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今を大切に笑って生きる事。

今を大切に笑って生きる事。

甲状腺の手術

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     甲状腺疾患で手術を行うのは、甲状腺腫瘍とバセドウ病だそうで、
     悪性腫瘍の場合でも、腫瘍が小さなモノで、微小ガンである場合には
     経過観察となるケースも多いようですが、逆に、良性であっても腫瘍が大きく、
     気管を圧迫している場合に、手術適応となるようです。

     バセドウ病の場合は、抗甲状腺薬で副作用が出現したり、
     大量の抗甲状腺薬をキチンと服用しても、充分な効果が得られない場合、
     また、長期に渡る経済的・時間的に負担となる場合に、主として手術療法が選択されるようです。


      ●手術について●

     
     手術は、ガンの病理組織型・占居部位・進展度により術式が異なります。

     甲状腺全摘や、頚部リンパ節郭清が行われるコトもあり、
     手術直後は、反回神経麻痺やテタニーの合併症の発症に注意が必要です。
     (合併症については、下へ↓)

     甲状腺全摘後には、甲状腺ホルモンは分泌されなくなる為、
     甲状腺ホルモン製剤を服用するコトになります。

     片葉甲状腺切除の場合も、甲状腺ホルモンの分泌が抑制される為、
     服用しなければならない可能性も、充分にあります。
     (私も、今現在服用中です。)

     手術時間は、片葉甲状腺切除か、甲状腺全摘によって違いますし、
     頚部のリンパ節郭清をする場合は、その分長くなり、
     手術によって大きく時間の変化もありますが、私の場合は右葉甲状腺切除+頚部リンパ節郭清をして、
     約4時間かかりました。(予定では2時間~2時間半と言われていました。)

     
      ●合併症について●


     甲状腺の後面には、4つの副甲状腺(上皮小体)が存在します。
     また、甲状腺と気管・食道の間を反回神経や上喉頭神経外枝が走っており、声帯を支配しています。

     その為、甲状腺の手術後にはソレらの神経に関係する合併症が起こりやすいそうです。


     *副甲状腺(上皮小体)とは
 
     甲状腺の左右両葉の裏側に張りつくように4個存在し、食道の両側に接して甲状腺の被膜に包まれ、
     暗褐色をした、米粒大程の小さな臓器です。
     (これだけ小さいので、正常の副甲状腺は超音波検査やCTなどで同定するコトは出来ないそうです。)

     この副甲状腺より分泌されるホルモンは、パラソルモンと呼ばれ、
     その働きは血液および組織のカルシウムの濃度調節です。

     このホルモンが不足すると、カルシウムは多量に体外に排泄され、血中のカルシウムの濃度が低下し、
     テタニーと呼ばれる症状がみられます。

     (テタニー=神経や筋肉の興奮性が、異常に上昇し、
     四肢や喉頭ナドの骨格筋のけいれんが起こるコト)

     逆に、分泌過多となると骨からカルシウムが遊離され、血中のカルシウム濃度は高まりますが、
     骨は弱くなり、骨折し易くなるようです。

     また、尿中にカルシウム排泄が増し、尿路結石を起こしやすくなるそうです。



     ■反回・喉頭神経麻痺
    
     
     甲状腺のスグ後側に、声帯をコントロールする反回神経という神経が左右に通っています。
     この神経を傷つけてしまうコトで、嗄声(させい)と言って、声がかすれるコトもあります。

     反回・喉頭神経麻痺は、ホボ一時的なものなのですが、
     手術直後に麻痺が認められなかった場合でも、
     術後1~2日後に嗄声をきたすコトもあるので、注意が必要です。

     また、両側に反回神経麻痺が起こった場合には、呼吸困難ナドの症状をきたす場合もあるので、
     さらに注意が必要となります。

     私も、術前に合併症の話を聞き、とても不安でしたが
     全く麻痺は起こりませんでした。


     ■吐き気・嘔吐


     頚部手術には、術後に吐き気・嘔吐が見られるコトが多いそうです。
     吐き気を催した時は、顔を横に向け嘔吐しやすくします。

     (私自身は、吐き気などもありませんでしたが、私の手術の翌日に手術された、病室でお隣だった女性が
     術後、吐き気に苦しんでおられたのを覚えています。)

  
     ■低カルシウム血症(テタニー症状)


     副甲状腺の摘出や血流障害によって、術後24~48時間以内に
     副甲状腺機能の低下が起こる場合があります。

     その場合、疼痛を伴う筋の強直性けいれん(テタニー症状)を起こす可能性も高くなります。

     疾患や手術、それぞれ違いはありますが、甲状腺の術後一定時間を経過した時、
     口の周囲や、手指にしびれが起こる場合もあります。

     (この症状と同じだったのかどうかは定かではありませんが、私も術後、すぐに治まりましたが
     手指のしびれのようなものを感じました。その時は、特に処置などは行っていません。)

     
      ●手術痕について●

     
     手術によって、傷痕の大きさ(切開する大きさ)も違いますが、
     目立つ場所というコトもあり、横に切開し、丁寧に縫って下さるようです。

     抜糸後の手術創部は、3~6ヶ月位瘢痕化・ケロイド・色素沈着予防の為
     サージカルテープ固定をします。

     サージカルテープ
     サージカルテープ


     治り具合ナドは、個人差もありますが、このテープを貼るコトでかなりキレイに治ります。
     (私自身も、術後2年を迎えようとしている今、殆ど目立ちません。)
 
     私の今現在の傷痕(2007/4/13 術後1年10ヶ月と17日)
     矢印から矢印までが手術痕です。
     手術痕 2007/4/13

     術後1年の傷痕
     手術痕 術後1年


     おそらく、どの病院でも手術痕については、ケアして下さるとは思いますが
     念の為、確認しておくといいと思います。


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