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りゅうちゃんミストラル

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2011.04.21
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カテゴリ:ニュース
よく言われることだが、手塚には「白手塚」と「黒手塚」がある。
この短編集「空気の底」は、間違いなく「黒手塚」。

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以下の作品が収録されている。

「ジョーを訪ねた男」

ベトナム戦争を題材にした作品。
人種差別主義者のオハラ大尉は、戦場で重傷を負う。

日本人医師により心臓をはじめ、多くの臓器を移植。
死なずに済んだ。

だが、その臓器は黒人から提供された。
オハラ大尉にとってその事実は屈辱だった。

この事実を隠そうと、オハラ大尉は戦死した黒人兵ジョーの家へ。
残された家族である母親から、ジョーの手紙を奪い焼き捨てる。

黒人差別と臓器提供、そして戦争と大きなテーマで描かれた。
後の「ブラックジャック」では移植された色の違う肌を大切にする。
その前提がこの作品にはある。


「野郎と断崖」

刑務所を脱獄した男。
風の影響で、人に妄想を起こさせる崖に親子三人を人質に篭城。

包囲した警察に対し、食料を要求するが受け入れられない。
脱獄囚は若い夫婦を射殺。

残された赤ん坊まで殺してしまう。
最後まで救いのない話。


「グランドメサの決闘」

西部劇の世界を描いた作品。
伝説のガンマン、マクラウドを父の敵と狙うスティーブ。

決闘を申し込むが、両方の親指を撃たれる。
それがマクラウドのやり方だった。

スティーブは法律の専門家となり、街に戻ってくる。
正直、この作品の落ちは読めなかった。


「うろこが崎」

ネタを探しに紀州のある港町にやってきた手塚。
その地には「うろこが崎」という場所がある。

そこにある岩穴は深く、中には水が。
少年が落ちてしまうが、すぐには助け出せない。

そんな中、手塚はこの付近の魚が化学薬品による影響を受けていることを知る。
魚鱗癬については「ブラックジャック」でも使われた。


「夜の声」

大企業の社長の英一は、週末になると乞食をしていた。
その週末に英一はユリという少女を助ける。

ユリは乞食の英一に惹かれる。
英一の勧めで、自分の秘書となったユリ。

だが社長である英一が乞食と同一人物であることは知らない。
二人には悲劇的な結末が待っていた。


「そこに穴があった」

チンピラが、墜落した小型機のパイロットを助ける。
この件が知られ、彼は一躍有名人に。

だが敵対する組織に狙われるようにもなる。
小型機で海外脱出を企てるのだったが・・・。


「カメレオン」

産業スパイの月間三千男は企業から新薬の組成式を盗む。
その薬は脳皮質亢進剤HLH。
脳の働きを活性化させるが、同時に多量の栄養を必要とする。

月間は眠らされ、孤島に置き去り。
この計画は、月間を陥れる罠でもあった。


「猫の血」

ある田舎の村。そこでは猫が信仰の対象となっていた。
滞在先の家で、そこの一人娘と恋に落ちる男。

二人は結婚し、東京で生活を始める。
だが、娘は新しい生活になじめなかった。

近い将来、東京で大変なことが起きるという彼女。
だが男はそんな言葉を聞き入れず、東京を離れる。
彼女には家から出ないように言いつけて。

最後のコマが印象に残る作品。


「わが谷は未知なりき」

谷に住む、父親と姉弟の3人家族。
その谷に、チャドという男がやって来た。

姉と恋に落ちるチャド。
この谷の秘密。
「火の鳥」につながるSF的要素満載の作品。


「暗い窓の女」

実の兄と妹が愛し合っていた。
「火の鳥」でも出てきた家族間での性。


「カタストロフ・イン・ザ・ダーク」

主人公は人気DJの田所。
ある日、マンホールの蓋がずれていたのに気がついた田所。

彼を追ったファンの女の子。
その穴に落ちてしまった。その後、死んだという。

良心の呵責に苦しむ田所。
担当する番組でも不可解な出来事が連続。

マンホールの蓋がずれていたという設定。
宮部みゆきの小説「龍は眠る」でも使われた。

ひとつのことが気になりだすと、そのことばかりが気になるもの。
「日常の恐怖」を描いた作品。


「電話」

この作品も、日常の恐怖を描いている。
死んだはずの寺山博子という女の子から、何度も呼び出される大沢。
固定電話しかない当時でも、電話はいろんなドラマを生む。


「ロバンナよ」

科学者である古い友人の家を訪れた手塚。
夫人は病気のため姿を見せない。

この作品、ある有名な映画を思い出した人が多かったのではないか。


「二人は空気の底に」


核戦争後の世界。
万博会場にあった特殊カプセルに、2人の生存者がいた。

人類の未来に、こうしたことが実際に起きる可能性は大いにある。
手塚の死後、人類は成長していないのか。

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関連記事

『空気の底』 手塚治虫 (秋田書店)  

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最終更新日  2011.04.21 17:54:14
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