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カテゴリ:能力のないあの世界で
「ふーん・・・これがお前たちの家か。悪くないね」
7日目に自宅に帰宅した、ラルド親子とウラン。よくあるそっけない家を目の前にして、ウランは上から目線でそう言った。前世は高貴な貴族か何かだろうと思わせられる態度だ。 ただ、通行人が現れるたびに、ビクビクしながら顔をしかめるのはどうかと思う。人を信じていないのはわかるが、ここまで態度で示してくるとは思わなかった。 「お、落ち着いてよ、ウラン君・・・」 「はぁ!?お前今ボクの名前言ったの!?軽々しく呼ばないでくれる?!」 呼ばなきゃなんと言えば良いのだと、父親とラルドは少々うなだれた。この環境に慣れるのはまだまだ時間がかかりそうだ。 「それにしても、君の荷物は結構多いんだね」 「どっさり積み込まれてるけど、なんなの、これ?」 「ボクのことさんざん聞いておいて、荷物の中身もわからないとか・・・よくボクのこと家族に迎えたいって言ったよね!」 考えれば分かることだろ!これだから人間は!と、ウランは悪態をつくばかりだ。「君も人間だよ」と突っ込んだら怒られそうだ。 思い返せば、ウランは大の本好き。彼の荷物といえば、本しかない。一応、着替えや身の回りの日用品なども入っているはずだろうが、この大きな荷物のほとんどは、ウランが施設で読んでいた本に違いないと悟った。 しかし、施設の本をこんなにも持ち出していいものだろうか?と、少しは考えたが、ウランのことをもっと知るため施設の長に聞いたところ、ウランが読んでいる本はすべて、彼のために購入したものだった。施設の外に出たがらないウランは、ネットで気になる本を購入しては、本を買った言伝をメモに書き、長に手渡していたそうだ。もちろん、施設で読んだ本もなかに数冊入っているが。 これを家の中に入れたとしても、これほどの多い本を入れる本棚がないため、これは大きな本棚を買ってやらないとな、と父親は思った。 「家の中は施設より劣るけど、申し分ないね。気に入った」 中に入るなり、やっぱり見せる上から目線。建築家に立ててもらった家を品定めするクライアントのようだ。 大きめの本棚は、この部屋に置けるね。よく読む本はここに置いて欲しい。あまり良く読まないけど、いざ読みたくなる本はここに置いて。新しい本棚が来るまでは残りの本はこの辺に積んでおいてよ。と、家の内観を見ながら次々と本の置き場所を決めていった。本当に本のことしか考えていないようだ。 そして、ラルドが眠る部屋に着き、扉を開けた。中はとても子供らしい部屋で、5歳児にはちょっと広いぐらいの空間が広がっていた。おもちゃもきれいに片付けられているし、ラルドがいつも寝ているベッドも、なんだか気持ちよさそうだ。 ウランはこの部屋を見て、ほんの少し目を輝かせたのだが、施設での自分の部屋はこんな充実した部屋ではなかったし、何より、親に愛されなかったということもあるのか、この部屋に溢れる優しさに、胸が締め付けられそうになった。 「大丈夫?」 「大丈夫なもんか・・・ボクは、ホントはこういう家に住んでいたかもしれないのに・・・あ」 こんなこと言うはずではなかった。何故だろう、ここに着いてからは、本音がどんどん出てくる。そもそも、「かもしれない」ではない。自分は、これからここに住むんだ。何てことを言っているのだろうか。 そんな思考を読み取っとかどうかはわからないが、後からついてきていた父親は、ラルドとウランを、後ろから優しく包み込むようにして抱いた。 「ウラン、君は今日から私の息子だ。君の願いは何でも聞いてやろう。そう怯えることはないんだ。ラルド、ウランは少々あれだがお前が選んだかけがえのない存在だ。そんなウランを、お前は大事にできるはずだ。父さんはそう思っているよ」 父親が、そう優しく語りかけると、なんだが胸の奥が熱くなる感覚に襲われた。人間なんか信じたくない、そんな思いもあって、胸が熱くなるとともに、ひどく胸が締め付けられた。今の自分は、一体どっちなのだ。あんなに人間を信じたくないと決め込んでいたのに、何故ここに来てからこんなにも信じたくなっているのだろうか。やっぱり、この家族の一員になるからなのか。よくわからない。 そんなよくわからない気持ちが混ざり合って、ウランの目から涙がこぼれ落ちた。 「なんだよ・・・何なんだよお前ら・・・・・・ボク、どうしていいかわからないじゃないか・・・」 施設ではあんなに流暢に話していたが、泣いている姿は普通の5歳児と何ら変わらなかった。ただ、あまり声をあげて泣かないところは、普通の5歳児とは少し違うが。 「君は施設で居た時と同じようにしていればいい。好きなことをしなさい」 そう言われ、ウランは暫く父親の中で泣いた。となりでラルドはそんなウランを優しく見つめながら、まるで弟をなだめるかのように頭を撫でてあげていた。 ※※※※※ ボクの頭がめちゃくちゃいいって設定はどこで発揮されるのさ? ごめん、まだ先だった。 もういいから、ちゃんとしたら載せろ。こんな時間になるまで書くんじゃない。 じゃ、今からほかの作業しますわ。 いや寝ろよ。 ★まぁ、エンドが見えないので、こういう展開になるよみたいなものと思っていただければ・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.07.07 17:27:07
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