りゅうちゃんミストラルの日記
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奥野修司が書いた「心にナイフをしのばせて」を読んだ。

実は、この本について書くには初めてではない。
以前、アメリカの件で以下の記事で書いたことがある。
元殺人犯が弁護士に
上記の記事を書いた時点ではまだこの本を読んでいなかった。
「酒鬼薔薇」で知られる神戸連続児童殺傷事件。
そして光市母子殺害事件でも問題となった少年法。
この時期にこの本を読んでおくことは必要だと感じた。
事件は1969年に起こった。
神奈川県内で高校生が首を切り取られて惨殺された。
犯人は被害者の同級生。
この事件は、事件が起きた高校の名前を取って以下のように呼ばれる。
私立サレジオ高校首切り殺人事件(Wikipedia)
加害者の精神鑑定書はここで読める。
高校生首切り殺人事件 精神鑑定書
被害者家族は苦しんだ。
母親は精神的に不安定になり、自殺未遂まで行う。
妹は反抗的になり、リストカットまでするようになった。
その後結婚したが、娘たちに事件のことを話せずにいた。
しかしあることから事件のことを話す。
泣いてその話を聞く娘たち。
その後、娘の1人は保健室へ登校するようになった。
凄惨な事件は世代を超えて悪影響を与えている。
一方、加害者の少年は少年法で保護される。
名前を変えて大学を卒業。
そして、元殺人犯が弁護士にと同様に加害者は弁護士となった。
加えて、この事件での補償は一部しかされていないという。
そればかりか謝罪すら満足にしていない。
日本では禁固以上の刑に処せられた者は弁護士資格がない。
(弁護士の欠格事由)
第七条 次に掲げる者は、第四条、第五条及び前条の規定にかかわらず、弁護士となる資格を有しない。
一 禁錮以上の刑に処せられた者
二 弾劾裁判所の罷免の裁判を受けた者
三 懲戒の処分により、弁護士若しくは外国法事務弁護士であつて除名され、弁理士であつて業務を禁止され、公認会計士であつて登録を抹消され、税理士であつて業務を禁止され、又は公務員であつて免職され、その処分を受けた日から三年を経過しない者
四 成年被後見人又は被保佐人
五 破産者であつて復権を得ない者 | (弁護士法より引用)
このことは前にも書いた。
つまり少年法によって加害者は問題なく弁護士になることができた。
これは法律上の点から言えば問題ない。
議論の対象になるのは「今後どうするか」という点。
殺人を犯した少年でも弁護士の道を開くべきか。
それとも欠格の理由とすべきなのか。
人によって考えはいろいろあるだろう。
私は考える。
弁護士への道は条件付きで残していい。
条件とは、被害者の遺族に謝罪すること。
そして金銭面でもできる限りの償いをすること。
元少年が事件のことをどう感じているのか。
どうして弁護士になったのか。
こうした疑問にこの本は答えていない。
「少年法の壁があるから」というのがその理由だ。
そのため、大部分が被害者家族のその後に費やされている。
著者は、加害者の更生に466億円の予算があること。
逆に被害者のための予算が11億円と差があることを指摘。
(04年実績)
確かにこの点では法律に不備があるといえる。
少年法は果たして必要なのか?
保護と反省の意味とは何か?
元少年への疑問が解決されないことに、もやもやしたものが残る。
そんな本だった。
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関連記事
「心にナイフをしのばせて」読後感想
「心にナイフをしのばせて」が話題です
加害者少年のその後の身の処し方
心にナイフをしのばせて@サレジオ事件
「心にナイフをしのばせて」
小林薫被告と心にナイフをしのばせて
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心にナイフをしのばせて
もうひとつの酒鬼薔薇事件
かつて神戸でいわゆる「酒鬼薔薇」事件が起きたとき、似たような事件が三十年近く前にもあったと雑誌等が報じた。
似たようなというのは、加害者が少年であり、首を切(2007年07月05日 16時38分41秒)
さて、心が痛くなるので避けていた話題だけど、やはり逃げ切れず(もの食う人々のコメント欄をご参照ください)(^^;)、友人とみなしている人から反発されるだろうが、言うだけのことは言ってしまおうという気にようやくなった。
今回の裁判で、私が一番気になったのが、...(2007年07月09日 10時57分19秒)
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