| | トルコ語で。"綿の城"という意味のパムッカレは、ローマ時代からの温泉地として賑う。丘状台地で湧く温泉は石灰分を多量に含み、真っ白な段々畑のよう見える100メートルにも及ぶ石灰棚の広がる。遠くから眺めれば、昼間は太陽の直射光線に照り返って白く輝き、夕方、太陽が傾くと石灰棚全体がオレンジ色に染まる。
石灰棚の近くの都市ヒエラポリスは、古代王国ペルガモンのエウメネス2世によって紀元前190年頃に建設された都市で、後に口ーマ帝国に譲渡されている。この都市は再三、地震に見舞われ、造られては破壊されるという繰り返しを経て現在に至る。今残っている都市は2世紀から3世紀にかけてローマが本格的に造り替えたもの。斜面を利用した野外劇場は2世紀ドリアヌス帝によって建造されたもので1万人以上収容できる規模を誇る。ファサードのレリーフにはギリシャ神話の神々が並び、3つのアーチがあるドミティアン門、大理石の列柱が並ぶ石畳のメインストリートなどローマ全盛期の威勢を伝えている。 |