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ワルディーの京都案内

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2017/09/01
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テーマ:京都。(6068)
カテゴリ:京都ガイド諸活動
2017年9月1日(金)】

 今日は、長時間かけて準備をしてきた某講座での二条城現地研修講師の本番でした。

 午後1時スタートですが、準備を進めるうちに、現場を再度確認したいところが出てきたので、午前中に下見をすることにしていました。

 朝起きて、観ていただくためのキーワードを何か設定した方がいいと思い、急遽1枚「紙芝居」を作成、「変化 時間・空間」としました。これは準備を進めるうちに、実感として感じてきたことです。

 例えば、二条城全体の所有者は徳川家→京都府→宮内省→京都市と変わっているし、東大手門は、時代とともに二層→一層→二層と変化し、清流園のある場所は初代天守、大正天皇即位大礼の饗宴場、進駐軍によるテニスコート、そして庭園と姿を変えています。さらに、二の丸御殿では、奥に進むに従って、部屋の造り、装飾が変化します。

 そんな時間的・空間的変化が二条城の至るところに見られます。他の京都の文化財に比べ、そういった変化が大きい文化財だと感じたため、そういう「時間的、空間的変化」に目を向けていただいて観ていただいたら面白いのではないかと思い、このキーワードを設定しました。


 午前9時頃、二条城に到着。今日ガイドするので、無料で入れてもらえるはずですが、交渉でもめたり時間を食ってもいけないので、普通どおり入場料を払って入場。まず二の丸御殿の要確認箇所をチェック。

・柳の間の柳の絵→模写中で現在はなし
・遠侍の虎・彪の親子の場所再確認
・大広間 慶長期上中下段構成痕跡→明確な痕跡なし。説明しないことにする。
・黒書院の桜の移り変わり→南面も確認可能
・蘇鉄の間→狭いので黒書院で説明してしまう。
      絵は今置いてある場所ではなく、出入り口にあったことも説明する。
・花熨斗形釘隠し→大広間から奥
・白書院襖絵 伝説歴史上人物→明確には視認できず。説明しないことにする。
・黒書院、白書院の名の由来→監視の方に聞いたが、「黒」「白」の命名は明治期以降で、
   特に意味はないとのこと。他では白木なので「白書院」とかあるが、
   ここではそういった根拠はないとのこと。
・牡丹の間の北面、西面の差→ぱっと見は分からない。説明しないことにする。
・老中の間→長押上白壁、竿縁天井、六葉紋釘隠し確認。


 屋外では、

・釣鐘の前にイベント舞台が設置されていて、近くでの説明は今日はできない。
・本丸庭園では大人数での説明できる場所ないので、本丸御殿、本丸庭園、天守閣の説明は、
 天守台でまとめて行う。
・北大手門への道は結界があって、手前での説明が必要。
・台所、御清所は普段も外から観ることはできない。→説明はしない。


 直前に下見した収穫は大きかったです。本当は、前回の下見で完了しておかなかればならないことなのですが。

 あと、二の丸御殿内の説明板で録音できていないところを録音し、屋外の説明板で写真撮影できていないところを撮影しました。後日、全部の説明板について、テキスト文字に書き写したものをガイド同期のメーリングリストにアップして共有することにします。


 買ってきたおにぎりで早めの昼食@城内休憩所をとった後、今日ペアを組む同期の方と12時に待ち合わせ。やがて、依頼元の担当の方が来られ、ガイド会の今回研修の全体責任者の方も来られました。さらに今回見学の同期の方2名も合流。

 三々五々研修生の方も集合され、13時10分くらい前には揃って城内へ入場。東大手門を潜った先で、案内スタート。私が第1班、もうおひとかたが第2班を担当。全体で41人+手話通訳2名でした。もうひとかたの班に聴覚障害者の方がおられ、手話通訳の方二人が交替で担当されました。

 最初なかなかスムーズに説明できなかったのですが、次第に落ち着いて上手く説明できるようになり、途中それほど端折ったり、慌てたりすることなく、時間通り終わることができました。屋外は、影があるところが少なく、ご高齢の方も多くて心配しましたが、京都の最高気温30.7度と、さほど高くはならなかったので何とか落後者もなく終わることができました。


紙芝居では、たくさん、説明を抜かしてしまったところがありました。

・東大手門の修復
・東南隅櫓の「千鳥破風」名前が思い出せず。
・二条城の歴史で、3将軍の将軍宣下拝賀の礼、大坂冬・夏の陣、説明せず。
 現況の20年間修理説明せず。
・後陽成天皇聚楽第行幸と後水尾天皇二条城行幸の類似説明せず。
・二の丸御殿、唯一残る城御殿を説明せず。
・二の丸御殿の奥に行くに従っての変化、表裏の変化の示唆をせず。
・車寄せ欄間 鸞鳥説明せす。
・虎の間 虎は霊獣を説明せず。
・廊下天井がうまく説明できず。
・大広間 錦鶏鳥、孔雀説明せず。
・家康 将軍宣下拝賀の礼説明せず。
・大政奉還の流れうまく説明できず。
・白書院で、これから今まで見た部屋の裏側を見ること、表裏で違うことを説明せず。
・黒書院四の間 秋の情景、牡丹の間、夏の情景を説明せず。

・二の丸庭園、「八陣の庭」、御殿+庭園が残るのは二条城のみを説明せず。
・本丸御殿 八条宮、現存唯一宮家御殿、皇女和宮出立、孝明天皇仮御所説明せず。

 などなです。


 「紙芝居」は正解だったと思います。途中の休憩で、研修生の方から「ビジュアルは分かりやすい」との評価もいただきましたし、絵図や写真は興味を持って見ていただいたようです。ときどき「へぇー」という感嘆の声も聞きました。苦労した甲斐がありました。

 全体的な出来としては、私自身の期待値の70%くらいでしょうか。最初、慌てるところがあったのと、説明を抜かしてしまったところがたくさんあったためです。しゃべるキーワードは、別途メモとして書き出したため、メモと紙芝居が二重で存在する格好になりました。枚数は多くなりますが、すべて「紙芝居」にしてしまったほうがいいのかもしれません。

 最後2つの班を集めて、「時間と体力がある方は、展示場や東大手門、堀川護岸の石垣銘文などを見学して帰ってください」と終了の挨拶をして、解散しました。今日の研修が最終回で、後日終了式があります。

 終了後。京都中央図書館に向かい、借りていた二条城関係の本を3冊返却し、「伏見稲荷大社御遷座1300年史」を流し読みました。お滝場に関する記述は、全くありませんでした。

 歯医者に寄って帰宅。6日目ぶりの晩酌。今日のガイドは、私にとっては一大イベントだったのですが、誰も「お疲れさん」とは言ってくれないので、心の中で「お疲れさん」を言って、いただきました。一大イベントがようやく終わりました。

 二条城は、これから公募ガイドが入っても恐いものなしです。修学旅行ももっと深みのある案内ができるでしょう。大きな収穫のあった現地ガイドでした。

 以下は、今回準備した「紙芝居」です。小さい字の分が説明メモ(私自身のための備忘メモ)です。それを入れなくても60枚を超える大作になりました。






















外堀門の位置






南門


東大手門











隅櫓の位置









唐門の装飾
































































後水尾天皇行幸時 城内図














徳川慶喜仮御殿







天守閣想像図







旧二条城石垣



土蔵位置



西門





北・南中仕切門位置



清流園域 変遷







北大手門



堀川護岸石垣



(内容再考版。原文は非公開日記に移動済み。)

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最終更新日  2019/08/25 03:39:22 PM
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