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2019年05月12日
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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎
第7話
 「Green tank」
 
ナイトは龍騎目掛けてダークバイザーを振るう。
ミク「・・・止めなさい!レン君!」
龍騎はナイトの剣撃を回避しつつ、説得を試みる。
レン「またそうやって・・・子供扱いすんなッ!!」
ナイトは手にしたウィングランサーを龍騎に向けて突き出し、龍騎を突き飛ばす。
ミク「うッ!」
レン「言ったろ!?オレは絶対生き残る!!誰が相手でも!!!どんな手ェ使っても!!!」
ナイトは完全に頭に血が上っている。止めるにはもう武力行使しかない。本来暴力を何より嫌うミクだが、そうせざるをえないと思った。龍騎の力を持つ今、それが可能だということも武力行使の確信を促す。
龍騎はドラグセイバーを手に、ナイトに斬りかかる。だが、ナイトはアドベントカードを使って対処する。
「TRICK VENT」
龍騎がドラグセイバーをナイト目掛けて振り下ろす直前、ナイトは2体に分身してその斬撃を回避する。
ミク「へ!?」
龍騎はナイトに向けて再び剣を振るが、分身はさらに増え、合計6体ものナイトの分身体が出現した。
ミク「どうなってるの!?」
レン「どうもゲロも、こういうカードだ!!」
6人のナイトは次々に龍騎に攻撃を仕掛ける。容赦ない斬撃の波が龍騎を攻め立てる。
ミク「きゃああぁッ!!」
龍騎は尻を着いて倒れる。しかし、ナイトも先のシザースとの戦いのダメージが来ており、地面に膝を着いて体を支え分身体を消した。
レン「・・・・・・これで終わりだ!!」
ナイトは若干躊躇しつつもカードデッキからアドベントカードを取り出し、ダークバイザーにセットする。
「FINAL VENT」
ナイトはダークウィングと共に高く飛び上がり、ウィングランサーを突き立てる。だがその直前、龍騎もドラグバイザーにカードをセットしていた。
「FINAL VENT」
龍騎はドラグレッダーと共に高く飛び上がり、空中で縦に一回転する。
そしてナイトはダークウィングの作り出したドリル状の竜巻に、龍騎はドラグレッダーの放つ炎のブレスに乗る。
レン「だあああああッ!!!」
ミク「はあああああッ!!!」
ナイトは竜巻を纏ったドリル状の斬撃で、龍騎は炎を纏ったライダーキックで突撃する。そして両者が激突した直後、そこから生まれた凄まじい衝撃波によって2人は吹き飛ばされてしまう。
レン「おわッ!?」
ミク「きゃッ!?」
ナイトと龍騎はお互いの必殺技が生み出した衝撃波によってミラーワールドから弾き出された。
レン「う・・・」
ミク「痛っ・・・」
レンとミクはミラーワールドから出たと同時にライダーの変身が解け、互いに飛ばされた先で倒れていた。先に立ったのはレン、その直後にミクも立った。
ミク「レン君・・・」
レン「来んな!!」
ミクはレンの側に駆け寄ろうとするが、レンは鬼気を放ってミクを制止し、背を向けて歩いていった。その激しい鬼気に、ミクは一瞬怖気付いた。
レン「・・・これで1人減った・・・次はミク姉の番だ!」
レンは一旦足を止めて振り向き、ミクに冷たく言い放つ。ミクはレンにかける言葉を見つけられず、1人「ボカロ荘」に帰るしかなかった。
 
ミク「・・・ただいま。」
MEIKO「おかえり。」
​KAITO「おかえり。」​
ミクが「ボカロ荘」に帰宅したとき、MEIKOとKAITOはリンを心配しつつも普段通り夕食を進めていた。だが2人は普段通りのミクとは程遠い重い空気を感じた。
MEIKO「レンは?」
ミク「それが、怒ってどっか行っちゃった・・・」
MEIKOは重い空気を差し置いて、ミクにレンの事を聞くが、ミクは簡単に話した。
KAITO「それで、レンの言ってた落とし前ってのは、着けられたのか?」
ミク「着けられた、っていうのかな・・・?でもその後リンちゃんの事話してたら、レン君、急にムキになって、それで喧嘩になっちゃって・・・」
KAITOがさらに聞く。レンはシザース=亜北ネルを倒した後、ミクを殺すつもりで戦いを挑んだのだが、ミクはどうしてもレンを恨むことは出来なかった。むしろレンをかばうように、今回のレンとの一件を「喧嘩」として話した。
KAITO「・・・まあ、ただの喧嘩ならすぐ帰って来るだろ。」
MEIKO「そうね。お腹空いたら特に。」
KAITOとMEIKOはレンの家出を喧嘩割れとして片付けた。レンが家出したことは、別に今回が初めてではない。リンと喧嘩したとき、MEIKOやKAITOに悪戯を咎められたときなど、レンは過去に何度か家を出ている。そして、長くても夜中の12時くらいには帰ってくる。今回も大方その類だろう。2人はそう思って、ミクを誘って夕飯を進める。
ミク『リンちゃん・・・レン君・・・』
ミクは妹と弟のことが頭から離れず、好物の葱を目前にしても食がなかなか進まなかった。
 
結局、レンは「ボカロ荘」に帰ってこなかった。
携帯にかけてもバッテリーを切っているらしく、繋がらない。そのため、ミクとMEIKOはレンを探しに行くことにした。KAITOだけは「ボカロ荘」に残ることになった。くじで決めた人選だが、レンが帰ってきたときを考えて、誰か1人は家に残る必要がある。
MEIKO「私は海道沿いを当たってみるから、ミクは街中をお願いね。」
ミク「分かった。じゃあ行ってくる。」
KAITO「2人とも、気を付けてな。」
ミクとMEIKOは各々原付で出発した。
 
そしてデパート付近に来たミクはモンスターの気配を感じた。ミクはレンの捜索を優先しようと思ったが、戦うことを選んだ。レンの事も大事だが、ここで他人がモンスターに襲われたら、モンスターから人を守るためにライダーになったという自分の信念を破ってしまう。それにモンスターの気配を追っていけば、レンに会うこともあるだろうと考えた。そしてミクはデパートのガラスにカードデッキをかざしてVバックルを呼び出す。
ミク「変身!」
ミクはポーズを取りカードデッキをセットして龍騎に変身する。
ミク「よし!」
 
龍騎がライドシューターでミラーワールドのデパート前に入ると、そこには鉄色のシマウマのような容姿をしたモンスターがいた。
ミク「あれは確か・・・」
龍騎はライドシューターのデータベースで目の前のモンスターについて見てみる。データベースにはシマウマ型のモンスター・ゼブラスカルと出ていた。
そして龍騎はライドシューターを降り、小手調べにとカードを取り出し、ドラグバイザーにセットした。
「STRIKE VENT」
龍騎は右腕に装備したドラグクローから火を吹く。ゼブラスカルは体全体をバネのように伸ばし、ドラグクローファイアを弾き返した。
ミク「うわッ!?」
龍騎は左に身をそらし、跳ね返されたドラグクローファイアを回避した。
ミク「だったらこれで!」
龍騎はドラグクローを捨て置き、新たに取り出したカードをドラグバイザーにセットする。
「FINAL VENT」
龍騎はドラグレッダーと共に飛び上がり、空中で一回転した後、ドラグレッダーのブレスを纏ってライダーキックを放つ。
ゼブラスカルもこれには耐えきれずに爆散してしまう。
ミク「・・・ふぅ」
龍騎は安堵を着くが、その直後、背後から銅色のゼブラスカルが襲いかかってきた。
ミク「へ!?」
龍騎が振り向いた瞬間、銅色のゼブラスカルが龍騎に向かって走ってくる。だがゼブラスカルが龍騎に飛びかかろうとした瞬間、どこからともなく射出された砲弾がゼブラスカルに直撃し、ゼブラスカルを撃破した。
ミク「・・・?」
?「・・・」
龍騎は先程ゼブラスカルを撃破した砲弾の正体を探した。あたりをよく見ると、ビルとビルの狭間に戦車の意匠を持つ緑色の仮面ライダーが大砲を構えて仁王立ちしていた。
龍騎はその緑のライダーに声をかけようとして近寄るが、緑のライダーはカードデッキからカードを取り出し、銃の形をしたカードリーダーにセットした。
「ADVENT」
ミク「うわっ!?」
龍騎は慌てて足を止める。緑のライダーは「ADVENT」のカードで契約モンスターを呼び出した。
このモンスター、外見はモンスターというより超合金のロボットのような体を持っている。バッファローのような頭角を持ち、右腕には大砲、左腕にはバルカン、両足にはビーム砲、と全身に重火器を備えている。しかし、モンスターは先に倒したゼブラスカルのエネルギー体を吸収するだけで、後はほとんど動かず、少し経つと消えていった。
龍騎は緑のライダーがいた位置を見るが、既にそのライダーの姿はなかった。
 
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最終更新日  2019年05月12日 22時01分23秒
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