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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎 第31話 「New force、SURIVIVE」 「ボカロ荘」に帰ったMEIKO、KAITO、レンの3人はまずミクの寝ている部屋へ行き、安否を確認した。ミクは以前眠っていたが、突然、赤い「SURVIVE」のカードがまばゆい赤い光を放った。 MEIKO「・・・!?」 レン「何だ!?」 赤い「SURVIVE」のカードから放たれる光からどこか温かさを感じた。まるで生気を沸かせ、目が覚め、脳や肉体が活性化するような感覚だ。ミクはその光の生気で目を覚ました。 ミク「・・・ん・・・」 KAITO「ミク・・・」 MEIKO「ミク!」 レン「ミク姉・・・」 クマ「・・・ミクさん・・・」 意識を取り戻したミクを見て、MEIKOは思わずミクに抱きついた。 ミク「・・・あれ?お姉ちゃん?」 ミクは目覚めて突然MEIKOに抱きつかれたが、周りをよく見ても、状況が全く飲み込めていない。ただ、困惑するだけだ。 KAITO「めーちゃん、まずミクに今までのことを話したほうがよくないか?」 MEIKO「いや、それは私が話すわ。ミクもまだ本調子じゃないと思うから。」 ミク「へ?」 MEIKOは振り向き、事の説明を急かすKAITOを制止する。 初音ミク/仮面ライダー龍騎 復帰 翌日、MEIKOは自分たちがこれまで調べた事をミクに話した。横にはKAITO、レン、クマもいる。 ミク「・・・やっぱり、お姉ちゃんがゾルダだったんだ。」 ミクは以前からゾルダの正体が姉・MEIKOではないかと踏んでいた。 MEIKO「ごめんね、ミク。私も最初は皆を助けるためにバトルに勝ち残ろうと考えたんだけど、どうしても非情になりきれなくって、結局は戻ってきたの。でも、まさかKAITOまでライダーになってるとは思わなかったけど。」 MEIKOもレンと同じく、リンを助けるためにライダーとなったが、非情に徹することができないうちに、結局は家族の元へ戻ってきた。 ミク「・・・でも、やっぱり戻ってきてくれた。」 ミクはMEIKO=ゾルダに攻撃されて尚、MEIKOがいつしか自分たち「家族」の元へ戻ることを信じていた。 MEIKO「ミク・・・」 ミク「だって、家族だから。」 ミクはきっぱり言い切る。その目は一切の曇りがない。MEIKOは耳を疑った。自分を殺そうとした相手を尚「家族」と思い、信じて待っていた妹を見て、思わず泣きたくなった。 MEIKO「・・・ホントに捻りのない子ね。」 MEIKOは一瞬泣きそうになった目頭を手で拭った。 レン「事の元凶は倒したんだ。後は残りのライダーを説得して、ミラーワールドを閉じさえすれば、それで戦いは完全に止まる。」 KAITO「まずはライダーの説得から当たろう。その後全員で、ミラーワールドを閉じる方法を考える。」 MEIKO「そしてその上で、リンを助ける方法も見つける。」 レンとKAITOが息を揃えて今後の目的を語る。MEIKOもミクも勿論これに同調する。 ミク「そのためにも、皆で一緒に戦おう!」 ミク、KAITO、MEIKO、レン、4人は手を取り合って重ねて誓う。「戦いを止めるために戦う」、一見矛盾した決意だが、彼らはそれを固く誓った。 ミクとMEIKOはまずルカの「JTC」オフィスビルを当たってみた。しかし、「JTC」オフィスは閉まっていた。だが2人が立ち去ろうとしたとき、ルカが現れた。 ミク「ルカさん!」 ルカ「・・・休日出勤もしてみるものね。」 ミクとMEIKOはルカに駆け寄る。ルカは2人を見て薄く笑みを浮かべる。 MEIKO「ルカ、よく聞いて。私たちはオーディンに利用され、ヤツの手の平で踊らされてたの。でもそのオーディンはもういない。ライダーバトルを裏で糸引いてたヤツがいない以上、ライダー同士が戦う理由はない。あとはモンスターを何とかして、ミラーワールドを閉じさえすれば、戦いは終わり。だからもう、戦いを止めて私達に協力して、一緒にミラーワールドを閉じる方法を考えましょう。」 MEIKOはライダーバトルを止め、今後からは協力し合うことを訴える。だが、ルカの返事はMEIKOらの理想を容易く踏みにじる。 ルカ「・・・クク・・・何だ、そんなこと。」 MEIKO「何?」 ルカ「オーディンなどどうでもいいの。だって私、彼のためでなく、自分の趣味で戦っているんですもの。」 MEIKOは凶悪さを隠そうともしないルカを睨む。ミクは依然、どうしたらルカが戦いを降りてくれるかを考えていた。 ミク「・・・ルカさん・・・」 ルカ「あら、相変わらず良い子ねぇ、ミクちゃん。」 ルカはミクに目を向ける。ルカは依然「良い子」でいるミクに苛立ちを感じ、彼女を刺激してやろうと考え、右手の指をパッチンさせる。 ミク「きゃっ!?」 ミクの後のガラスからベノスネーカーが出現し、ミクをくわえてミラーワールドへ連れ去った。 MEIKO「・・・あんたに一瞬でも賭けた私が憎たらしいわ。」 ルカ「ふふっ・・・だったらどうします?」 MIEKOは憤りルカを睨む。同時に、ルカが改心することを少しでも期待した自分にも腹が立った。その矛先は当然ルカに向けられた。MEIKOはカードデッキを取り出す。一方ルカも、それを待ってましたと言わんばかりに不敵に笑い、カードデッキを取り出した。 MEIKO「変身!」 ルカ「変身!」 ポーズを取った後、MEIKOはゾルダに、ルカは王蛇に変身し、ミラーワールドへ入っていく。 その頃、KAITO=ライアはミラーワールドでガルドストームと戦い、これを撃破したタイガ=がくぽに声をかけ、和睦を問う。 がくぽ「ふむ。それで戦いを止めろというのか・・・」 KAITO「ああ。もう無意味な戦いを続けるより、戦いを終わらせる方法を考えよう。」 がくぽ「・・・くだらぬ。戦いとは力が全て。意を通したくば力で通してみせよ!」 タイガは和睦の申し出を一蹴し、デストバイザーを振るい、ライアに斬りかかる。 KAITO「・・・やるしかないのか・・・」 ライアは失意の念を殺して、タイガと戦うことを決める。 「SWING VENT」 ライアはエビルウィップを降り、タイガと武器を交える。 一方、ミラーワールドへ連れ去れたミクは、ミラーワールドへ入る瞬間にカードデッキにVバックルをセットし、龍騎へと変身していた。 ミク「ふう、危ない・・・」 龍騎は安堵をついていた。しかし、直後に戦闘の音が聞こえた。 そこではナイトとリュウガが戦っていた。ナイトはウィングランサーを、リュウガはドラグセイバーを持って鍔迫り合いを挑む。 レン「うっ・・・こいつ・・・」 リュウガはパワーで既にナイトを押していく。ナイトはそのままリュウガに弾き飛ばされてしまう。 「STRIKE VENT」 リュウガはそこからドラグクローで追い討ちをかける。ドラグクローから放たれた黒いファイアボールはナイトに直撃し、ナイトを高架下のコンクリートの柱に叩きつけた。 レン「がはっ!」 ミク「・・・死ね」 よろけるナイトの目の前にリュウガはドラグセイバーを突き立てる。 ミク「させないっ!」 龍騎が出てきてリュウガを蹴り飛ばした。リュウガはすぐに体制を立て直す。 ミク「・・・?」 レン「・・・ミク姉!?」 ミク「・・・あなた・・・何でレンを殺そうとするの?」 龍騎はリュウガを見る。リュウガを説得することも必要だが、まずはナイト=レンを救うことが大事だ。 ミク「・・・どけ。」 リュウガは龍騎の言葉を無視し、龍騎にドラグセイバーの切っ先を向ける。 ミク「いや、レンは殺させない。」 ミク「・・・ならお前から殺す。」 ミク「・・・」 龍騎は無言でリュウガを凝視する。そして龍騎は「SURVIVE-烈火-」のカードを取り出し、ドラグバイザーにセットする。 レン「!・・・そのカード・・・」 「SURVIVE」 龍騎のアーマーが突起を持った意匠・サバイブへと変わった。同時にドラグバイザーもトリガータイプのカードリーダー・ドラグバイザーツヴァイへと変形した。 ミク「・・・」 リュウガは無言で龍騎サバイブに斬りかかる。龍騎サバイブはドラグバイザーツヴァイのブレードを展開させて振るい、リュウガのドラグセイバーを軽々と弾く。 ミク「!?」 リュウガはドラグセイバーを手放し、右腕を抑える。剣を弾かれただけで右腕にバックラッシュが来たのだ。龍騎サバイブはその隙にドラグバイザーツヴァイにカードをセットする。 「SHOOT VENT」 龍騎のサバイブ化に伴いドラグレッダーもドラグランザーへとパワーアップした。ドラグランザーは口からファイアボールを連続でリュウガに向けて撃っていく。リュウガはそれを防ごうとするが防ぎきれず、爆風に飛ばされてしまう。 ミク「・・・ッ!!」 リュウガは思わぬダメージを背負って状況不利を悟り、 爆発に紛れて身を退こうとする。だが、ダメージは意外と深く、脚が立たない。 レン「ミク姉!」 ナイトは立ち上がって龍騎サバイブに声をかける。龍騎サバイブ=ミクもいまだ「SURVIVE」の力に驚きを感じていた。 レン「ミク姉!どうしたんだよ?」 ミク「はっ!?・・・ごめん、レン。」 レン「すげーじゃん、そのカード!」 我に返った龍騎はまずナイトに謝った。同時に、この「SURVIVE」のカードの危険性が脳裏で決定された。 ミク「・・・凄くないよ、レン。」 レン「へ!?」 ミク「・・・強過ぎる力なんて、凄くも何ともないよ。」 龍騎サバイブは当初、ナイトを守るために加え、リュウガを止めるために「SURVIVE」の力を使うつもりだった。だが、強い力を以って戦いを沈めるのは、やはり間違っている。現にこの「強い力」のせいでリュウガに逃げられた、そう思えてならなかった。龍騎サバイブ=ミクは「SURVIVE」のカードを使った後、その「力」を何のために使うか、ミクはそれをよく考えて「力」を使うべきと強く決めた。 そして、龍騎サバイブはリュウガの方を向く。リュウガは警戒してたじろくが、いまだに脚が上手く立たない。だが、龍騎サバイブはそんなリュウガにとどめをさすことはしない。 ミク「・・・今回はこれで勘弁してあげる。あなたも自分のしてたことが正しいか悪いか、よく考えてみて。」 ミク「・・・?」 リュウガは龍騎サバイブの言うことに疑念を抱く。そして、ゆっくりと立ち上がり、龍騎らに背を向けて去っていった。 CONTINUE THE NEXT TUNE お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年06月04日 20時31分20秒
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