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「少年計数機」石田衣良 (読書・コミック)楽天ブログ 【ケータイで見る】 【ログイン】
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2009年12月02日 楽天プロフィール Add to Google XML

 「少年計数機」石田衣良 最近、読んだ本を教えて!(84972)」
[ 読書 ]    

石田衣良の「少年計数機」を読んだ。
(一部ネタばれあり)

     

この短編集は「池袋ウエストゲートパーク」の続編。
池袋駅前で果物屋をしているマコトが、さまざまなトラブルを解決する。

前のエピソードについてはこの記事に書いた。

「池袋ウエストゲートパーク」石田衣良

「少年計数機」には以下の作品たちが収められている。

「妖精の庭」

女性の部屋を覗き見するネットのサイトがあった。
そこの人気ナンバーワンがストーカー被害に遭う。

警察は事件が起きるまで何もしてくれない。
そこでマコトの出番。
小学生時代の同級生(性転換している!)の依頼でストーカーに対峙。

ネットでの覗き部屋という視点が現代的。
石田が得意とする部分だ。

仮想と現実の区別がつかない。
自分のことしか話さない。
そうした人は確実に増えている。
風俗だけでなく多様性は恐怖でもある。

「少年計数機」

学習障害の一種で数字に異常なほどの興味を見せる少年。
彼に興味を持ったマコト。
少年の母親(女優)からも少年の面倒を見るように依頼される。
だがある日、少年は池袋に姿を見せなかった。
少年の父(ヤクザ!)も絡んでマコトはどうするのか。

誘拐の描き方がやや荒く、説得力に欠ける。
そうでなければもっと好きになったエピソードだろう。

ところで「汚いものを美しく書きすぎる癖」という部分がある。
マコトが書くコラムに対するタカシ評だ。
これは作者の石田にも言えること。
前にテレビで石田自身が「自分は甘い!」と答えていた。

「銀十字」

池袋周辺でひったくり事件が多発する。
この事件を解決すべくマコトに依頼してきたのは二人の老人。
この老人コンビが下ネタも含め、なかなかいい味を出している。

何でもいいけれど、25万円のブレスレットを買う少年がひったくりする?
私は素朴な疑問を持った。
そしてエンディングも石田流の甘さが目立った。
それが石田のいい所でもあるんだけど。

「水のなかの目」

ここに登場する障害者ばかりの風俗店。
前にどこかで読んだと思ったら「LAST」に出てきた。

「LAST」石田衣良

「LAST」のほうは、障害者を相手にする風俗だったが今度は逆。

石田は教育テレビで障害者と語り合うことが多い。
作品の中にも出てくるが、当然障害があっても性欲はある。
そのことを一部の人は知らなさ過ぎる。
残念なことに、私のすぐ近くにもそうした人がいる。

「肉屋」こと用心棒のミナガワのキャラクターがいい。
IWGPのシリーズはキャラクターを楽しみにしている読者も多いはず。
(少し苦言を言えば、ミナガワの昔話が後付けにしか読めない)

事件解決したと思ったらまだページが余っていた。
ネタばれになるので詳しくは書かないが、やはりそうだったのかという感じ。

このエピソードは「女子高生コンクリート詰め殺人事件」がベース。
88年に起きたこの事件の際、少年法のあり方など問題山積だった。

誰かが「少年計数機はIWGPの中で最高傑作」と書いていた。
読む前にその評判を知っていただけ、私の期待が高かったのかもしれない。

次は「骨音」になるけれど、図書館であれば読む。
「どうしても読みたい」とは思わない。

***********************
関連記事

『少年計数機』

石田衣良、作、『少年計数機』の中篇

↑上にも書いた、「汚いものを美しく書きすぎる癖」について言及している。
「石田衣良にも同じような傾向はある」という点は同感。

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最終更新日  2009年12月02日 19時09分00秒

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