朝日新聞2014年8月17日の記事です。
病気の情報を探すのに役立つサイトの例
医師に診断された病気をインターネットで検索すると、たくさんの情報であふれている。でも何を信じればいいのか。
「健康を決める力」というサイトを運営する聖路加国際大の中山和弘(なかやまかずひろ)教授(看護情報学)は「納得のいく決定には、研究の積み重ねでできた科学的根拠(エビデンス)と、患者個人の体験(ナラティブ)の両方が必要」という。
中山教授自身も経験がある。家族ががんと診断され、主治医が抗がん剤治療を勧めた。「つらい思いをするのでは」と家族。中山教授は国立がん研究センターのサイトで、その抗がん剤に一定の効果があるというエビデンスを確認した。それでも迷った。「他の人はどうだったのだろう」。同じ薬を使った患者や家族の体験談をネットで読み、胸のつかえが下りた。
信頼できる情報はどこで探せるのか。中山教授に挙げてもらった=表。「先進国では国立医学図書館があり、論文検索サイトを無料公開し、市民向けにわかりやすく解説した総合情報サイトを運営しているが、日本にはまだない」という。英語で病名を検索すると、国や非営利組織が運営するサイトがまず挙がるが、日本語は商用サイトが出やすいという。
ただ、インターネットの情報の受け止め方は利用者の自己責任。「健康情報を理解し、質の良しあしを見分け、活用する力(ヘルスリテラシー)も不可欠」と、中山教授はネットで医療情報を探す際の注意点を挙げる。
まず、情報に営利性があるか。その情報提供は誰を利するのか想像する。企業が運営する病気の解説サイトは、医師が監修していても自社商品のPRにつながっていることもある。
情報の根拠となる論文や引用元の文献が明示されているかも確かめたい。ただ、論文や本に載っていれば「エビデンス」があるわけではない。研究方法や実験規模などによって、結論に偏りが生じることもよくある。ある研究論文と全く違う結果が、別の研究論文で出ることもある。
そこで、一つの情報だけをうのみにせず、別のサイトや文献などで裏を取るのも大事だ。医療情報は日々変わる。情報の更新日もチェックしよう。
そうですね、「一つの情報だけをうのみせず」というところ大切だと思います。
それから営利目的なら何かうさん臭いと気がつきますが、営利目的でなく盲目的に一つの治療のみを信じてしまっているという場合のほうが要注意だと思います。
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