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エンハンスメントとトリートメント

エンハンスメント(改良)について
エンハンスメントとは、宝石が本来持っている美しさを引き出す目的で手を加える事(例としては、加熱 含浸 充填等
加熱処理とは、高温を用いて石の外観を変える方法。 古くは、紀元前2000年の昔、インドでナチュラルの瑪瑙などを加熱してオレンジ色のカーネリアンを作ったのが始まりだとされています。 熱の温度により、色が変化します。
加熱処理は殆んどのルビー アクアマリン ブルーゾイサイト(タンザナイト)に行われています。 最も一般的なものは、トルマリン サファイヤ シトリン ピンクトパーズ等でしょう。
含浸とは、石の隙間に色の無いワックスや、プラスティック等を液状にして入れていく方法やオイルや樹脂を注入する方法の事 殆んど、全てのエメラルドに行われています。
充填とは、石をコーティングするようなモノ。例えば、充填剤で表面のざらざらを少なくするとかの為に行われています。
トリートメント(改変)について
トリートメントとは、宝石が元来持っている性質では無い(関係が無い)科学的又は人造的に改変する方法の事。本来の価値や見栄えの価値よりも下がっていたりする場合に、改変処理する事です。
そのやり方としては、放射線照射 表面拡散方 着色 含浸 コーティング ペインティング 充填 加熱等が有ります。
放射線照射とは、電磁放射線や、素粒子により、綺麗な色を出す事です。 19世紀初頭、サファイヤをラジウム塩に一ヶ月埋めた実験が始まりと云われています。 結果としましては、カラーレス(無色)のサファイヤがイエローに ブルーサファイヤが、グリーンに変わったと云う事です。
ダイヤモンドや、ベリル類などに施される事があります。何れも「処理された石」の表示があるはずです。
表面拡散とは、化学薬品と高温処理を合わせたもので、サファイヤ等のコランダム系に施される事が有ります。表面にのみ色が着いている状態と成ります。
着色(染色)とは、カラーレスの石や、色の悪い石を色素によって着色する方法で、オパール ターコイズ ラピス・ラズリ等の色を良くしたり、色むらを取り除く 又はパールや珊瑚の色素改変(脱色)等に行われます。
含浸、これはエンハンスメントの場合と違って有色剤により、エメラルド ルビー サファイヤ オパール等の色を改変する為に行われます。
コーティングは、透明な金属質の被膜をダイヤモンド等に被せて、色のグレードをupさせる為に行われます。
ペインティングは、極単純なやり方でダイヤモンドのファセットの一部に色をペイントしてさも、カラーダイヤに見せかけたり、エメラルドに同じように緑色をペイントして色を濃く見せかける事です。
充填は、ルビー サファイヤ エメラルド等の表面の凸凹を繕う為に行われます。
加熱は、オパールや、ジルコンをより良い色へと換える為に行われます。
このようなエンハンスメントや、トリートメントの内容が一般に表示されるように成ったのは、近頃の事。皆さんも、もし判らない宝石等が有る場合は、各鑑定機関で、見て貰っては如何でしょうか? 但し、「鑑定書」はダイヤモンドのみ  「鑑別書」は普通色石と成ります。今の処、ダイヤモンドを鑑定してもらうのに[¥5,000~] 色石は[¥3,000~]掛かる事を心に留めて置いてください。そして、くれぐれもまさかと思いますが、小さな小さなダイヤモンド(メレダイヤのような)の鑑定等は頼まないように。笑われてしまいますよ(^^;;


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参考文書=「宝石貴金属大事典」近山晶著 柏書店 「審美な風」服部聡子著 主婦と生活社 発行


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