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カテゴリ:LD,ADHD、ASP・・・・
K君は期末テストが近づくと独り言が増える。彼はアスペルガー 症候群と診断されていた。トイレに入っているときや、周りに誰も いないときに特に顕著だ。彼は、小学校までは「オウム返し」が 多かった。L君も独り言がすごい。L君はオウム返しは少なかっ たが、くるくる回るのが好きだったらしい。今ではその症状は取 れて来たが、残滓はあるものだ。時々「くるくる回り」をする。 独り言も、オウム返しも、「くるくる回り」も同じメカニズムで生 じるようだ。K君の場合は、何か心配ごとがあり不安に陥って いるときに見られる。L君は恐怖を感じたときに生じるようだ。 二人ともこうしたことをすると現実感が薄れ、恐怖感や不安感 が和らぐらしい。 言葉で「止めなさ」と言っても効き目はない。何よりも安心感 を与えるようにすると、黙っていてもこうしたことを止めることが 多い。安心感を与える工夫をすることだが、それが見つからない ときには、例えば好きな話題を差し向けるのもいい。本人たちが 「くるくる回る」ことをしなくてもいい「安心感」を与えることだ。 何しろ、二人とも、こうした状態になっている心的なものを理解 されず、学校ではバカにされたり、いじめられたりしてきている。 そのために、反復的・常同的行動が激しくなっていた。 ところが、研究所では彼らの強迫的行動を他の子どもたちが理 解しているので、二人に何も非難めいたことは言わない。そうすると、 頻度は少なくなってきた。しかし、今でも、時々思い出したようにする ことはある。彼らへの理解がいかに大切かである。理解のないとこ ろでは彼らは生きずらくなる。 、 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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