[RESET]PART IIー定め[最終回]
あれから一年。昭和を思わせる平和への振興と、文化の発展は、穏やかに、そして、最適な方法で進化し、忌まわしい急激な進化は、必要性ある医学だけに絞られた。強制的で不必要な進化は、時間を持て余し、争いに繋がり、生活していく上では何も支障がない場合、むやみな開発は法律で罰せられることとなった。人間、そんなに頭はよくない。だから楽をする事だけは一人前だ。そこだけを取り上げたらきりがない。新しい聖地で新しい住職を務めるシンは、訪れる人に勇気と陽気を与えるために、定期的にセータ達を呼んで、いいところと悪いところを指摘しあい、コミュニケーションを絶やさないようにしていた。シンの教えは、人間、ひとりではない、ひとりでは生きられない、という項目を、題目に加え、上手く仏教を通じながら広めていった。その教えは、シンだけで考えたのではなく、セータ、サーヤ、イオン、サク、そして、ウインによって教えられた事だ。リセットは決して正しい選択とは言い難い。しかし、本当の最悪に出会い、どう対処するか考えなければ、リセットをする意味がないのだ。何も考えないで、リセットするものなら、確信が持てないまま何回も繰り返すに違いないのだ。2007年、この時代は、意味のない技術と、無駄な時間を使い、バブルを懐かしんでいる者が、見た目だけのバブルを築き、品質改善や見直しを無視する傾向にある。中身のない技術が、世界を翻弄させているのだ。その根本的な原因は、少子化にも関連がある。人が足りない、経済的に厳しいから結婚出来ない、だから子供が増えないし、環境が変化したから、産みたくても産めなかったりする。人材も減少し、年功序列めいた会社が増え、若者が育たない会社となれば、多くの高給取りが存在する以上、給料も上がらないから内部でやり繰りしながらコストを下げる、行き着く方法は手を抜くことしかない。食生活や教育や施設にも過大な変化をもろに受けて、どれもこれも変わり過ぎた。一人一人が冷静に考える時間があれば、見えない事までもっと見えてくる。会社の都合か、政府の勝手なのかわからないが、誰が急がせているわけではなく、もう少し自分自身にリセットしたらどうだろうか?世間の叫びを受け入れ、努力するまでに時間がかかるしお金がかかるように、まず政治家の特権を世間に使うかどうかがカギのようだ。それでもどうしようもないと政府が判断を降した時、正義の味方が登場するのか、それとも、リセットか?[END]リセット