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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎 第8話 「Cannon Rider」 龍騎は緑の仮面ライダーと、そのライダーが呼び出したモンスターが消えたことに疑念を抱く。 ミク「・・・何だったんだろ?」 龍騎はそう思いつつ、ミラーワールドを後にした。 ミクはミラーワールドを出てから龍騎の変身を解き、再び原付に乗ってレンの捜索を続けた。そして、先のデパートから15km程離れた神社の階段に座ってバナナ・オ・レを飲んでいるレンを見つけた。 ミク「レン君!」 レン「 ミク姉・・・」 ミクは原付をその場に停めてレンに駆け寄る。 レン「なんだ。戦るのか?」 レンはミクに素っ気ない態度を取り、ポケットからカードデッキを取り出す。 ミク「戦いたくないの。それよりレン君、もう帰ろう?」 レン「・・・気楽だな。敵同士だろ、オレとミク姉は。」 ミクはレンを気遣って帰宅を勧めるが、レンは聞かない。それどころかレンは攻撃的な口調で話を続ける。 レン「オレはリンを助けるんだ。誰が相手でも関係ない。ライダー全員どんな手を使ってもブッ倒して、絶対生き残る!」 レンはさらに鬼気迫る表情でミクを睨む。 ミク「レン君・・・あの話、本気で信じてるの?ライダー最後の1人になれば、どんな望みも叶えられるって・・・」 レン「・・・知らねぇよ。でも現代医学で治せない、他に方法がないってなら、もうこれに賭けるしかないだろ?・・・前置きはもういいだろ。それじゃいくぜ?」 ミク「待って、レン君!聞きたいことがあるの!」 レンはカ-ドデッキを原付のサイドミラーに向けてかざすが、ミクは右手を出してレンを止める。 レン「・・・まだ何かあんのか?」 ミク「緑の、大砲を使うライダーを知らない?」 ミクは今日見かけた緑のライダーのことをレンに聞く。 レン「緑で大砲を使うライダー?いや、見たことねぇけど、そいつがどうかしたのかよ?」 ミク「いや、何か知ってるかと思って聞いてみたんだけど。」 レン「・・・今日は見逃してやるよ。でも家には帰らねえ。それじゃな。」 レンはミクの話を聞いて気が変わり、ミクに背中を向けて山の方へ上がっていった。 ミク「レン君!」 ミクはレンを止めようとしたが、レンは聞かない。その時、原付のサイドミラーからダークウィングが出てきて、ミクに体当たりした。 ミク「う!」 ミクはその場に倒れた。そしてレンは原付の入れない山の方へ姿を消した。 その夜、ミクは自室のベッドに入ったが、なかなか眠ることができない。結局、レンを連れ戻すことはできなかった。リンのことも連絡はなかった。 ミク「私がもっと・・・」 リンが未知の症状に倒れたことは自分にも原因があると思っている。あのときもっと早くリンを助け出していれば、リンが今のように意識不明になって倒れることはなかったかもしれない。そう思えてならなかった。そしてその事で、レンの怒りを買っている。その思い込みが眠りを妨げる。そうして・・・ リン「ミク姉!助けて!」 ミク「へっ!?」 気が付くとミクは見たこともない暗闇の空間の中にいた。10m程先では、鏡音リンが白銀のガラスのような鎖に縛られ、空間に繋がれている。ミクはリンの声を聞き、すぐにリンの側に駆け寄る。 ミク「どうなってるの?これ」 リン「分かんないよ、そんなの・・・」 リンは泣きながら答える。リンを縛っているガラスの鎖は硬く繋がっている。その色こそ華美だが、どこか禍々しい気がしてならない。 ミク「あッ!?」 リンの体から粒子が出てきた。ミラーワールドで発生したものと同じ、鏡のような粒子だ。 リン「ミク姉・・・苦しいよ・・・怖いよ・・・」 ミク「リンちゃん!」 ミクは泣きじゃくるリンを抱き寄せようとするが、リンは粒子と共に消えていった。 ミク「・・・リンちゃん・・・」 レン「ミク姉のせいだろ!こうなったのは!」 放心するミクの後ろから、レンが歩いてきた。 ミク「レン君?」 レン「・・・絶対許さない!!」 レンは腰に付けたVバックルにカードデッキをセットし、仮面ライダーナイトに変身した。 ミク「待って、レン君!」 レン「・・・!」 ナイトは静かな怒声と共にミクの心臓目掛けてウィングランサーを突き立てる。 ミク「っ・・・」 ミクは心臓を槍で貫かれた・・・ ミク「・・・ッ?」 ミクは悪夢にうなされ、思わずベッドから上半身を起こした。一応心臓部を触ってみたが、特に傷や痛みはない。 ミク「・・・はァ」 ミクは再び布団に入ってため息を付つく。先の悪夢は、ミクの心境をそのまま体現していた。得体の知れないものに苦しむ妹、憤怒と憎悪に取り憑かれる弟、彼女はどちらも救うことができなかった。 ミク「・・・無力過ぎる、私・・・」 ミクは考えた先に流した涙を手で拭いつつ、そのまま眠った。 後日、レンは神社を後にし、歩いて隣街まで来ていた。そしてその街の本屋で雑誌を読んでいたとき、鏡の中にモンスターの気配を察知した。 レン「・・・こっちでも出るのか。」 レンは本屋の外に出てみると、反対車線にある「ヤマダ電機」のガラスの向こうで、緑色の仮面ライダーがガゼル型のモンスター・メガゼールと戦っているのを見た。 レン「あいつか。ミク姉の言ってたのは。」 レンはカードデッキを取り出してガラスにかざし、Vバックルを呼ぶ。 レン「変身!」 レンは変身ポーズを取り、Vバックルにカードデッキをセットし、ナイトへと変身した。 緑のライダーは銃を撃ってメガゼールを牽制しつつ、距離を取る。そして距離を取った後、先まで使っていた銃にアドベントカードをセットした。 「SHOOT VENT」 緑のライダーの背中には二門のビームキャノンが装備された。そしてそのキャノンがビームを放つ。メガゼールはビームの直撃を喰らい爆破、消滅した。緑のライダーはその場から退散しようとするが、直後に乱入したレン=ナイトに出くわした。 レン「お前、確か"ゾルダ"だったな。ここで死ね!」 ゾルダ「・・・?」 ナイトは緑の仮面ライダー・ゾルダの戸惑う様子を歯牙にもかけず、ダークバイザーを抜刀し、カードをセットする。 「TRICK VENT」 ゾルダはナイトの声を聞いて戸惑いつつも、銃型のカードリーダー・マグナバイザーの銃口をナイトに向け、発砲する。 3人のナイトは銃撃を剣で防ぎながら、ゾルダに接近する。ゾルダは銃撃でナイト3人を牽制し、自分に接近させないようにする。だが、ナイトは分身を正面から行かせて囮とし、本体はゾルダの左側から迂回してゾルダに接近し、ゾルダに組み付いた。 レン「何とか言え!黙りこくってんな!」 ナイトはゾルダのマスク付近にダークバイザーの刃を突き立てた直後、ヤンキーのようにゾルダを恐喝する。 ゾルダ「・・・」 レン「うッ!?」 ゾルダはマグナバイザーをナイトの腹部に近づけて撃つ。ナイトは思わず怯み、ゾルダはその隙に小型の倉庫の上に飛び上がり、マグナバイザーにカードをセットした。 「SHOOT VENT」 ゾルダは「SHOOT VENT」のカードで呼び出した単発式の大砲・ギガランチャーをナイトに向けて撃つ。 レン「おわッ!!」 ナイトは砲弾の直撃を受けて飛ばされ、その場に倒れた。ゾルダはそこからさらに追撃を撃つ。 ナイトは立ち上がって回避しようとした。結果、直撃は免れたが、爆風で再び飛ばされてしまう。 レン「く・・・」 ナイトは道路に倒れ伏した。ゾルダはとどめと言うようにギガランチャーをナイトに向ける。だがナイトはカードを使って対処する。 「NASTY VENT」 ゾルダはダークウィングの放つ超音波で怯んでギガランチャーを落とし、頭を抱える。ナイトはその隙に戦線を離脱し、ミラーワールドを去った。 レン「痛て・・・」 レンは肩を抑えながら街道を歩いている途中、1人のよく見知った女性が「ヤマダ電機」から出てくるのを見かけた。 レン『MEIKO姉!』 レンはMEIKOの姿を見て口篭り、建物の角に身を隠す。 MEIKO『・・・レンの声がしたけど・・・』 MEIKOは辺りをキョロキョロと見渡す。その左手にはバッファローのレリーフが入った緑色のカードデッキが握られていた。 CONTINUE THE NEXT TUNE お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年05月13日 11時02分51秒
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