ:ばくばく冒険小説
森見登美彦の〈有頂天家族〉第2部を読んだ。

○ストーリー
一年前の狸の偽右衛門襲名,人間の〈金曜倶楽部〉,そして天狗の如意ヶ岳薬師坊の争いをめぐる大騒動を取りまとめた狸の名門・下鴨家は,長兄・矢一郎の偽右衛門襲名に向けて着々と準備を進めつつあった。だが突然英国より100年ぶりに帰朝した如意ヶ岳薬師坊の息子・二代目,下鴨家の宿敵・夷川家,薬師坊の天才的な女弟子・弁天,そして鬼気迫る闇を抱えた〈金曜倶楽部〉は,それぞれさまざまな思惑を抱え,やがて一堂に会する大立ち回りへと向かうのだった。下鴨家の狸兄弟の運命は?

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僕は少しも変わらず軟派な読書人で,こっちのエンタメ系を読み尽くしてしまったら,じゃあこっちと,決して純ブンガク系に近づかないように,上手く器用に本を読み続けている。

森見登美彦は「夜は短し歩けよ乙女」「四畳半神話体系」から始まり,「有頂天家族」でこれだ!と思っても,「聖なる怠け者の冒険」で,やっぱ違うわコイツ,と思ったりで,なかなか本命になれないフワフワした感じの作家だ。

8年ぶりの「有頂天家族」の続編を読んで,勝手ながらまたもや,これだ!と思ってしまった。どの作品よりも軽妙で,それでいて奥が深くて,きちんと京都を背景にしている。

決してほかの作品を否定するわけじゃないけれど,またまた一番輝いている。

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続編ということで,作品世界には複雑な重みが加えられている。狸の世界では過去のなれそめ,現代の若手のつながりなどが描かれ,この作品での語り手である下鴨一族の過去,現代,そして未来が描かれている。

一方で,下鴨家含め,多くの狸が師事した天狗の薬師坊だが,100年前に奔走した二代目が英国から帰朝する,ということで,京都の天狗界と狸界では大きな騒動となる。

そして人間の富豪が作る〈金曜倶楽部〉では,寿老人の還暦の祝いと,前年に狸鍋を食べ損ねた恨みで,これまで以上に狸を確保することに躍起になる。

そして狸界では,現偽右衛門の八坂家,下鴨家,夷川家,南禅寺家の歴史的な和解を経て,なぜか平和に偽右衛門の下鴨矢一郎への襲名が進められることとなる。

不穏な空気に包まれた京都で,陰謀は渦を巻き,思いもよらぬ効果を,相手に及ぼすこととなる。

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狸,天狗,人間という三つ巴が京都を支配している,という世界観は,圧倒的に楽しくて,狸:庶民,天狗:坊主,人間:金持ち,と置き換えをして,自分に近付けてみるまでもなく楽しめる作品だ。

前作は長編を用いて世界観の説明と,過去と現在の意外な顛末を描いて終わっていたが,どうしても狸界を中心としていた。続編第2部の大きな特徴は,薬師坊の二代目の帰朝に始まる,天狗界の騒動が描かれることだ。

前作では美しさ,わがまま,魔力を通じて比類ないチカラを発揮していた女性・弁天だが,今回は薬師坊の息子が帰朝することにより,その地位が脅かされる。

そしてその一方で,人間界の富豪で形成される〈金曜倶楽部〉は,今年も狸鍋で年越しをしようと企てており,それを阻止しようとする〈ぽんぽこ仮面〉との争いが湧き起る。

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赤丸先生,二代目,弁天,それぞれ緊張関係がある天狗関連の人々なのだが,主人公・矢三郎はいずれの人とも礼を尽くし,仲良くしている。どの人にも親しくていて,御用聞きのように定期的にたずねていて,本当に頭が下がる。

ただしそうした過度の礼節が,相手に本当に役立っていたかは疑問だけど。

結局,狸界の動向は明らかになったけれど,天狗界のそれはまだまだ不明だ。素直,という年令を超えた矢三郎がどの勢力に対しても助力をするのは勝手だけれど,あまり八方美人な行動はいずれゆがみが大きくなり過ぎるだろう。

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第3部が予定されているらしいが,このままゆるゆるとしたままでもよい,そうした感覚にさせられるのが,このシリーズのよいところだと思う。いろいろけれど,いいか?

とにかくおススメ中のおススメだ。
























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Last updated  2015.09.28 22:46:45
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2015.09.02
カテゴリ:ばくばく冒険小説
発表される作品の全てが注目される伊坂幸太郎の最新長編を読んだ。

○ストーリー
増え続ける犯罪を抑えるために設立された〈平和警察〉,それは通常の警察よりもはるかに強い権限を与えられていた。警察でも嗜虐嗜好が強い人物が集められ,人々を拘束し,取調べ,そして衆目の中で処刑するのだった。設立により犯罪件数は減ったことで〈平和警察〉に対して誰も批判は出来ないようになりつつあった。相互に監視をして,密告で人を拘束し,拷問のような取調べで自白を強要する〈魔女裁判〉の世界で,1人の人物が立ち上がる。

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いつもどおり仙台を舞台にした物語が展開される。

とは言え,主人公が犯罪者扱いされ,警察から逃げ回る「ゴールデンスランバー」,人々を巨大な権力が監視し支配しようとする「モダンタイムス」を思わせる社会派っぽくなった頃の作風が強く出ていて,軽やかな冒険小説を楽しむ,というものからは程遠い。

冒頭から始まる普通の人々への〈平和警察〉の横暴は,読んでいてひじょうに気持ちが沈む内容だ。この部分の重さを跳ね返してくれる結末が訪れないので,読み終えても爽快感が得られない。

本当に新しい世の中が得られるのか不安なままなので,なんとも微妙な読後感だった。

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横暴な〈平和警察〉に対して,一部の人々は密告などで積極的に協力をし,また公開処刑には多くの人が詰め掛ける。なんとも息が詰まる社会だが,凶悪犯罪が続く今の時代,〈平和警察〉を全否定することは難しい。それがまた読んでいて悩ましい。

中盤は,〈平和警察〉に対して立ち上がった人物は誰なのか?というミステリー要素が,物語を引っ張る。伊坂幸太郎の作品らしく,この〈正義の味方〉も単純なヒーローではなく,弱さや悩みを持った人物として描かれている。だがその分,強大な国家権力に対抗するには弱過ぎて,読んでいて不安しか感じられなかった。

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語り手の半分近くが警察側の人々だ。こちらも警察庁と県警,キャリアと巡査,〈平和警察〉と刑事部と,様々な対立があるのだが,伊坂作品なので,どうしてもテレビドラマで描かれる警察のようで作り物っぽい。

その人物は県警の刑事部に所属しているとは言え,結局は〈平和警察〉に協力をしている。もう途中からこの組織に近い人物は誰であっても嫌悪感を抱くようになるので,どんなに人が良さそうに見えても,少しも親近感を抱くことが出来なかった。

ラストが爽快な「ゴールデンスランバー」,独特の味わいがあった「モダンタイムス」とよく似ているのに,欠点ばかりが目立ち,乗れない,楽しめない,スッキリしないという困った読後感の作品に仕上がってしまっている。

残念だ。


















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Last updated  2015.09.04 22:39:31
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