新聞に「健康と水を考える」という記事があったので何かと思って見ると、天然活性水素水という怪しい水を売っている日田天領水の全面広告だった。
「アクアポリン国際会議市民公開フォーラム」というのがあって、日田天領水が協賛しているという関係らしい。
アクアポリンは細胞への水の出入りをコントロールする蛋白質で、ノーベル化学賞を受賞したアグリ博士が発見したもの。
それでこの広告ではアクアポリンのことをあれこれ説明しているのだけど、「日田天領水を含む、複数の水を集めて」アクアポリンの透過実験をしたところ、水の種類によって「有意の差があることが確認された」という記述で日田天領水が登場する。
その中で、日田天領水の透過性が高いのか低いのかは触れられていない。その上、透過性の違いをもって「どちらが生物にとって良い水かを即断することはできない」と北川さんという秋田県立大学教授が報告しているのである。
この広告の中には意図的な嘘はない。その結果、よく読むと商品広告としては成立していない。しかし軽く読み飛ばすと「身体にいい水」とか「まじめな会社」というイメージを植えつけるような立派な広告になっているのである。
日田天領水の売りである「活性水素」とアクアポリンには何の関連もない。そもそも「活性水素」などというものが存在すると言っているのはごく一部の学者に過ぎないわけで、そのことを論の外におくためにこんな手の込んだ広告を打っているのだろうね。