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カテゴリ:映画
監督 スティーヴン・ソダーバーグ
「チェ 28歳の革命」の続編。 ゲバラが突然行方不明になった1965年からボリビアで銃殺されるまでを描いている。 感想 淡々と史実を追いかけるような描き方(血みどろのシーンが少ないのは歓迎)は前編と同様で、まるで「その時歴史が動いた」を観ているような感じ。前編の「その時」が「キューバ革命の成功」だったのに対して、今編は「ゲバラの銃殺」なので、観ているのがつらい。 前編は59年のキューバ革命の他にも64年の国連演説というクライマックスがあったので時間の長さが苦にならなかったのだけど、これはあまりにも冗長だと感じた。 ボリビアでのゲリラ活動は、ボリビア共産党が武装闘争を支持しなかったこと、キューバ革命に懲りたアメリカがボリビア軍を全面的に援助したこと、などによって困難を極める。またゲリラがキューバなどの外国人によって指導されているため、国民から必ずしも歓迎されていないという難しさもある。思い通りに歩かない馬にゲバラがいらつくシーンが印象的。 ゲバラがゲリラを率いているという事実をゲリラ側は、キューバ主導を印象付けたくないために隠す。一方のボリビア政府も、ゲバラのカリスマ性を恐れて、ゲバラは入国していないと主張する。この国民感情の読み方のズレが興味深い。 物語は、しだいに追い詰められ、疲弊していくゲリラを描いているだけなので、つらい上に退屈。 前編が64年の国連演説を描いているので、後編が65年からになっているのだけど、59年と64年の間にあっただろうアレイダとの結婚や政治家としての活動、そしてキューバを離れるに至る心境の変化といったあたりの方がドラマ的には面白いのではないだろうか。 アレイダ役のカタリーナ・サンディノ・モレノの登場シーンが少なかったのが残念。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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