日本酒にまつわるトラウマ
昨日、自分用のお土産に買ってきたものがあります。「あわびの肝いり塩辛」です。これがまた非常に美味しいのです。1瓶1,050円とそんなに安くもないのですが・・・(あわびの値段を考えると安いですけど)意外に「あわび」そのものよりも癖になるかもしれません。ほろ苦い肝が、あわびのコリコリいう食感とマッチして・・・日本酒好きにはたまらない組み合わせでしょうね!!その昔、私は日本酒大好きでした。今はどうかと言われると、味が好きなことに変わりはないのですが、自分から進んで飲むことはありません。一度飲みすぎて痛い失敗をしたからです。長野県にある某私立大学の講演前日のことでした。(注:講演と言っても勿論!著名人の講演みたいなものとは違います。当時、私の所属部署は「講演担当部署」のようになっていて、若手がまわされていたのでございます)22時くらいに仕事を終えて、「そろそろ帰ろうかな」パソコンを閉じる雰囲気を醸し出していた私に、当時のマネージャーからIPが届きました。「ちょっと折り入って話がしたいのだけど・・・」「明日朝早いので手短に」場所を変えた方が話しやすいということで、私たちは22:30(確か)過ぎにコリドー街にある居酒屋に行きました。で、マネージャーと飲みながら話し始めたわけですが、その話が本当に折り入って?いたうえ、私の身辺にも関わることだっ為、手短になるどころか気がついたら終電をなくしていました。「タクシーは経費で落としていいからね」飲み代も車代もかからないと安心した私は、「東北県別日本酒制覇」なんて言いながら熱弁ふるうマネに付き合い、飲み続け&話し続けていました。そのうち二人ともほろ酔いに。。。具体的な解決策などはなかなか進まず。。。次の日の事が気になる私は、「そろそろ帰りましょう」と時計を見ました。1時すぎくらいかな?と思っていた時間は、3時をこえていました。その時は酔っていたせいか、「寝る時間短いなあ。新幹線の中で寝よっと」これくらいにしか考えていませんでした。タクシーで帰宅し、お風呂に入って明日の準備を済ませて就寝。10時から開始される講演にあわせて、新幹線の切符はAM8時少し前(7:58くらい)をとっていました。当時私は練馬(桜台周辺)に住んでいて、東京駅までジャスト1時間くらいを要します。目覚ましを6時にセットしたつもりで心置きなくお休みしました。朝、物凄い頭痛とともに目が覚めました。「目覚ましなってないし、まだ早いかな?」時計を見ると。。。何と8時10分前。目が点でした。携帯目覚ましは、バイブのままだったらしく、ブルブル震えている音に私は全く気がつきませんでした。瞬時にサマザマなことを考えました。交通事故にでも遭ったことにするか、それとも家族の不幸を作るか、正直に言って遅刻するか、死ぬほど頑張って間に合わせるか。。。結局、私の選択は、最後の「死ぬほど頑張る」というものでした。タクシーを待っている間に服を着て顔だけ洗い、起床5分後には車でレンタカー屋に向かいました。レンタカーで長野インすることに決定したのです。ただし私は、ペーパードライバー(に近い)なうえに致命的な方向音痴。迷っている時間はないと、タクシーの中でレンタカー屋に電話。ナビで○○大学をセットしてもらうこと、即出発したいので手続きなどをすぐ完了できるようにしてもらいたいこと、などなどを伝え、8時ちょいすぎには、レンタカー屋から目的地へ出発していました。外環から関越自動車道へ。何キロ出していたかは分かりません。幸い道路はすいていました。9:50に着くようにセットされたナビの通りに進んでいけば、車線変更などの運転技術は必要ないものでありました。関越を抜けるあたりで「10時には間に合う」ことを確信。大学に連絡を入れて、何か理由をつけてギリギリになる旨を伝えました。信号待ちの間などを使い、髪の毛だけは見られる程度にセットしました。15分前に大学に到着。学生がホールに入っていく姿が見えます。先生方への挨拶を適当に済ませ、プロジェクターとPCをつないで10時に講演開始。マイク片手に頭痛が押し寄せます。講演終了後、気持ち悪さが最高潮に達しました。「顔色悪いですよ」先生方がお茶やらケーキやらを出してくれるのですが、とてもじゃないが食べられない。。。けど、こういう場合は食べなくてはなりません。ひきつる顔で不気味な笑顔を作りながら、いつもは喜んでいただくいちごショートを口にしたのでした。アレ以来、日本酒は勧められなければ飲まないし、飲んでも1杯くらいです。日本酒を見ると、あの時の気持ち悪さが蘇り、そしてあの時の焦りと後悔を思い出すのです。自分が悪いんですけどね。全て。