初 村治佳織
今日は久々にCDアルバムを購入した。本当は違うお目当てのジャズアルバムがあったのだが、購入したのは、村治佳織の『Transformations 』だった。たまたま視聴した「over the ranibow」に泣きそうになってしまったからだ。私は「すわないあきこ」とか「むらじかおり」とか、ビジュアル系クラシックな人たちを・・・少し否定気味にあったのだが、彼女の奏でるギター旋律を初めてまともに聴いて、結構興奮してしまった。正直感動した。弦を弾く音。。。どうしてこんなに若くして官能的にそして叙情的にあんなメロディーを奏でられるのだろう?私は弦楽器には全くご縁がなく、(縁はあったのだが上達せず)だが、バイオリンを含め、弦の奏でる音色にはどうしようもないノスタルジーを感じるようだ。そしてその音色が自分の感性にぴたっと合った時、他の楽器では到底感じられないような安心感と高揚感を覚える。買い物好きさん、貴方の大好きなスティングの「fragile」も収録されていましたよ。ドミニクとの共演で、とても素晴らしかったです。先日、『中国の小さなお針子』という映画を見た。そこで最も印象に残ったシーンは、国民党を支持して山奥に左遷された若者のバイオリン(モーツゥアルト)演奏だった。私はモーツゥアルトをあまり好んで聴かない。自分が弾くとアラが目立ち、、、それ以来どうやら苦手になってしまったらしい。が、そこで演奏されたバイオリンのモーツゥアルトは、(曲名は確か「毛沢東万歳」に変更されていたが。。。)中国の素晴らしい緑の田舎風景と溶け込んで、映画の魅力を数倍に感じさせるのには十分だった。村治佳織を聴きながら。この前、テレビで著名なコントラバス演奏者ローラなんとかさんが言っていたことを思い出した。「ジュリアード音楽学院で学んだことは、”自分の考えをもつこと””情熱””愛”。」だと。いい言葉だな、と素直に思った。何に対してもそうなのかもしれない。こういうことを教えてくれる先生は、なかなかいない。いい言葉と思う前に、自分が体感してみたいものだ。