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カテゴリ:初音ミク龍騎
初音ライダー龍騎 第36話 「Revenger MEIKO」 「ボカロ荘」に帰ったミクはがくぽを自室に寝かせ、リビングに入った。 MEIKO「ミク・・・無事だったの・・・」 MEIKOはミクを見て安心のため息をつく。だが、その目からは悲しみしか感じない。 ミク「何とかね・・・それより、兄さんは?」 MEIKO「KAITOなら・・・」 MEIKOはKAITOの死を妹弟たちに伝えた。 ミク「・・・兄さんが・・・」 リン「嘘・・・」 ミク、リン、レンは驚愕する。リンは思わず泣き出した。 MEIKO「あいつは生命をかけて、私を守ろうとしたの。それで・・・」 リン「うあああああああああ!!」 リンがMEIKOに抱きついて号泣する。MEIKOはリンを抱き寄せ、静かに涙を流した。 レン「兄ちゃん・・・」 レンは1人部屋に行き、写真を見て静かに泣く。 それを見ていたミクも悲しみに浸っていた。ライダーバトルのせいでリンが、レンが、MEIKOが、そして自分が死にかけ、家族全員がバラバラになっていた。そんな中でKAITOだけが、自分たちが家族でいることを何より考えていた。事実ミクも、KAITOのおかげで自分たちが家族としていられることを諦めずにいられた。そしてKAITOはMEIKOを守るため、その身を散らした。 翌日、「ボカロ荘」にMEIKOの姿はなかった。 ミク「姉さん・・・まさか・・・」 ミクはMEIKOがKAITOの仇を討ちに行ったのでは、と思った。 ミク「探しに行ってくる!」 リン「分かった!」 ミクは駆け足で「ボカロ荘」を出て行く。その後、空き部屋で寝ていたがくぽがリンの腕を押さえてきた。 リン「やっ・・・」 がくぽ「・・・黙れ・・・」 バナナアイスを片手に持つレンが玄関に入った先には、がくぽと彼に捕らわれているリンの姿があった。 リン「レン・・・」 リンは両腕を抑えられ、首を捕まれている。 レン「てめェ、何してんだ!」 がくぽ「・・・我と戦え。さすればすぐ解放する・・・」 がくぽは深手を負った身でリンを人質に取り、レンを脅迫して戦いを促す。 レン「武士道語っといて人質かよ!?」 がくぽ「・・・手段を選ぶ余裕はない・・・武士として、戦って死にたいのだ・・・」 リン「う・・・」 がくぽはさらに力を入れてリンの首を絞める。がくぽは最期まで自分の武士道を示すため、戦って死のうとする。だが、レンは他人を巻き込んでまで自分の理想の死に方を求めるがくぽに激しい怒りを覚える。 レンはカードデッキを取り出した。がくぽに従うのは癪だが、倒して晴らせばいい。そう思うことにした。 がくぽ「・・・それでよい。」 がくぽはリンを放り投げるようにして解放し、カードデッキを取り出す。 レン「変身!」 がくぽ「変身!」 ポーズを取った後、レンはナイトに、がくぽはタイガに変身し、戦闘体制に入る。 ミク「姉さん!」 ミラーワールドを走っていた龍騎はゾルダとリュウガが戦っているのを見つけた。龍騎はライドシューターを降りてゾルダに駆け寄る。ゾルダはリュウガにギガランチャーを向ける。 ミク「姉さん、戦いを止めるんじゃなかったの?」 MEIKO「コイツがKAITOを殺したのよ!私の目の前で!!」 ゾルダは怒気を込めて言い放つ。 ミク「・・・ホントなの?」 龍騎はリュウガに問う。ゾルダ=MEIKOが信じられない訳ではないが、リュウガの方にも事情を聞いてみる。 ミク「・・・そう。ライアは私が殺した。」 リュウガは淡々と言い放つ。 ミク「何でそんなこと・・・」 ミク「理由は無い。敵はただ殺すだけ。」 ミク「そんな・・・」 龍騎はリュウガの発言に戸惑うが、その隙にゾルダが横でギガランチャーを撃つ。 リュウガは側転して砲弾を回避する。だが、ゾルダはギガランチャーを連射し、リュウガを絶えず攻撃する。リュウガは紙一重で砲撃を回避していくが、砲撃は正確でゾルダに近づくどころか、次第に追い詰められていく。そして、ついにその砲撃がリュウガを捉えた。 ミク「っ…!」 リュウガは砲撃をくらい動きが鈍る。その隙を逃さず、ゾルダは次の砲撃をリュウガに撃ち込む。 ミク「…ダメ!姉さん!」 龍騎はその様子を見ていた。リュウガはライア=KAITOの仇だが、それでも復讐に走るゾルダ=MEIKOを止めようとする。しかし、時すでに遅し。ゾルダの砲撃は絶えずリュウガに向けて連射され、いつしかリュウガは砲撃の起こした爆炎の中に消えた。 レン「一気にケリ着けてやる!」 ナイトは勝負を急ごうと「SURVIVE -疾風-」のカードを取り出し、ダークバイザーにセットする。 「SURVIVE」 だが、タイガも即座にデストバイザーにカードをセットする。 「FREEZE VENT」 レン「!?」 ナイトのサバイブ化が止まった。「FREEZE VENT」でサバイブ化が停止されてしまったのだ。 がくぽ「・・・そのカードは使わせぬ。」 レン「・・・だったら!」 ナイトは別のカードをダークバイザーにセットする。 「NASTY VENT」 がくぽ「ぬうっ!・・・」 ダークウィングが超音波を放つ。タイガはよろけ、頭を抑える。ナイトはさらに別のカードをダークバイザーにセットした。 「TRICK VENT」 ナイトは5体の分身を作り出し、次々にタイガに斬りかかる。だが、タイガは根性で体を支え、最初に斬りかかったナイトの分身体を串刺しにして消し去り、2体目の分身体の懐に潜って2体目を切り裂き、さらに3体目を足蹴にしてジャンプし、4体目と5体目を頭上から串刺しとし、残る3体目を蹴り飛ばして消滅させた。火事場の馬鹿力とも言える、追い詰められて死に物狂いでの爆発だが、その動きはとても手負いの獣とは思えないものがあった。 レン「…お前!」 がくぽ「・・・お主の技、どうやら小手先の技に頼るだけのようだな。ならば、お主の武運など先が知れる・・・ここで朽ちるがよい!」 タイガは息絶え絶えでナイトの戦法を酷評し、デストバイザーにカードを通す。 「FINAL VENT」 レン「うわっ!」 ナイトは背後からデストワイルダーにどつかれ、そのまま頭を掴まれて地面を引きずられていく。その先ではタイガがデストクローを装備して待ち構えている。しかし、思わぬ横槍が入った。 リン「このっ!」 がくぽ「!」 ファムはウィングスラッシャーでタイガに斬りかかる。タイガはそれをデストクローで受け止め、ファムを弾き飛ばす。 リン「うっ!」 ファムは素早く身を翻して体制を立て直す。タイガはファムに詰め寄る。 がくぽ「戦いを汚すとは・・・女子と言えど許せぬ!」 タイガはデストクローを振るい、ファムに猛攻をかけていく。その猛攻の連続にファムは押されていく。 一方、ナイトはデストワイルダーの肘関節にダークバイザーを突き刺し、デストワイルダーの拘束から逃れ、再びウィングランサーを取ってタイガに斬りかかる。 レン「やめろっ!」 がくぽ「ぐっ!」 ナイトはウィングランサーでタイガの背中を斬りつけた。タイガは大きくのけぞり、よろけて武器を手放した。ナイトはファムの近くに寄る。 がくぽ「・・・っ・・・が・・・」 タイガは地面に膝を付けてうずくまる。先のナイトの一撃が決定打だった。もう立つ力も入らない。 がくぽ「・・・とどめを刺すがよい。我の負けだ。」 タイガは敗北を悟り、変身を解いてナイトとファムにとどめを刺すように言う。 レン「・・・そんじゃ・・・」 リン「ダメだよ!レン!」 ナイトはタイガの意思を汲み、とどめを刺そうとする。だが、ファムが前に出てそれを止める。ナイトはマスク越しだがファム=リンは泣いていることが分かった。 レン「でも・・・こいつが望んでるんだろ?それに、リンだってこいつに殺されかけたんだ。」 リン「皆で約束したじゃん!戦いを止めるって!KAITO兄だって・・・そのために生命かけたんだから!!」 がくぽ「・・・殺せ・・・これ以上生き恥を晒す気は無い・・・」 ファムは体を張ってナイトを制止するが、がくぽはとどめを迫る。 がくぽ「・・・ふ、まあいい。我が武士道に悔い、無し…」 リン「!?」 レン「?」 がくぽは死を悟り、近くに転げていたデストバイザーを取って切腹した。がくぽは腹から血があふれ出してゆっくりと倒れた。その体はそのまま、粒子となって消えていった。 MEIKO「・・・」 ゾルダは爆発の後、立ち尽くした。リュウガを倒し、ライア=KAITOの仇を討った。だが心中はいい気分だとはとても言えない。むしろ壮絶に嫌な気持ちだった。それに伴ってか、急に発作が出てきた。 MEIKO「うっ!」 ゾルダは腹を押さえて膝を着き、眩暈で視界がぼやけ出し、そのまま気を失った。 ミク「姉さん?姉さん!」 龍騎がゾルダをさする。 がくぽ/仮面ライダータイガ 脱落 CONTINUE THE NEXT TUNE
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最終更新日
2019年06月08日 23時24分06秒
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