励ました日々が懐かしい!
以前難病に苦しんだ友人がいます。じわじわと筋力が落ち、ある日「自分に力があるうちに、自分の手で首を絞めたい」そんなメールがきました。 そんな時、みなさんなら何ができますか。私も息ができないほど胸が詰まりました。物凄く学校の業務に終われ、母の処遇に頭を痛めていましたが、私はこのメールを開いたとたんに一年の過ごし方が決まってしまいました。 夢中で、母の下の世話のアドバイスを求めるメールを送っていました。送った後に、今できることはこれくらい。私にはこれしか考えられない。崖っぷちの心境で決めたことを思い出します。 それから、毎日メールのやり取りに心も時間もかけることにしました。彼女はだんだんに歩けなくなっていき、私とのメールだけが癒しになると言うようになりました。やり取りが毎日続きました。 彼女は本当に機転が利く人で物知りでした。ですから、私の相談者となってもらったのです。それは苦し紛れの励まし工作でしたから、よかったかどうか分かりません。 先日、スーパーで後ろからぽんと背中を叩く人がいました。振り向くと彼女でした。そう、今はほぼ普通の生活に戻っているのです。 5年前、 入院と検査を繰返すうち、本当に偶然、奇跡のようなことが起こって原因が判明しました。それで今があるのです。このときの喜びは今でも忘れません。 彼女がサンフランシスコの友人宅に旅行するのだそうです。「今、首を絞めて死にたい」と私の息を詰まらせた彼女が、サンフランシスコ行きをうれしそうに語っています。 秋には、ご主人の希望で、私の娘のところ(シンガポール)にも行くそうです。わたしよりよほど豊かに暮らしているではありませんか。 私が羨ましいことばかりです。人生って捨てたものでは有りませんね。諦めずに出来ることをしていきましょう。こんな話を何でも子どもに聞かせてやりたいと思います。 人生を前向きに捉えて欲しいものです。