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2015/08/25
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テーマ:癌(3513)
カテゴリ:癌治療情報
 朝日新聞 2015年2月17日の記事です。


 「お父ちゃんは、最期まで全力疾走だった」。千葉県銚子市の食品卸会社社長、KSさん(47)は、夫YSさんの6年余りの闘病をそう振り返る。

 2010年8月、44歳で亡くなったYSさんは、KSさんと長女TSさん(18)、長男MSさん(16)に宛てて手紙を残していた。

 MSさんには、A4に2枚。びっしりと文字がしたためられていた。

 終盤、こんな一文がある。

 《最後に一つ大事なこと、「何事も他人のせいにするな」(中略)

 わからなければ調べて、納得いくまで考えて、いろんな人からアドバイスをもらって、そして最後は自分で判断して決断すること(たとえアドバイス通りにやって失敗しても、そのアドバイスを信じた自分の責任なんだということです)

 他人任せにしておいて後で文句を言うようなことは人間として絶対にしてはだめだよ。自分のことなんだから何でも真剣に考えて生きてゆくこと》

 陽気でよくしゃべる人だった。KSさんと結婚して、S家が営む食品卸会社で一緒に働いた。

 効果が科学的に確認されている「標準治療」が終わっても新たな治療法がないか調べ、医師に相談して治療を続けた。完治が難しい中、厳しい選択の連続だった。KSさんは今、思う。「手紙のこの部分は、治療に臨んだお父ちゃんの姿勢そのものだ」

     ◇

 YSさんは38歳だった04年6月、激しい腹痛に見舞われ、銚子市立総合病院(当時)で検査を受けた。CTを撮ると、おなかに大きなかたまりが写った。「おそらくGIST(ジスト)でしょう」。過去に別の病院で診た経験があった外科医は、そう推測した。夫婦には、初めて聞く病名だった。

 GISTは消化器にできる、患者数が少ない希少がん。腫瘍(しゅよう)は小腸にあり、すぐに手術で切除した。20センチ以上の大きさで、進行していた。再発や転移のリスクが高いタイプだった。

 GISTの治療は長らく、腫瘍を切るのが唯一の方法だった。だがこの前年の03年、白血病に使われていた抗がん剤の「グリベック」が、GISTの患者向けとしては国内で初めて、承認された。再発や転移のある患者への延命効果が確認されていた。

 YSさんは手術後間もない04年8月、グリベックを飲み始めることになった。肝臓に転移が見つかったためだ。

 副作用の吐き気に苦しむこともあったが、仕事や生活は何とかこなした。医師からは、平均2年半ぐらいは効く、と説明された。「次の薬はないのかな」。KSさんは思ったが、薬が効いていたこともあり、夫婦で先のことを話すことはなかった。

     ◇

 KSさんは、インターネット上で、GISTの患者が情報交換する交流サイトに参加した。グリベックを飲み始めて1年余り過ぎた05年12月。交流サイトに、GISTの患者を対象にした「治験」の参加者を募る製薬企業の情報が載った。治験は、新しい薬を人に使って安全性や有効性を確認する臨床試験のうち、国の承認を目指して法律に基づき行うものだ。

 「これだ!」。YSさんは飛びついた。グリベックを飲んでから、吐き気に悩まされていた。「違う薬を試してみたい」と思った。銚子市立総合病院の医師は、治験を実施する千葉県柏市の国立がんセンター東病院(当時)に紹介状を書いてくれた。

 車で2時間半。柏にやってきた夫婦を待っていたのは、「治験対象外」という結末だった。この治験の対象は、グリベックが効かなくなった患者だった。「今は効いているので、グリベックを飲んで下さい」。消化管内科医の土井俊彦(どいとしひこ)さん(51)はUSさんに伝えた後、こう続けた。

 「銚子で受診しながら、うちにも定期的に通ってはどうですか」

 いずれ、グリベックが効かなくなる可能性がある。そのとき、東病院で治験が実施されていれば、スムーズに参加できるだろう。

 グリベックの処方や定期検査は銚子の病院で受けながら、東病院にも3カ月に1回通った。薬があるありがたみを、YSさんは土井さんの診察を通して実感したようだった。「頼むよ、グリベック」。そう語りかけて飲むようになった。

 06年9月、交流サイト上のGIST患者や家族が患者会「GISTERS(ジスターズ)」を結成した。KSさんは、結成の場に足を運んだ。使える薬が増えて欲しい。願いを込めて、署名を集めた。

 YSさんに、新たな転移が見つかったのは、それから約1年後のことだった。



写真:GISTを発症し、切除手術のため入院した38歳のYSさん(中央)。2人の子どもは小2と幼稚園児だった=2004年7月






(患者さんとご家族のお名前はイニシャル表記に変更させていただき、写真も掲載を控えました。)



 私は後腹膜悪性腫瘍の脂肪肉腫です。3ヵ月のうちにゼロから11cmまで腫瘍が大きくなっていました。普通ならすぐ腎臓ごと切除するのですが、腎盂がんですでに片方の腎臓を取ってしまっているので、透析の手術をしたうえで切除しなければなりません。

 しかし、腫瘍の成長が早いため、透析の準備をしているうちに手遅れになるリスクがありました。症例が少なく、確実な効果が見込める抗がん剤はないとのことですが、とりあえずイホマイド、ドキソルビシンという標準的な抗がん剤で治療をスタートしました。効く可能性は3割以下といわれました。

 医者には面と向かっては確認しませんでしたが、効かなかったら、他に手はないという感じでした。そのときは早い死を覚悟しました。USさんのように治験があれば、飛びつくという気持ち、痛いほどよく分かります。



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最終更新日  2018/09/20 06:26:01 AM
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