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2008.05.16
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カテゴリ:読みました^^*☆






      『 夕凪の街 桜の国 』 でご縁をいただき、
      お話のなかで、高校の先輩でいらっしゃったことが判明した土壇場サヨコさん



      そのサヨコさんから、有難くも、ご自身の著書をお贈りいただく(//▽//)☆

『 女に酔わず 酒に酔え 』 文芸社 ISBN4-8355-8564-X







    この表紙イラストは、娘さんの手になるもの。 素敵でしょ。 きらきら




      副題があって、「 ―― オミズ物語り ―― 」 とある。


      東京都の隣県で、長年スナック経営してきた現役ママによるエッセイ集、
      ということだったのだけれど、
      現在のサヨコさんは、大病を克服され、寿引退をされ、ご自身で「 リハビリ 」と称され、
      長年の昼夜逆転の生活から、「 健全 」なる昼間中心の「 主婦 」生活、を
      満喫?中でいらっしゃる。

      創作活動にも日々、余念がなくていらっしゃるご様子。
 
      ブログには、現代詩を続々発表されておられるし、
      フリーページには短編小説をも掲載していらっしゃるのだった。


      わくわくしながら繙かせていただき、
      23エッセイあるなかの最初の2つを読んだところで、
      これはどうも、雑誌か何かに連載されていたものの単行本化ではないか、と
      首を捻っていたら、案の定。


      ママさん時代から、「 こころの貧困 」を埋めるため、
      忘れていた、封印して来た ブンガク を取り戻したいと、
      30年以上の伝統を持つ詩壇に参加されてたサヨコさんは、
      この詩壇から定期に発行される同人誌に連載随筆を書かれるに至り、
      それがこの本になった由を、最終エッセイで識る。


      この、連載随筆を書かれるに至った経緯を読み、よぉく判ったことがあった。


ノート   ノート   ノート



      サヨコさんには大変申し訳ないことながら、
      私には、最初の辺りのエッセイには、余り感心できなかった。

      このまま、この調子でずっと最後まで続いたら、どうしよう、とおろおろする。雫
                    ( ごめんなさい!!(滝汗)>サヨコさん )。


      間違いなくそれは、「 オミズ 」としてのサヨコさん、のエピソードであり、
      そこからのエッセイなのだけれども、
      どうにも、大昔に読んだ山口洋子氏のエッセイ、山口氏のスタンスとダブる。


      それは、(とりすました)(上からの)ママさん目線を感じさせられるからなのか。

      日常的に「 ホステス 」という言の葉に被せられる偏見、イメージを
      逆手に取っての、「 こうなのよ、あぁなのよ 」と「 オミズ 」の世界を描きつつも、
      「 でも、私はちょっと違う 」的、いざいざ、闘わん、とするオーラ、
      努めて客観的に、何でもないこと、と、さらりと表現しようとされるこころが、
      私には痛いのだ。 
      この「 さらりさ 」が、表面上の技巧でしかないように感じられて痛い。

          痛い?   、、、否。

      これらの文章は、サヨコさんが本当に描きたいことじゃないのではないか。
      生意気にも、そう思わされてならない、なんとももどかしい想い。



えんぴつ   えんぴつ   えんぴつ




      だが、読み進むにつれ、そんなサヨコさんのエッセイが変化してくる。
      それは、ご自身の抱えて来られた修羅について語られ始めてから。

      肩どころか全身に入っておられた、
      必要以上(と私には思える)「 力み 」が取れてくる。

      「 オミズのママさん 」としての、常にママさん目線のサヨコさんではなく、
      「 ひと 」としてのサヨコさんのエッセイになって行く。


          あぁ、サヨコさんだ! きらきら と思う。


      ひととしてのサヨコさんが、
      ただ、ママさんという衣服を纏っているだけであることがあふれ出して来る。

          纏う衣服に求められる役割と、立場と、こころと。
          その衣服ならではの、誇りと品格と。
          否応無く味合わされること、寧ろ、主体的に味わって来たこと。

      その、ひととして、のサヨコさんの、
      喜怒哀楽をぐっと呑み込む「 さらりさ 」が、今度はずんと胸を打つ。

          呑み込んで尚、背中を丸めない。

      丹田に力を入れ、毅然と背筋を伸ばし、
      凛とした佇まいをみせるサヨコさんに、一挙に、ぐぐぐと惹きつけられる。


      そして、最終エッセイで疑問が氷解する。


      ご無礼ながらも、最初に私が読みづらい、と感じてしまった最初の辺りは、
      本当にサヨコさんが闘っておられたのだった。


          いつ、筆を折るのかな、と、鵜の目鷹の目でサヨコさんを観ている、
          伝統ある、そしてお固いご職業ばかりの、
           (とりすました)  詩壇のメンバーさんたちに対して。


      引き出しいっぱいに、彼らの識らない世界を持つサヨコさんは、
      それらを逆手に、メンバーとして受け入れて貰うため。
      サヨコさんを認めて下さった詩壇主宰者の期待に応えるため。

      ジャブを出しつつ、詩壇メンバーの反応を窺っておられたのだ、と。
      まさに「 闘い 」でいらしたのだ、と納得する。



      序盤が終わる頃、サヨコさんのエッセイが急に色鮮やかになる。
      「 ひと 」としてのサヨコさんが、生き生きと語り始める。


      それは、伝統ある詩壇に、
      名実ともに大切な メンバーさん としてサヨコさんが受け入れられ、
      この連載随筆にも、嬉しいご感想、あたたかな激励が、
      メンバーさんからたくさん寄せられ始めたのではないか、と愚考する。


      立ち位置が定まった中盤から終盤までのエッセイは、
      サヨコさんそのもので、掛け値なく素晴らしい。


      ほろり、ほろほろ。
      サヨコさんの心意気に感嘆し、共感しつつ、深く噛み締めさせていただく。

      日頃、「 その後のサヨコさん 」の道のりを
      垣間見させていただいてるだけに、なおのこと。



                素敵なご縁をいただけたことに、こころから感謝を。



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Last updated  2008.05.23 10:52:56
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