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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎 第26話 「Femme」 KAITO「めーちゃん、もういいのか?」 MEIKO「ええ、もう大丈夫。」 KAITOは朝早くに出かけるMEIKOに声をかける。MEIKOは普段どおりに返事を返す。どうやら大丈夫そうだと思ったが、KAITOはMEIKOの性格を知っている。また無茶をしないようにと、念を押しておこうと考えた。 KAITO「見た感じ大丈夫みたいだな。でも、あんまり無理しちゃダメだ。」 MEIKO「・・・ホントに大丈夫よ。相変わらず気が小さいわね。だからすぐお腹下すのよ。」 KAITOはMEIKOを気遣っているのだが、MEIKOはそんなKAITOを「気が小さい」と小馬鹿にしたように突き放す。 KAITO「・・・いや、俺はめーちゃんを心配してんだけど・・・」 MEIKO「・・・分かってる。ありがとう。あと頼んだわ。」 MEIKOもKAITOの気持ちをくみ、彼の気遣いをありがたく受け取った後、しっかりするよう促して「ボカロ荘」を後にする。 MEIKOが出払った後、KAITOはMEIKOが「BOARD」から持ち帰った資料を読み始めた。MEIKOからはミクとレンを頼むといわれたが、自分もリンを助けるべく、いや、リンだけでなく、家族全員を助けるべく動く。KAITOはそう思い、資料に目を通す。 MEIKOは市立図書館で調査していた。「BOARD」だけでなく、自分でも調べなければならない。 そんなMEIKOに、ルカが声をかける。 ルカ「ごきげんよう、MEIKOさん。」 MEIKO「!」 ルカはMEIKOの近くに腰をかける。 ルカ「大変ですね、MEIKOさん。家事に加えて、妹さんを助けることも調べなきゃならないなんて。」 MEIKO「!・・・あんた、何でそれを?」 MEIKOはルカが何故自分がリンを助けるべく動いているのを知っているのか勘ぐる。だが、ルカは全部知っていますよ、という表情をしている。 ルカ「そう不思議がることないでしょう?じゃあ、私も言いたいことをいいますね。」 MEIKO「・・・何?」 ルカ「MEIKOさん、ミラーワールドを閉じるなんて、迷惑なことしないでくれませんか?」 MEIKO「!」 ルカはMEIKOがミラーワールドを閉じる方法まで考えていることも知っていた。 MEIKO「・・・そんなこと・・・」 ルカ「知ってますよ。MEIKOさん、ミラーワールドを壊すつもりでいるんでしょう?困るんですよね。ミラーワールドを閉じられちゃ、私の1番の娯楽がなくなるじゃないですか。」 MEIKOはルカに自分の目的を看破されていたことに息を飲んだ。 ルカ「あ、1つ忠告しておきますね。ミラーワールドを閉じたら、妹さんを助けられなくなりますよ。」 MEIKO「・・・言われなくても、すぐには閉じないわ。でも、何でそんなことを?」 MEIKOは何故ルカが自分の目的を知っているのかと問うが、ルカは別の答えを返してくる。 ルカ「ふふ、話の続きはこちらで。」 ルカはMEIKOをベランダの奥に誘導し、王蛇のカードデッキを取り出す。 MEIKO「・・・そうね。あんたとはいい加減お別れしとかないと。」 MEIKOもゾルダのカードデッキを取り出そうとする。しかし、取り出したのはカードデッキではなく、ただの手鏡だった。 ルカ「!?」 手鏡から反射された光がルカの視界を遮る。MEIKOはその隙にルカの視界から逃げていった。 ルカ「・・・そう来ましたか。」 一方、ミクとレンはまだ当てもなくリンを探し出ていた。時刻は既に夜の8時。普段なら家に帰っている。しかし今回は帰っていない。2人は雨の中、傘をさして自転車を扱ぎつつリンを探した。 そんな中で、レンは自分に似たシルエットの少女が街を素で歩いているのを見た。レンの双子の姉・鏡音リンだ。 レン「リン!」 レンはリンの姿を確認して安堵し、そばに駆け寄る。 レン「どこ行ってたんだよ!?何かあったのか?」 リン「・・・」 レン「!?」 レンの問いかけを無視するように、リンはカードデッキを取り出す。 リン「・・・変身」 リンはポーズを取り、カードデッキをVバックルにセットして仮面ライダーファムに変身する。 レン「?おい!?」 レンはファムの肩を掴むが、ファムはそれを軽く振り払い、レンを殴り飛ばす。 レン「ぐっ!」 倒れこむレンに対し、ファムはブランバイザーを抜き、レンに斬りかかる。レンはよろけながらも、ファムのブランバイザーによる突きを紙一重で回避し、カードデッキを取り出す。 レン「くっ・・・変身!」 レンはポースを取ってVバックルにカードをセットし、ナイトに変身する。ファムは構わずにナイトに斬りかかる。ナイトはダークバイザーを抜刀してファムのブランバイザーを受け止める。両者はそのまま鍔競り合いとなった。 レン「・・・」おい、リン!何なんだよ!?え?おい!」 ナイトは鍔競り合いの中でファムに声をかけるが、ファムには届かない。それどころか、ファムはさらにパワーを発揮し、ナイトを弾き飛ばす。 レン「おわっ!」 ナイトは押されながらも、すぐさま体制を立て直してダークバイザーをかざす。ファムはブランバイザーの刀身に左腕を添えた後、ナイトの方へ向けて左腕を突き出し、ブランバイザーを後ろに構えて突き出すポーズを取る。 しかし、ファムがナイトに向かって突っ込んでいこうとした矢先、龍騎がファムに組付く。 ミク「ダメ!リンちゃん!」 龍騎はファムの右手からブランバイザーを引っぺがして放り投げるが、直後にファムに振り払われてしまう。 ミク「・・・リンちゃん、どうしたの?」 龍騎はファムに問いかける。が、ファムからは何の返事も帰って来ない。ファムは再びブランバイザーを持ってカードをセットする。 「SWORD VENT」 ファムはウィングスラッシャーを両手で振るって龍騎とナイトに斬りかかる。龍騎とナイトは応戦しようとするが、ファム=リンが相手ということがどうしても戦意を沸かせない。2人はファムの斬撃に押されていく一方だった。だが、どこからか撃ち出された砲弾がファムの目の前を掠める。 ミク・レン「!?」 龍騎とナイトは砲弾が飛んできた方向に目を移した。その先には、ギガランチャーを構えたゾルダが高所で仁王立ちしていた。 ファムはゾルダの砲撃を警戒し、ブランバイザーに別のカードをセットする。 「GUARD VENT」 ミク「ひゃっ!」 MEIKO「!」 ファムは左腕に盾・ウィングシールドをかざした。ウィングシールドからは無数の羽が飛び散り、龍騎、ナイト、ゾルダらの視界を遮った。 ミク「・・・?」 レン「・・・リン?」 飛び散る羽が消えたころには、既にファムの姿はなかった。 レン「・・・リン・・・」 ミク「・・・」 ナイトと龍騎は落胆した。またもやファム=リンを助けることができなかった。そして、ゾルダも龍騎とナイトを遠目に眺めた後、知られざる間にその場から退いた。 ルカ「・・・意外とチキンなんですね、MEIKOさん。」 ルカはMEIKOを探している最中、図書館付近で一息を入れた。しかし、そこに1台のパトカーが停まり、2人の警察官がルカに詰め寄ってきた。 警官A「巡音ルカさんですね?」 まず、右側の生真面目で不器用な警官がルカに声をかける。 警官B「貴方の周りで、不可解な失踪事件が起きてるんです。事情徴収に付き合ってもらいます。」 ルカ「・・・」 ルカは不愉快な表情で、警官たちに頷く。 CONTINUE THE NEXT TUNE
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最終更新日
2019年05月30日 00時06分55秒
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