1153951 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2008.08.01
XML
にほんブログ村 演劇ブログへ

七月大歌舞伎千穐楽を鑑賞。

ポスター、左部分、ドキッとするような場面でしょう。


一番の見ものは泉鏡花原作の新歌舞伎「高野聖」、五十余年ぶりの上演。

玉三郎が野卑な旅人を動物に変えてしまう妖艶な女、市川海老蔵がその女の家に泊まる若い修行僧を演じる。玉三郎は補綴(ほてつ)・演出も兼ねる。

冒頭、舞台にスクリーン張って、お経を唱える僧侶たちの姿を映し出す。

山や岩、森に蠢く動物達が登場大蛇などはぬるっとした感じがよく出ていた。

昼の部は3階席だったので夜は1階席を奮発したけれどこれは2階以上が正解。

川の流れや水浴の様子がわかりにくい。川で僧の体を流してあげるのに。

しかも2人で舞台から客席をまわり、花道へという大サービス。

玉三郎の静御前は超ビューテイフルだったので反対にすべきであった。

女は医者の娘で患者だった次郎の面倒を見ている。

次郎は尾上右近、高校1年生。無垢な笑顔の障害者を好演。

「木曾節♪」よかったですね。「牡丹亭」の玉三郎の歌唱は絶品でした。

好きな韓国映画「オアシス」のムン・ソリの名演を思い浮かべた。

競演のソル・ギョングも「力道山」や「シルミド」で映画毎に別人を魅せてくれる。

「ディカプリオの「ギルバート・ブレイク」もありましたね。

俺様流の海老ちゃんも神妙に僧を演じている。

鏡花作品の中で唯一読んだのが本作。もっと原作読むべきなのだが私には読み辛く玉三郎が舞台化してくれると理解しやすい。

鏡花作品はいつも汚れた人間世界を浄化する女性の話につきるのではないだろうか。

馬の動作や、女がそれをあやす所等、面白い。

この舞台、女と別れてからが長く親仁の歌六の責任が重い。

一昨年の「山吹」といい、玉三郎の信頼が厚いのであろう。

今の円熟した玉三郎にはとてもあう舞台です。

以下は東京新聞の引用です。




 泉鏡花原作の新歌舞伎「高野聖」が、五十余年ぶりに東京・歌舞伎座の七月公演(7~31日)夜の部で上演される。鏡花に私淑する坂東玉三郎が旅人を動物に変えてしまう妖艶(ようえん)な女、市川海老蔵がその女の家に泊まる若い修行僧の役。いずれも初役で、玉三郎は補綴(ほてつ)・演出も兼ねる入れ込みよう。「結末などは原作に近い形に変え、できるだけシンプルにしたい。音楽は尺八の演奏で」と話す。 (増渕安孝・剱和彦)

 玉三郎は、昭和四十八年から新派や歌舞伎、映画などの鏡花作品にたびたび出演、二年前には海老蔵や澤瀉屋(おもだかや)一門と「天守物語」「夜叉ケ池」など鏡花四作品を一挙に歌舞伎座で上演して話題を集めた。「こうした積み重ねがあって初めて許される企画。お客さまもこれら作品を自由に受けとめる時代になった」と話す。

 「高野聖」は昭和二十九年、吉井勇脚色・久保田万太郎演出で、中村扇雀時代の坂田藤十郎、簔助時代の八世坂東三津五郎コンビにより、大阪などで初演された。以後上演はなく、今回は玉三郎と脚本家・石川耕士氏が新たに補綴・演出、原作に近い作品に仕上げたという。

 飛騨から信州へ通じる山深い峠道を行く高野山の修行僧宗朝(海老蔵)は、草深い一軒家に一夜の宿を求める。すると、中から妖艶な女主人が現れ、近くの谷川で宗朝の水浴びをかいがいしく手助けした。実はこの女、言い寄る男たちを動物に化身させる“魔女”だった。夜半に家の周囲に異様な気配が漂って…。

 「できる限り原作に近い形で上演したい。一瞬のひらめきの中で起こった感覚を、修行僧に託して描いた作品と思うので、そうした舞台になれば」と玉三郎。

 「女は聖女なのか悪女なのかわからないまま、煩悩の“対象物”として去来する形になっている。修行僧が煩悩と闘っている最中の印象を鏡花先生がこのように受け止めたのでは」と分析する。

 音楽も「非常に難しいが、作曲家・唯是震一先生の作品を山本邦山先生(人間国宝)が演奏している中から選びたい。尺八はある意味で修行の道具ともいえるので」。

 初演の幕切れは、女たちが一夜明けて僧侶を見送るという原作にない形を取ったが、「それはやめて、僧侶が修行の道に一人旅立ってゆくという原作通りにします」。

 鏡花は、浄瑠璃や謡曲など前近代的な物語の影響を受けながらも、豊富な語彙(ごい)を巧みに駆使して、芸術的な作品を生み出す独特な天分を持つ。

 「羅列された古典の原文に自由な発想があり、物語は奇想天外で、清濁併せ持ちながら浄化された世界を紡ぎ出す。色彩的感覚も魅力的」

 ほかに市川笑三郎、春猿ら澤瀉屋一門が出演する「夜叉ケ池」(夜)を監修するが、「一門の方が前回よりどのくらい納得してもらえる舞台に仕上げることができるかが眼目」と話す。

 一方の海老蔵は「台本や原作などを読んで、玉三郎兄さんの描き出す世界に近づけるよう、まい進したい」。

 昼は「義経千本桜」から「鳥居前」「吉野山」「川連法眼館」。海老蔵の佐藤忠信と源九郎狐、玉三郎の静御前(「鳥居前」は春猿)。「いつかは通しで全部を演じてみたい。一生を掛けて勉強して行く」と海老蔵。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.08.01 22:47:39
コメント(14) | コメントを書く
[演劇・ミュージカル] カテゴリの最新記事


PR

Profile

ribon5235

ribon5235

Comments

背番号のないエース0829@ 対馬丸 「外間邦子」に上記の内容について、記載…
http://buycialisky.com/@ Re:秋明菊(11/10) genuine cialis no prescriptiontarif cia…
http://viagrayosale.com/@ Re:秋明菊(11/10) how to identify authentic viagra <a…
http://buycialisonla.com/@ Re:ミュージカルロミオとジュリエット(12/29) controindicazioni viagra cialiscialis m…
ribon5235@ Re[1]:シリンダーオルゴールの音色(01/07) ニコリーヌさん こちらまで恐縮です。あり…

Favorite Blog

陰陽師0(ゼロ)★安… New! 天地 はるなさん

寝ているうちに咲い… New! kororin912さん

3/31「風とロック」… ききみみやさん

ステンドグラスパネ… かわもと工房さん

たくたくコラム Blo… TakuTaku.comさん

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

Headline News

Freepage List


© Rakuten Group, Inc.