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鵜沼の山師

鵜沼の山師

スピティの中心カザ



【カザ】





カザ全景


 サトレジ川遡り、大ヒマラヤ山脈を横断する深い峡谷を抜けると乾いたスピティ渓谷に入る。

 スピティ渓谷は大ヒマラヤ山脈に平行した開けた渓谷で、中央を流れるスピティ川の両岸には見事な河岸段丘が発達している。

この渓谷にははやくから人が住み着き、キ・ゴンパやタボ・ゴンパを代表とした仏教寺院が各所に存在する。特にタボ・ゴンパは9世紀に建てられたもので、貴重な仏教芸術が残されている。


キ・ゴンパ


 村落はスピティ川の氾濫を避けるためと水を確保するために枝谷の出口付近の段丘上にある。人は水の引ける範囲で麦やエンドウを栽培し、ほぼ自給自足の生活をしている。

 渓谷最大の集落はカザである。中央に涸沢があり、新旧二つの市街に分かれている。

旧市街は沢の東側に広がっておりバザールがあり、バスターミナルもあってけっこうにぎやかである。バザールへ行くと日用品店、八百屋、お菓子屋ほかたいていの店がある。トレッカー相手のチベット人の土産物屋も何店もあり、ぶらぶら歩いて見て回るのもおもしろい。大都市にいる物売りのようにしつこくないので気楽である。しかしずるがしこい者もいるので注意が必要。新カザは行政の中心といったところか、病院、銀行、郵便局、ガソリンスタンド、ホテル、そして新しい住宅が整然と並んでいる。商いをする人もなく殺風景である。

 カザのような奥地へきて驚いたことだが、何カ所かの屋根にパラボラアンテナが設置されており、衛星チャンネルで国内のみならず世界各国の情報がリアルタイムで得られるということである。私の予想ではせいぜいラジオくらいまで普及しているのではと思っていたが以外であった。住民は情報をどのように受け取っているのだろうか。







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