テーマ:DVD映画鑑賞(13512)
カテゴリ:ティム・バートン
1991年7月公開 監督:ティム・バートン 製作費:2千万ドル ティム・バートン製作・監督・原案による、ファンタジー映画。 キャストに、ジョニー・デップ、ウィノナ・ライダー、ダイアン・ウィーストほか。 [簡単なあらすじ] ある雪の降る夜、幼い少女が祖母に雪が降る理由を訊ねる。 祖母は、思い出を懐かしむ口ぶりで、山の上の邸に住むという、ひとりの人物のことを語り始めた。 化粧品のセールスレディ、ペグ(ダイアン・ウィースト)は、ある日山の上にある邸を訪れる。 そこには、生みの親の発明家に先立たれ、ひとり寂しく暮らす人造人間のエドワード(ジョニー・デップ)が居た。 彼の境遇を憐れに思ったペグは、エドワードをうちに連れ帰り家族同様にして暮らすことに。 植木やペット、果ては町のご婦人方の髪の毛をカットすることで、一躍人気者になったエドワードだったが、ペグの娘キム(ウィノナ・ライダー)に恋してしまったことから予期せぬ事件に巻き込まれてしまい―― 独特の世界観をもった、ファンタジー映画といえばこれ。 ティム・バートン監督といえば、真っ先にこの作品を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。 日本でも人気が高く、テレビ東京の深夜放送でよく流れているような気がします(笑) のちに、バートン監督と多くタッグを組むことになる、ジョニー・デップの初のバートン作品出演作でもあり。 楽しげなファンタジーでありながら、同時にとても悲しい物語でもある『シザーハンズ』。 現代の“フランケンシュタインの怪物”である人造人間エドワードの身に起こる悲喜こもごも、そして、心優しい娘キムとの愛を描き出します。 エドワードは、シザーハンズの名の通り両手が鋭いハサミの刃。 これは彼が元々、ピタゴラ装置のような機械の中の、野菜を切る役目の機械だったからなのですよね。 こういったアイデアは、さすがのバートン監督。 常人とは、発想の出どころが違います。 広い邸で、ひとり孤独に生きてきたエドワード。 町に降りて来た中で、一番嬉しかったのは友達ができたこと、というセリフが涙を誘います。 ジョニー・デップの妙演が光りますね。 同じくバートン監督の作品、『ビートルジュース』にも出演していたウィノナ・ライダー。 前はあんなに顔色が悪かったのに、随分と美しく成長しました。 って、あれはそういう役だったからですか。 どう見ても普通ではない、というか人造人間である彼をすんなりと受け入れてしまう家族と、町の住人も素敵。 特に、えっちなオバサマ方の猛烈なプッシュが凄まじい(笑) 無償で彼の世話をするペグ一家はいい人揃いなのですが、親父さんがどうにも子供たちに甘いので、わがまま放題の息子ケビンの将来が少々心配です。 しかし、幸せな時間は長くは続かない。 フランケンシュタインの怪物のメタファーである彼が、幸せに暮らせるほど人間界は素晴らしい世界ではないんですね……。 とある事件をきっかけに、町の住民たちは手の平を返したようにエドワードを敵視し始めることに。 (約一名、別の理由で怒っているオバサマもおりますが(笑)) 所詮は人造人間、という色眼鏡を通してしかエドワードを見られない住人たち。 ヒートアップした集団ヒステリーは本当に恐い。 こういう場合、横暴に描かれやすい警察の方々が、いい人たちなのが唯一の救い。 あの時キムが、本当は彼氏のせいだと言えていれば……。 でも、普通の人間とは違うエドワードが、醜い人間世界で暮らすには初めから無理があったのかも知れませんね。 嫌な思いをせずにいられる山の上の邸が、エドワードにとっては最良の場所だったのかも……。 雪が降る理由。 そんなことはないと分かりつつも、ついつい思い出してしまう映画です。 雪の降る冬の晩に、恋人と観るのは最上の映画かも。 ********** シザーハンズ この映画の詳細(Amazon)。 ⇒シザーハンズ (特別編) [DVD] ティム・バートン監督作品の記事はコチラ ⇒「ビートルジュース」 ⇒「マーズ・アタック!」 ⇒「ビッグ・フィッシュ」 ⇒「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.08.27 18:44:36
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