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2015/08/02
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テーマ:癌(3513)
カテゴリ:癌治療情報
朝日新聞「患者を生きる」2014年12月5日の記事です。


 与謝野馨さん(76)は2012年8月、一度失った声を「気管食道シャント法」という発声法で取り戻すことにした。

 シャント法はまず、食道と気管を隔てている壁に手術で穴を作る。そこに弁が付いた管を取り付け、肺からの空気が食道に取り込まれるようにする。手術で失われた声帯に代わって食道の粘膜が呼気に共鳴し、声が出る。

 国立がん研究センター中央病院(東京都中央区)の主治医、浅井昌大さん(59)は「選挙演説もできるくらいの声が出ますよ」と励ました。

 だが病院では当時、シャント法の手術はしていなかった。与謝野さんは浅井さんに紹介状を書いてもらい、退院後の9月7日に手術ができる、がん研有明病院(東京都江東区)を受診した。

 だが、同じ日に「次期衆院選に立候補しないことを決意いたしました」とする文書を公表。正式に引退表明をした。

 手術日は10日後に決まった。手術の数日前、頭頸(とうけい)科の主治医、福島啓文(ふくしまひろふみ)さん(47)に教えてもらい、シャント法を実践する患者会の集会を見学した。約40人の患者たちが声を出して近況を報告しあう様子を目の当たりにした。

 皆、最後の語句まではっきりと話している。それまで、げっぷの要領で声を出す食道発声や、機器を首に当て振動で声を出す電気喉頭(こうとう)を試したが、しっくりこなかった。「皆さんが話しているのを聞きました。これはいいですね」と電気喉頭であいさつした。

 弁をつける手術は、10分ほどで終わった。その翌日、発声を練習した。食道に空気を送るために、指で首の気管孔をふさぐ。すると、すぐに声が出た。喉頭を摘出する前よりやや低いが、明瞭で自然な声。「こんなにすぐに出るのか」と驚いた。

 声を失って約2カ月間、政策の話もまともにできず、もんもんとしながら過ごしてきた。「これで難しい話もできる。言いたいことを言って過ごせる」。晴れ晴れとした気持ちになった。

 与謝野さんは、浅井さんにもシャント法で話をした。「以前と負けず劣らず、いい声ですね」。浅井さんが言うと、与謝野さんはうれしそうな表情を見せた。


写真:シャント法に使う管。弁がついており、食道と気管の間に差し込む

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 気管食道シャント法の手術。「以前と負けず劣らず、いい声ですね」

 癌の治療だけでなく、治療後のケアについても、医学の進歩に驚くばかりです。



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最終更新日  2016/09/18 08:06:45 AM
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