●山の谷間のワイナリー♪葡萄畑というよりは、山の急斜面に葡萄の木‥です。 『頂上から下をのぞくと断崖絶壁でしょうね?』と聞くと、 『そうですね、平均斜度38度ですからスキー場だと ジャンプ台くらいでしょうね‥』とのことでした。 当然、ファーム内では耕運機やトラクター等の機械が使えず、 すべての作業は人間の足で登り降りして行うそうです。 しかも、子供たちが果実を口に入れてもいいように無農薬で! 葡萄を育てワインを醸す‥葡萄が一杯のワインになるのも、 冬の寒風が吹き荒れようと、真夏の炎天下の地面であろうと、 休むことなく空の下でがんばる農夫たちがいればこそですが‥ こちらの農夫さん、知的障害の仲間たちです。 先日、NHKテレビでも紹介されたばかりなのでご存じかもしれませんが、 知的ハンデを持つ人たちの自立を目指してつくられた こころみ学園が併設するココファーム&ワイナリーです。 葡萄の山を囲んで同じ敷地内に学園や職員の家もあり、 みんなで一緒に働きながら暮らしていこう‥の思いで 始まりました。 こちらの建物は二階がレストラン、カフェ、ショップ、 一階、地下がワインを造る工房になっています。 六月も終わりに近づく最後の土、日、 このCOCO FARM & WINERYでスローフード協会の リーダー会議があり、栃木県足利市まで行ってきました。 美しい葡萄畑と、おいしいワインを支えているのは、 知的障害の人たちを寡黙な農夫に変えていった大自然の力と、 そして、彼らを見守り続けた周りの人たちの愛情でしょう。 会議のあとの懇親会、宴もたけなわでしたが、 農夫の皆さんに会いたくて、パーティ会場をそっと抜け出し、 皆さんが暮らしている学園の方に案内して頂きました。 ちょうど夕ご飯が終わったところで、 『こんばんは』 『今日はカレーライスだったよ』 『今夜は泊まっていくの?』 みんなニコニコと屈託なく私に話しかけてくれます。 あちこちで黙々と掃除をしている人もいました。 一人一人が自分のやるべき仕事をきっちり終える‥ この姿勢がワイナリーを成功させた大きな要因ですね。 かわいそうだから‥と同情で買って貰うのでなく、 「美味しいから買う」ワインをつくりたい。 ココファームのテーマです。 上の写真がシャンパーニュ地方と同じ瓶内二次発酵で作られて、 沖縄サミットで乾杯用シャンパンに選ばれた噂のワイン! 確かにおいしい本物のスパークリング・ワインでした。 リミンがお土産に買ったCD。 「ワイン熟成のための音楽」とありました。 秦野の日本酒と同じようにモーツァルトを 聴かせていたんですね♪ この他にも葡萄の小枝を使ったお洒落な小物や、 ジュース、ジャム、しいたけ等も並んでいます。 山の谷間のワイナリー♪ ここまでくるのは、きっと大変な日々だったでしょうが、 ここにも風が吹いていました。 みんなで作るスローフードな幸せの風が‥ しみじみ乾杯! ジャンル別一覧
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