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2010.05.07
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カテゴリ:アニメと漫画
手塚治虫の「きりひと讃歌」を読んだ。

     

大学病院の内科医、小山内が主人公。
四国の辺境で発生した奇病、モンモウ病。
人が獣のような姿になって死ぬ。

この病気を調べるべく、小山内は犬神沢へ向かう。
現代社会から取り残されたような村。
小山内はこの地でモンモウ病にかかってしまう。

タイトルの「きりひと」とは、もちろんキリストのこと。
磔にされたキリストのことが、作品内でも描かれている。

人間の尊厳。
医学会の闇。
差別。

この作品には教訓とすべきものが多い。
獣のような姿になった小山内が台湾で見世物にされる。
南アでもアパルトヘイトによるあからさまな差別があった。
その状況はとても酷い。
しかし、南アや台湾と同じように日本も差別がある。

モンモウ病患者である修道女ヘレンを殺そうとした修道院長。
本来、差別のない世界を目指すはずのキリスト教会までもが差別する。

この作品で印象的なのは狂った人の心象風景。
特に小山内の同僚で小学校時代から知っている占部。
彼の壊れ方は見ていて寒くなるほど。

台湾の大富豪、万大人のトラウマも酷い。
「レ・ミゼラブル」に出てくるジャベール警部に似た生い立ち。
人は環境によって大きく影響される。

人間テンプラの麗花も精神的に壊れている。
だが、万や麗花、占部を誰が笑えるだろう。
人はそれぞれ自分の中に異常な部分があるものだ。

救いという部分ではヘレンの存在は将来に希望を持てる。
人は異常な部分の他に、救い部分がある。

異常な部分が集まると凄惨な事件が起きる。
逆に救いが集まると希望の未来が待っている。

作者の手塚はすでに亡くなった。
手塚亡き後、我々人類は彼の作品から何を読み解くのか。
この作品は何年か後に再び読み返したい。

本作品については、以前「週刊手塚治虫」で書いたことがある。

週刊手塚治虫「きりひと賛歌」

よく知られていることだが、手塚は大阪大学医学部出身。
BJほどではないが、「きりひと讃歌」の手術シーン。
手塚でなければ描けない。

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手塚治虫『きりひと讃歌』  

漫画『きりひと讃歌』手塚治虫

きりひと讃歌

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最終更新日  2010.05.08 14:38:33
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