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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎 第30話 「God of MirrorWorld」 MEIKO、KAITO、レンら3人が来た先、「BOARD」本部は閉まっていた。3人はその後別の入口を探して建物内に入るが、やはり人の気配はない。 KAITO「・・・誰もいない?」 MEIKO「どうなってるの?」 ルカ「これだけの建物、無人のが美しいでしょう?」 疑惑に駆られるMEIKOとKAITOの後ろからルカが声をかける。 MEIKO「ルカ・・・どうやってここに?」 ルカ「皆さんと同じ方法ですよ。」 話を聞く限りではルカもMEIKOら3人と同じようにライドシューターでミラーワールドを伝ってここまで来た、推測できることを言う。MEIKOはそんなことはどうでもいいと無視し、怒りをあらわにルカに突っかかる。 MEIKO「あんた・・・ここの人たちをどうしたの!?」 ルカ「あら、怖い。あっという間にオバサンですよ?」 MEIKO「ふざけてないで答えなさい!」 MEIKOはルカの胸ぐらを掴んで睨む。だが、ルカは不敵に笑い、左手でカードデッキを取り出す。 ルカ「ふふっ、”美味しく頂きました”ですって。」 MEIKO「・・・信じられない・・・」 MEIKOは驚愕する。ルカの言葉を察するに、彼女は「BOARD」の人たちを残らず自分の契約モンスターの餌にしてしまったのだろう。だが、ルカは意外な助言を出す。 ルカ「あら、でもまだ捨てたものではないでしょう?」 KAITO「?・・・どういうことだ?」 ルカ「おっと、そこから先はMEIKOさんのがご存知のはずです。」 ルカは謎の助言を残して「BOARD」を後にした。KAITOとレンはすぐMEIKOに問う。 KAITO「・・・めーちゃん!」 レン「何なんだよ、さっきの!?」 MEIKO「・・・まさか、ここのスタッフに生き残りが・・・?」 MEIKOはハッとした。まだ調査に出向いていて、ルカの襲撃を免れた「BOARD」職員がいるかもしれない。彼らに会えば、自分たちが探しているものの手がかりが得られるかもしれない。MEIKOは彼らを探そうと考えた。 MEIKO「・・・行くわよ、あんたたち。」 MEIKOはレンとKAITOを連れ、無人の「BOARD」を後にする。 MEIKOらが「BOARD」から出たとき、「BOARD」ラベルの貼られたジャケットを着た男2人が歩いてきた。 BOARD職員K「咲音さんですね?」 口下手な熱血BOARD職員がMEIKOに声をかける。 MEIKO「・・・あなたたちは?」 BOARD職員T「調査に出てた者です。以前そちらから依頼されたものについて調べに出ていたところによると、この家で鏡に関する事件があったそうです。」 生真面目なヘタレ職員がMEIKOにレポートを渡す。MEIKOは早速レポートを見てみた。そこには「神埼」と書かれた表札の家について書かれていた。 BOARD職員K「何か・・・家の中に入ったら、辺り一面全部、鏡に映ったような感覚に襲われるんですよ。まるで…なんというか、鏡に飲み込まれる感じでした・・・」 BOARD職員T「その廃家に入ったスタッフは全員その家の中で消えてしまいました。無事なのは我々だけです。」 MEIKO「・・・この家に何かありそうね・・・」 MEIKOはBOARD職員たちの抽象的な話を聞く。その様子を、ルカが遠目で見ていた。 ルカ「・・・」 MEIKOたちはBOARD職員の調べた「神埼」邸に来ていた。 KAITO「・・・何だ?この感じ・・・」 KAITOは「神埼」邸に入った瞬間、自分の全方位が鏡に映ったような、なんとも言えぬ吐き気を感じた。 レン「・・・MEIKO姉、一旦仕切り直しすべきじゃね?」 MEIKO「何言ってるの。来たばっかりでしょ。」 レンの発言を却下し、MEIKOは頭を捻る。「神埼」邸は一見どう見ても普通の家だ。だが、「BOARD」の調査員たちの言葉通り、入ると鏡に飲み込まれたような感覚に襲われる。まるで鏡の口の中に入ったように・・・ MEIKO「・・・ん?待てよ、それなら!」 MEIKOは「鏡」の感覚から閃きがピンと来た。家の中に入ると鏡の中に入ったような感じになるならば、ミラーワールドと同じなのかも、という考えが生まれた。 MEIKO「2人共、カードデッキを出して変身して!」 レン「へ?」 KAITO「・・・何か、分かったのか?」 MEIKOは2人に指示すると同時にカードデッキを取り出して「神埼」邸の玄関戸の前にかざす。「神埼」邸の玄関戸には鏡面になるものはないが、玄関戸からはVバックルが出てきた。 MEIKO「変身!」 MEIKOはポーズを取ってゾルダに変身する。その直後、MEIKOの言いたいことが分かったKAITOとレンもカードデッキを取り出して玄関にかざす。 レン「変身!」 KAITO「変身!」 レンはナイトに、KAITOはライアに変身する。ゾルダ=MEIKOは2人を誘導するようにミラーワールドへ入るのと同じ方法で「神埼」邸の玄関戸へ入っていく。ナイトとライアももちろんそれに続いた。 レン「…んで、これから・・・!?」 ナイト、ライアはせっせと「神埼」邸に入ろうとする。しかし、3人の周囲を金色の羽のようなものが飛び吹く。そして、その中からオーディンが現れた。 オーディン「・・・まさかここを知られるとはな・・・」 MEIKO「オーディン!?」 オーディンは錫杖型のカードリーダー・ゴルドバイザーにカードを通す。 「FINAL VENT」 腕組するオーディンの背中に契約モンスターである不死鳥型モンスター・ゴルトフェニックスが取り付いた。 KAITO「まずい!」 ナイト、ゾルダ、ライアは急いでカードリーダーにカードをセットする。 「GUARD VENT」 「GUARD VENT」 「COPY VENT」 オーディンはゴルトフェニックスと合体し、全身から眩い光を放つ。ナイトはウィングウォールを纏い、ゾルダとライアはギガアーマーをかざして防ぐが、オーディンの全身から放たれる光に飲まれてしまう・・・ オーディン「・・・もう終わりか?」 オーディンは腕を組んで仁王立ちし、倒れたナイトら3人を見下ろす。 レン「・・・まだだ!」 ナイトは倒れながらも立ち上がり、ダークバイザーを持ってオーディンに斬りかかる。ゾルダとライアも立ち上がり、オーディンに挑む。 一方のオーディンもゴルドバイザーに新たなカードを通す。 「SWORD VENT」 オーディンは二刀剣・ゴルドセイバーを両手に持ってナイトと切り結ぶ。そしてしばらくナイトと剣を交えた後、瞬間移動でナイトの背後を取り、そこからナイトに斬撃を入れる。 ゾルダはオーディンに向けてマグナバイザーを発砲するが、オーディンはこちらも瞬間移動で回避し、ゾルダの背後に回って斬りつける。直後にライアがエビルウィップを振るうが、オーディンはこれをゴルドセイバーで受け止め、その後やはり瞬間移動で以ってライアを背後から斬りつける。 レン「クソっ・・・全然当たんねぇ・・・」 ナイトはそうぼやいた後、がむしゃらにダークバイザーを振り回してオーディンに突っ込む。しかし、やはりオーディンに瞬時に背後を取られてしまう。だが、そこからライアがオーディンの背中に取り付いた。 オーディン「!?」 KAITO「・・・背後に回ってくるパターンはもう分かった。」 オーディンはいきなり背後を取られて驚いた。ライアはオーディンが瞬間移動で自分たちの背後を狙ってくるパターンを読み、それを捉えるタイミングを狙っていたのだ。 「SHOOT VENT」 ゾルダがオーディンをロックオンし、ギガランチャーを発射する。オーディンはライアを振り払うとほぼ同時に、ギガランチャーの砲撃を回避する。そして、瞬間移動でゾルダの背後に回り込む。だが、その頭上から降って来るドリル状の斬撃には気付かなかった。 レン「づあああああああああああ!!!」 オーディン「う、うおおおおおおおおおお!!!!」 ナイトは「FINAL VENT」でオーディンめがけて突っ込んでいく。オーディンがそれに気付いたとき、既にナイトの刃の切っ先はオーディンの頭を捉えていた。オーディンは頭天からナイトの「FINAL VENT」の直撃を受け、消え去った。 KAITO「・・・はあ・・・」 MEIKO「・・・はぁ・・・」 レン「・・・やった・・・」 ライア、ゾルダ、ナイトは地面に腰を着けて安堵を着く。ダメージは見た目以上に大きい。 そんな3人の前に2枚のアドベントカードが降ってきた。それぞれ「SURVIVE」の文字が書かれていて、左右片方の翼の絵が描かれている。右の翼が描かれた方には青い背景で風、左の翼が描かれた方は赤い背景で炎をイメージさせる絵柄がある。 レン「・・・何だ?このカード・・・」 ナイトは2枚の「SURVIVE」カードを手に取って勘ぐる。 MEIKO「・・・何か分からないけど、持って帰りましょう。ひょっとしたらそのカードが、ミクとリンを助ける手がかりになるかもしれない。」 ゾルダ=MEIKOは「SURVIVE」のカードを見ていて思いついた。ミラーワールドの産物ならば、同じくミラーワールドの産物で除去できるかも知れない。このカードが示す「SURVIVE」という意味に何かその手の意味がありそうだ。彼女はそう考えた。 KAITO「・・・そんなバカな。確証は?」 MEIKO「ないわ。でも、このカードに何かありそうな気がするのよ。」 KAITO「・・・それにしても、何なんだ?この家・・・」 MEIKO「・・・とりあえず、今はこれを持って帰りましょう。こうボロボロじゃ、これから先を探索するのは危ないわ。」 ゾルダはライアの懸念をよそに、「SURVIVE」のカードを持ち帰ろうとする。「神埼」邸は確かに気になるが、今の自分たちは激戦の後でボロボロ。その状態で何が出てくるか分からない場所をこれ以上探索するのはリスクが高い。 ゾルダ=MEIKOはそう考え、「神埼」邸を後にしようとする。だが、立ち上がった直後、一瞬だが強烈な眩暈と痛みを感じた。 KAITO「めーちゃん?」 ライアは脇腹を抑えるゾルダを見遣る。 MEIKO「・・・大丈夫。行きましょう。」 ゾルダは脇腹を抱えつつ、後で無造作に転げているオーディンのカードデッキに目もくれず、ライアとナイトの先をリードするように帰路を歩く。 CONTINUE THE NEXT TUNE
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最終更新日
2019年06月03日 22時24分34秒
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