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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎 第5話 「Menace of MirrorWorld」 KAITOとMEIKOが「ボカロ荘」に帰ってきたことで、「ボカロ荘」は一時涌いた。土産には伊勢海老や松茸があり、夕飯は豪華なものとなった。しかし、豪華の一方でKAITOがアイスを食い過ぎて腹を下すというハプニングもあった。 鏡音リンは友達と電話越しにそんな昨日の夕飯の話をしていた。 リン「・・・うん。それじゃね~」 リンはピュアホワイトの携帯電話をしまい、代わってカードデッキを取り出し、ガラスにかざした。 リン「変身!」 リンはポーズを取った後Vバックルにカードデッキをセットし、仮面ライダーファムに変身する。そして、その場を通りかかった1人の少女が自分の変身するところを見ていたことを、リンは気付かず、ミラーワールドへ入っていった。 リン『・・・このあたりで気配がしたんだけど・・・』 ミラーワールドに入ったファムはライドシューターでモンスターの気配を感じたフェリー乗り場に行くが、その場所にモンスターの気配はなかった。ファムは探索を打ち切って帰ろうかとしたが、その時、海から泡が妙な勢いでブクブクと泡立っているのに気付いた。 リン「・・・何?」 ファムは海に近寄り、泡が立っているポイントを見た。するとそこから、モンスターらしき生物が水しぶきを上げて跳び上がり、ファムに襲いかかってきた。 リン「うわッ!?」 ファムは後転してモンスターの奇襲を回避する。二足歩行の蟹型モンスターは陸に上がって尚ファムに襲いかかる。ファムはカードを取り出し、ブランバイザーにセットする。 「SWORD VENT」 ファムはウィングスラッシャーを振るい、モンスターのハサミ攻撃を防ぎつつ、反撃に転じる。しかし、突如として背中から不意打ちを受け、吹っ飛んでしまう。 リン「うっ・・・何?」 ファムは不意打ちを受けて転がるが、すぐに立ち上がり、モンスターの方を見た。モンスターの隣には、蟹の意匠を持つオレンジの仮面ライダーが立っていた。 リン「?・・・仮面ライダー?」 ?「あんたもライダーだろ?悪いけど、こいつの餌になってもらうよ!」 蟹型ライダーは蟹型モンスターと連携してファムに襲いかかる。ファムはライダーとモンスター、2体の同時攻撃をウィングスラッシャーで受け止めるが、数的不利に押され、海側に追い詰められてしまう。 そこに蟹ライダーとモンスターは左右から同時攻撃を仕掛ける。ファムはモンスターをウィングスラッシャーで弾くが、ライダーに右腕を蹴り飛ばされ、ウィングスラッシャーを落としてしまう。蟹ライダーはそこからファムの左腕を掴んで海の方へ押していく。ファムはライダーを引き離そうとするが、残る右腕もモンスターに抑えられ、ガードレールに叩き付けられる。 リン「うっ・・・」 ?「このまま海に落っちまいな!」 蟹ライダーとモンスターはファムを海に落とそうとする。ガードレールが曲がり、ファムは今にも海に落ちそうになる。しかし、仮面ライダー龍騎が現れ、モンスターを蹴飛ばし、蟹ライダーをファムから引き離す。 ミク「リンちゃん、大丈夫?」 リン「ミク姉・・・」 龍騎は倒れかけるファムを支えた後、蟹ライダーに目を向ける。 ミク「あなた、リンちゃんを殺そうとしたの?」 ?「・・・楽な儲け話があるって聞いたからね。ライダー最後の1人になれば、どんな望みも叶えられるんだろ?」 龍騎は蟹ライダーの話を聞き、謎の影の言葉を思い出す。 ミク「・・・あの言葉?ライダーの力は人を殺すより、モンスターから人を守るために使うべきでしょ?」 ?「・・・フン、正義の味方のつもりかよ・・・だったらあんたからモンスターの餌にしてやる!」 蟹ライダーは龍騎の言い分を否定し襲いかかる。龍騎は躊躇いつつも、ドラグバイザーにカードをセットする。 「STRIKE VENT」 蟹ライダーはそれを見て、左腕のハサミ型カードリーダーにカードをセットする。 「GUARD VENT」 龍騎はドラグクローを突き出して炎を放つが、蟹ライダーは呼び出した盾でドラグクローファイアを防ぐ。蟹ライダーは盾を装備した左腕を軽く振った。 ?「そんなもんかよ?だったら・・・」 蟹ライダーが何か言いかけた最中、蟹モンスターが横から吹っ飛ばされた。その向こうから、ウィングランサーを手にした仮面ライダーナイトが現れた。 ミク「レン君!」 リン「レン!」 龍騎とファムはナイトの方を見遣る。 ?「ちっ・・・さすがにキツいな・・・」 蟹ライダーは形勢不利と見て、モンスターと共に退却する。 レン「今の・・・仮面ライダーシザース、だったな。連れのモンスターは確か、ボルキャンサーって言ったか。」 ミク「レン君・・・何でそう知ってるの?」 レン「ライドシューターにデータベースが付いてる。つーかリン、大丈夫か?」 リン「うん。ミク姉とレンが助けてくれたし。」 レン「そうか。ならいいけど・・・あいつまた襲ってこないかな?」 ミク「とりあえず、ここを出よう。」 3人は会話の後、一時ミラーワールドを後にした。 レンとリンはミクと一時別れ、屋台車でたこ焼きを買っていた。だが突然、ボルキャンサーが近くのビルのガラスの中から2人に襲いかかってきた。 レン「!?」 リン「レン!」 リンはレンを突き飛ばして庇う。だが自分は襲撃をよけられず、ボルキャンサーに捕まってしまう。また同時に、ファムのカードデッキを落としてしまう。 レン「リン!?」 リン「レン!助けて!」 リンはレンの方に手を伸ばすが、ボルキャンサーに腕を掴まれ、思う程腕を伸ばせない。リンはそのままボルキャンサーに引きずられ、ミラーワールドへ連れ去られた。 レン「・・・くそッ!」 レンはすぐにカードデッキを取り出して変身ポーズを取り、ナイトに変身してビルのガラスからミラーワールドへ入っていった。 リン「離せよ!この!」 ナイトがミラーワールドに入ったすぐ先では、リンがボルキャンサーに捕らわれていた。リンは両腕をボルキャンサーのハサミに掴まれ、腕が使えない。リンの脚はボルキャンサーを執拗に蹴りつけているが、ライダーアーマーの無い今、リンの力は14歳の少女相応の力しか持たず、ボルキャンサーはビクともしない。 リン「レン!」 レン「待ってろ!すぐ助けっから!」 シザース「おっと!そう簡単に行かせるわけないだろ!」 ナイトがダークバイザーを構えた矢先、その死角からシザースが飛び出して右腕のハサミ・シザースクローを振りかぶってナイトに不意打ちを浴びせる。 レン「うッ!」 ナイトはドッと倒れた。しかし、すぐに体制を立て直してダークバイザーを構える。 シザース「どうしたよ?早く助けないと消えるのがオチだけど?」 レン「何だと!?」 シザース「知らなかったのかよ?生身でミラーワールドに入れば、あとは消滅するだけさ!」 レン「だったら!!」 ナイトはカードデッキからカードを取り出す。しかしシザースに攻撃され、カードを手放してしまう。 レン「ぐッ・・・」 シザース「カードは使わせない!どうしてもなら・・・」 シザースは右腕のシザースクローを外して右手の指を鳴らした。ボルキャンサーがそれに呼応し、捕らえているリンを締めつける。 リン「きゃあぁぁ…」 レン「汚ぇ手使いやがって!」 シザース「3対1でくるヤツらに言われたくないね!」 リンは悲痛な叫びをあげる。ナイトはシザースを非難するが、シザースはお前らが言えたことかと言うように言い返す。 シザース「…いっそ、消えるの待たずにこのまま引きちぎってやろうか。」 シザースはリンの悲鳴を聞いているうちに趣向を変え、右手の指を突き出してボルキャンサーに指示する。ボルキャンサーは応え、リンの両腕を体から引き裂こうとする。 リン「いやああああああああああああああああ!!!」 リンは涙目で痛烈な悲鳴をあげる。肩と腕の肉が若干引き裂け始め、ハサミに掴まれている腕の一部からも血が出てきた。 レン「・・・このやろう!」 ナイトは憤り歯噛みする。その直後、龍騎の契約モンスターであるドラグレッダーが出てきてボルキャンサーに体当たりした。 ミク「このッ!!」 ドラグレッダーの後から出てきた龍騎がドラグセイバーでボルキャンサーの左腕を斬り落とす。ボルキャンサーは拘束していたリンを解放し、リンはその場に倒れこむ。 ミク「リンちゃん、大丈夫?」 龍騎は倒れているリンの側に駆け寄る。リンの体にはなにやら粒子状のものが集まっていくのが見られた。 レン「ミク姉、早くリンを外へ!」 ミク「分かった!」 ナイトの言葉を聞き入れ、龍騎はリンを抱えてミラーワールドを脱出する。そんな中でリンの体に集まる粒子が次第に増え、リンの体が透けていくのを目にしたが、構っている余裕はなく、そのままミラーワールドを脱出した。 シザース「逃すか!」 レン「させねェ!」 シザースは龍騎を追撃しようとするが、ナイトはカードを使って阻止する。 「NASTY VENT」 音声と共にダークウィングが現れ、超音波を放つ。シザースとボルキャンサーは頭を抱えてよろけた。ナイトはその隙を突いてミラーワールドを脱出した。 ミラーワールドから脱出したレンはナイトの変身を解除し、リンとミクを探した。そして、近くに鏡面のない広場のベンチで休んでいるリンとミクを見つけ、彼女らの元へ駆け寄った。 レン「リン。大丈夫か?」 リン「・・・ぁ・・・・・・」 ミク「凄く苦しそうなの。先ミラーワールドにいた時に何か粒子が体に入っていくのを見たけど・・・」 リンは力無く倒れ伏している。息をすることさえ苦しそうな表情をしている。傷口にはミラーボールに似た結晶のようなものが出来ている。 レン「・・・病院に連れて行こう。」 レンはミッドナイトブルーに塗られた携帯電話を取り出し、119番に連絡した。 CONTINUE THE NEXT TUNE
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最終更新日
2019年05月10日 16時08分07秒
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